貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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恋人(正式)との生活

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 きょ、今日は誘うんだ!そう思って朝ご飯を食べたあと朝風呂です。雫には珍しいね?って言われたが気にしない。僕は体の隅々まで綺麗に洗って後ろも準備して、愛用のお肌がもちすべになる保湿液も塗って準備万端!いざ!雫が待つリビングへ!


「し、雫」

「おかえりなさい舞白さん」

「ただいま」


 き、緊張でどうにかなりそう。朝食べたご飯が外に出たいって訴えてくる。これから誘うのにそんなこと絶対いやだ。


「舞白さん、もしかして体調悪い?」

「へ?悪くない!元気だよ!元気!」


 体調悪そうだから無理。なんて言われたら立ち直れない。僕が勇気出すんだ!凄いんだ!しかも誘うんだぞ!?えっちを!!
 ソファに座る雫の隣にお邪魔して腕にぴっとりとくっつく。

「ね、しずく。僕のこと好き?」

「好きですよ、当たり前じゃないですか舞白さん。やっぱり体調悪い?どこか辛いところあります?」

「悪くない」

「そうですか?」


 疑わしい目を向けてくるけど僕はそれに知らないフリをした。言うぞ頑張るんだ僕。大丈夫。めんどくさいメンヘラみたいに、僕のこと好きか聞いたんだ。ちゃんと好きって言ってくれた。だから大丈夫。


「あ、あのね、、、僕、、、しずくと、、、、、ぃ」

「俺と、、、なんですか?」


 うわぁぁぁ!僕のバカ!恥ずかしくて雫と目を合わせられず下を向いて、最後の方も声が小さすぎて雫にきこえてなぁい!
 一言、たった一言でいいんだ!


「あ、あの、その、、、し、、、、、、、、、、、っ」

「し?」

「し、、、っ」


 言えない、恥ずかしくて言えない!こんなに言えないものなの?恥ずかしすぎる!あぁ、言いたいのに伝えたいのに!はやく、早く言わないと!


「し、、、ふぅ、、、ふえ、、、、、、し、したぁ」

「ま、舞白さん?」

「ひっ、、、ふぇ、、、したい!」


  頭がパニックになって涙が出てきて、それでも何とかしたいって言えた!伝えられたけど


「舞白さん。泣くほどしたいものってなんですか?俺じゃ叶えられないんですか?いや、無理だとしても叶えます。舞白さん」

「へ?、、、ち、ちがぅう!そんな、大層なものじゃぁ、、、、、、ひぐ」


 伝わってるけど伝わってない!そんなんじゃない全然叶えられるよ!雫!あぁ、伝わらない。ど、どうしたら?言葉以外に伝える方法。なにか、なにか!
 自分の頭の中で苦肉の策として、雫の膝の上に乗って首に抱きつく。強く抱きついて、


「しずくぅ」

「舞白さん」


 耳元で囁くようにだめ?って聞きながら腰を揺らして雫の息子君を刺激する。
 僕が参考にした受けちゃんはもしかして言葉よりずっと恥ずかしいことしてるんじゃ?!


「ま、舞白さん?これ俺が都合よく解釈してますか?え?夢?、、、、、、、、、えろ」


 どんな解釈してるんだろって思ったけど最後にえろって聞こえたから手応えあり?!ちゃんと僕と解釈一致?!


「つ、都合よく考えていいよ。僕、これ以上、こ、言葉に、できなぃぃ」

「舞白さん!」

「、、、っ?!、んちゅ、、、ふぅ、、ぁ」


 こ、これは誘えた?成功?!だ、だだだだってキスしてるよ?しかも濃いのしちゃってる!


「、、、はぁ、舞白さん最高」

「し、しずく」

「ベッドに行きましょ、、、、、って言いたいんですけど、、、、、、、、、、、、」

「な、なに?」


 伝わってたけど、無理なの?もしかしてダメだった?なんか予定あった?その先の言葉を聞くのがこわい、本格的に泣きそうだ


「先にお風呂入りましょ。舞白さん」

「へ?」

「よいしょっと」

「わ!」


 思っていた返答と違ってお風呂だった。た、確かに僕は入ったけど雫まだだ。すっかり忘れていた。いや、待って?なんで僕抱っこされてるの?どこに連れていく気?!


「ど、どこに」

「どこってお風呂ですよ。舞白さん」

「ぼ、僕入った」

「俺ともう一回入りましょ?準備とかしてないでしょ?」


 い、一緒にはいる?おふろに?そんなのドキドキして頭、パンクしちゃう。そ、そんなの耐えらんない!


「も、もうお腹いっぱいだから!」

「朝ご飯、食べたばっかですもんね」

「そ、そっちじゃなくて」


 そうこうしてたら、着いてしまった脱衣所に。いや、今更なんだ!これから、もっとすごいことするんだ!お風呂くらいなんだ!そう決意をかためる。
 優しく下ろされて、それぞれ服を脱ぐ。ちらっと雫の体を見ると、なんと顔に相応しい肉体美が!わ、割れてる、すごい!それに比べてなんて貧弱なんだ僕は
 そんなどうしようも無い劣等感に苛まれていると


「そんなに見られると照れます舞白さん」

「あ、ち、ちが!、、、くないけど。割れてるのすごいなって、、、思って」

「俺舞白さんの為に鍛えてるんです」

「僕のため?」

「はい、そうしたら舞白さんのこと守れるし、抱っこできるし。何より強い男って感じでかっこいいでしょ?」

「うん、かっこいい」


 ま、守るためって言われるとそんな機会そうそうないと思うけど嬉しい。それに抱っこだって!ハグもいいけど、抱っこ嬉しかった。くっつくなら僕は何でも好きなのかな?


「舞白さん、先に入ってますね?」

「う、うん」


 先に脱ぎ終わった雫がお風呂場に入っていった。僕はまだ、一枚も脱いでいない。はやくお風呂場に行かなきゃ
 そう思って脱ぎ進めるも、さっきちらっと雫のご立派なものを見てしまって上手く脱げない。こ、こわい、あれ入るかな?何とか脱ぎ終わって僕も入っていく


「舞白さん」

「ぁ」


 雫の家のお風呂は、部屋と同様に豪華で大きくて大人が二人足を伸ばして入ってもまだまだ余裕がある。
 その中に雫は裸でいて、湯の煙もあってかいつもより色気がありすぎて、顔が赤くなる。刺激が強すぎます!このイケメン!
 お湯を体にある程度かけてゆっくりと湯船に入る。
 雫から離れて


「舞白さん、俺の膝の上に来てください」

「お、重たい、から」

「お湯の中なら重くないです。普段から心配になるくらい軽いので大丈夫です!」


 断ろうと思って咄嗟に言った言葉は普段から膝に乗ってるのであまり効果がない。僕が雫の方を見ていなかったのが悪かった。腰に手が回ってきたと思ったらそのままふわっと雫の膝の上に乗った。


「はぅう、はずかしぃ」

「ふふふ、可愛い」


 嬉しそうに笑って頭にキスをされる。あ、あまあまだ、恋人っぽい!恋人だ!
 その上頭も撫でられるからだんだん体から緊張が溶けていく。雫に完全に身を委ねリラックスしていた頃。突然にそれは宣言された。


「さ、舞白さん。解しましょう」

「へ?」


 そ、そうだ。雫は準備とかしてないでしょ?って言っていた。それに対して僕は何も答えてないから、僕が一人で準備したことを知らない?解す必要が実はないのを雫は知らない?


「あ、あの待って」

「解さないと痛いですよ?」

「それは、わ、わかってるけど」


 どこから現れたのかローションを片手に垂らして指に絡めている。雫は水を弾くタイプのやつなのでお風呂でするには使い勝手いいんですよね、なんて言っている。そんなものもあるのか?!


「では、始めますね?」

「あ、ちょ、、、、んぅっ!」


 あぁ、バレてしまう!恥ずか死。


「あれ?舞白さん」

「な、なんでショウ」

「どうして柔らかいんですか?舞白さんだから?」


 柔らかい理由なんて一つしかないでしょ!僕達、いい大人だよね?言わなきゃダメなの?もしかして雫、天然だったりする?恥ずかしくて顔から湯気でそう


「察しろ、ばか!」


 そう言って雫の方を振り返ると、まさかって顔をした後、やっと気づいたみたいですごい笑顔になる。


「ま、舞白さん最高ですか!?」

「だ、だから、はやく上がろ?」

「はい、上がりましょう」

「、、、んぅ?!、、、きゅ、きゅうに」


 急に抜かないでよ!声出ちゃったじゃん!抜いた後そのまま僕を抱えて湯船をでると


「舞白さんの体、洗いますね?」

「へ?ぼ、僕さっき洗ったから!」

「まぁまぁ」

「いやぁぁぁぁあ!」


 雫に隅々まで、えぇ隅々ですよ?洗われました。もう僕お嫁に行けない。お風呂を出た後、僕の愛用保湿液も隅々まで、それはもう余すことなく隅々まで塗ってくれました。
 悩まずはやく誘っておけば良かった!
 今朝の僕のお風呂の時間と葛藤はいかに!
 すごく雫は嬉しそうだけど!
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