貴方のお嫁さんにはなりません!!!このばかぁ

白藍たんぽっぽ

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恋人(仮)との生活

僕だって男だ!!!

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 こ、これは僕に有利過ぎないか?僕が泣き寝入りしたから?いやそんなことよりもまず、小型カメラさんがここまで誠意を見せてくれたんだ。それに応えないと。
 そう思って部屋から出て、小型カメラさんと同じように正座した。


「あ、あのね。小型カメラさん」


 声をかけると、顔をあげて僕を見る。瞳は不安で揺れて憔悴し切っている。僕が小型カメラさんをこうさせたんだ。


「ごめんね、小型カメラさん。2人で一諸に決めよう?」


 両手で頬を包み込み、額にキスを送る。そうすると瞳に生気が戻って、顔色が良くなったように見える。僕の行動一つ一つに、掻き乱される小型カメラさんを見ると何とも言えない幸福感を覚える。嬉しい。こんなに僕のこと思ってくれるなんて。凄くすごく嬉しい!


「ましろさん」


 小型カメラさんが触れるのを戸惑っていたので僕から抱き締める。


「僕ね?小型カメラさんが居なくて寂しかったんだ」


 自分でもなんて勝手なんだと思う。自分から離れておいて寂しいって馬鹿だなって
 抱き締める手に力が入る。痛いくらいに僕を求めてくる。

 
「舞白さんっ!」

「ふふふ、なに?」

「やりすぎました。すみません」

「うん。僕こそごめんね」

 
 小型カメラさんは僕のことを悪くないという。確かにね?僕がやめてって言ったのにやり過ぎた小型カメラさんが悪いよ?でも、恋人甘やかすの好きだよね?小型カメラさん。僕に全部合わせるとそれが叶わなくなっちゃう。それは駄目。だからね?


「一緒に価値観?のすり合わせしよ?僕達はそこがすれ違ってるんだ」

「、、、はい!舞白さん」




 ということで!小型カメラさんと作ったこの旧【舞白さんとの結婚生活の進め♡】改め【互いの為の恋人生活♡】である!
 ハートは小型カメラさんが譲れないと引かなかったので仕方ない。文は僕に譲ってくれたのでハートはあげよう

 その1
 家事はできる方がする

 僕は完全に在宅ワークだけど小型カメラさんの仕事はたまに外に出ないと行けないらしい。だから、一緒にやったり片方がやったりその時に考えることになった。
 どんな仕事をしてるのか気になったので聞いてみました!


「小説と投資、あと座ってるだけの社長してます」

「小説?小型カメラさんも小説書いてるの?どんなの?読みたい!」

「舞白さんは俺の小説読んでますよ?」

「?」


 結局、小説に関してはかっこいい顔で微笑むだけでそれ以上何も教えてくれなかった。けど座ってる社長は座るために外に出なきゃ行けないって言ってた。それでいいのか?


 その2
 舞白さんの仕事部屋には入らない

 これは、僕は一人で今まで仕事していたので気を使って集中出来るよう部屋を用意してくれたらしい。いつの間に?!って驚いたけど僕が泣き寝入りしてる時に、作ったんだって。


「入らないってどういうこと?」

「もし、舞白さんが俺から離れたいと思っても家からは出してあげられないから、せめて俺が入れない場所を作って舞白さんの逃げ道を作ろうと思って」

「な、なるほど?」

「普通に仕事部屋は必要だろうなっていうのも理由の一つですよ。舞白さん」


 ということで用意してくれました。見に行ったら、僕が前に使っていた机や液タブ、参考にしてる漫画達などなどが置いてありました


 その3
 夜は一緒に寝る

 小型カメラさんが僕のために一つルールを作ってくれたので僕も小型カメラさんのために作りました。


「い、いいんですか?!舞白さん!」

「う、うん。いいよ?小型カメラさん、恋人には甘やかしたい人でしょ?だから、僕なりの譲歩が今これしかなくて」

「舞白さん!」


 めっちゃ喜ばれた!そんなに嬉しいの?実は小型カメラさんのためと言いつつ一緒に寝たのが案外心地よくて、これからも一緒に寝たいから作りました。
 はい、僕の為です!小型カメラさんには秘密だよ?


 その4
 舞白さんが許すところまでなら触って良し!


「えっと?」

「これはですね。舞白さんに触れたいのが俺の本音です。でも何処まで触っていいか分からないので、舞白さんが喜んでたら触ります!」

「やめてって言っても止めなかった!」

「だって!嬉しそうに喜んでたからいいと思ったんですよ?俺は!そしたら、あんなことになるなんて、、、、、っ」


 という事らしいです。さっきの事を思い出してまた落ち込んでしまった小型カメラさん。そうとうあれが効いてるらしいです。
 元気を出して欲しくてハグをしました。す、すごい!耳と尻尾が見える!高速でぱたぱたしてます!可愛い!


「舞白さん!」

「わ!?」


 いきよいよく抱き締め返されたのでソファに押し倒される形になる。
 余程嬉しいのか、僕の顔を頬でぐりぐり、頭をくんかくんかと全身で嬉しいと伝えてくれる。
 言葉だと裏を考えてしまって信じられないから、こうして行動に出してくれると凄く安心する。


「ふふふ、大きな子どもだね?」


 あまりにも可愛すぎたので頭を撫でる。舞白さんと蕩けた声で言ってくるのでぞくぞくしてくる。イケメンは声もやばい!めっちゃ腰にくる。いつか声だけで孕んじゃうかもしれない!




 そんなこんなで作っていった
 【互いの為の恋人生活♡】
 は随時更新して行くことになった。
 とりあえず思いついたのはこの4つだったので今はこれでいいかってなりました!
 その後二人で仲良くお昼ご飯を作って食べてお昼寝して楽しく過ごしました。


夜には 

「やだ!一緒に入らない!」

「昨日は一緒に入ってくれなかったじゃないですか舞白さん!」

「当たり前でしょ!」


 お風呂の前に一悶着ありましたが、僕の勝利!一人で入りましたが寝る時に凄くくっつかれました。
 
 イケメンフェイスが近くて眠れない!ずっとドキドキして全然寝れないです。ちなみに小型カメラさんは横ですやすや先に寝ました。寝つきがいいこと!


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