2 / 196
ストーカーさんとの生活
ここは、、、どこ?
しおりを挟む「こんなに早く帰ってくるとは、、、」
小型カメラさんが何か言っているが声が小さすぎて聞こえない。てか、何このイケメンは!?恐い、いろんな意味で恐いよ!?綺麗な黒い髪の毛と飲み込まれそうな底の見えない湖を見ているような瞳。その上に服の上からでもわかる僕とは大違いな逞しい身体。めっちゃ迫力あるし喧嘩強そう。
「、、、お~い?」
てか、このイケメンが僕のストーカーってこと?でいいよね。お風呂場から出てきたし、その手には小型カメラが何個もあるし。
「聞こえてる?もしかして眠たい?」
逆に冷静になってきたかもしれない。そうだよ慌てる必要はない。ゆっくり深呼吸して落ち着いて大丈夫、大丈夫、大丈夫
「大丈夫」
「何が大丈夫なの?」
「ひぃっ?!、、、、ぁ、、」
いつの間にお風呂場から移動していたのか目の前に居た小型カメラさん。ただでさえ人が苦手な僕なのに、距離が近い、話しかけられた、不審者に対しての恐怖、これらによって僕は─────
意識を手放した。
「危な!?」
直ぐにその男は目の前で急に倒れた小さな体を抱き寄せる。腕にすっぽりと収まり静かに眠る可愛い寝顔を見て自分の中から湧き上がる欲に、もう無視をすることは出来ないと本能が告げていた。男は少し早くなってしまったがもういいかと思考を巡らせ───
「やっとだ」
前髪を顔からどかして、額にキスを送る。可愛い可愛い俺の愛しい人、今度は離さないから。決意を新たに小さな宝物を抱きかかえて、その部屋を後にした。
───起きたら知らないとこに居ました。
言ってる意味が分からないって皆も思うよね。うん、僕も分からない。ただ分かるのは見上げる天井がいつもと違うこと、服もさっき着ていたのと違うこと、ベットがふかふかでまた寝てしまいそうなほど気持ちいいこと、僕が気絶したこと、そして、そして!!!新刊を買い逃したこと!!時計を見たら、原稿の徹夜が体に響いたのか、夕方を指していた。
「僕が!僕が財布を忘れなければこんなことには!」
「この小説の事?」
「、、、っ!?、、、ぇ?!」
いつからそこに居たのか、それとも今までずっとそこに居たのかは分からないが、僕は寝転んでいるのでその男の背景は天井なのにイケメンだからか映えている。何故?解せぬ。なんか腹立つ!そんなことより!それも大事だけど!でも、でも!
「な、なんで」
そう小型カメラさんが持っていた小説とは僕が買おうと外に出て財布を忘れ、買えなかった神作家さんの新刊だったのだ。
「だって、あなたこの作家好きでしょ?」
「、、、、、ぇ?」
「ふふふ」
天井を背にしても映えるイケメンこと小型カメラさんは笑った顔もかっこよかった。思わず見惚れてしまうほどに。
「どうして、知ってるかって?だってあなたのストーカーだからね。この小説あげます。そろそろ担当さんからの連絡が来る頃だと思うんですけど、確認しなくて大丈夫?」
あ!確かにこの時間なら担当さんからメールの返信が届いてるはずだ。単純で馬鹿な僕は、気持ちのいいベッドから体を起こして小型カメラさんから大好きな神作家さんの小説を受け取り、何故かスマホも受け取り。メールのアプリを確認した。
───『はい、確かに受け取りました。今回も打ち合わせ通りに仕上がっているので大丈夫です』
との文章が送られてきた。さらに画面をスクロールしていくと続きがあった。
『それと、柊さんの担当が変わりました。その担当は今日の夕方頃、柊さんのお家にお伺いに行くそうです。今までありがとうございました。』
少し現実逃避をしよう。
担当さんとはメールでやり取りをしてる。極稀に電話、極々稀にカフェなどで直接。どうして会うのが無いに等しいほど少ないかって?そう、何を隠そう僕は自分で言うのもあれだが超陰キャなのだ。人の視線は恐いし、人と話すのは苦手だし、自分の気持を伝えるのも無理、他にもたくさん、、、
そんな僕の担当さんはレビュー当時からのお付き合いなので、僕が陰キャなのはもちろん知っているし、人と話すのも苦手な事も理解してくれている。僕の馬鹿みたいな相談にも真剣に乗ってくれる、凄く大切な担当さんなのだ。
その担当さんが、、、僕の担当さんじゃなくなる。とメールにはそう書いてあると?え?じゃぁ、新しい担当さんが今、僕の家に居るってこと?僕家に居ないしもう夕方過ぎて夜になりかけてるってことは、、、家の前でこの寒い中、ずっと待ってるってこと!?急いで帰らなきゃ!
「その担当は俺のことだよ、これからよろしくね?」
僕の心を読んだかのようなタイミングの良さと、爆弾発言。僕のストーカーこと、小型カメラさんが新しい担当さんらしい。
「ぁ、、、あの、、」
久しぶりに知らない人と話すからか、体の震えが止まらない。でも、これだけは確認しなくては
「ここは、、、どこ?」
「俺の家だよ」
それはそれはカッコイイ笑顔で言われました。見惚れて現実逃避中です。カッコイイ、お顔です、、、ね?
小型カメラさんが何か言っているが声が小さすぎて聞こえない。てか、何このイケメンは!?恐い、いろんな意味で恐いよ!?綺麗な黒い髪の毛と飲み込まれそうな底の見えない湖を見ているような瞳。その上に服の上からでもわかる僕とは大違いな逞しい身体。めっちゃ迫力あるし喧嘩強そう。
「、、、お~い?」
てか、このイケメンが僕のストーカーってこと?でいいよね。お風呂場から出てきたし、その手には小型カメラが何個もあるし。
「聞こえてる?もしかして眠たい?」
逆に冷静になってきたかもしれない。そうだよ慌てる必要はない。ゆっくり深呼吸して落ち着いて大丈夫、大丈夫、大丈夫
「大丈夫」
「何が大丈夫なの?」
「ひぃっ?!、、、、ぁ、、」
いつの間にお風呂場から移動していたのか目の前に居た小型カメラさん。ただでさえ人が苦手な僕なのに、距離が近い、話しかけられた、不審者に対しての恐怖、これらによって僕は─────
意識を手放した。
「危な!?」
直ぐにその男は目の前で急に倒れた小さな体を抱き寄せる。腕にすっぽりと収まり静かに眠る可愛い寝顔を見て自分の中から湧き上がる欲に、もう無視をすることは出来ないと本能が告げていた。男は少し早くなってしまったがもういいかと思考を巡らせ───
「やっとだ」
前髪を顔からどかして、額にキスを送る。可愛い可愛い俺の愛しい人、今度は離さないから。決意を新たに小さな宝物を抱きかかえて、その部屋を後にした。
───起きたら知らないとこに居ました。
言ってる意味が分からないって皆も思うよね。うん、僕も分からない。ただ分かるのは見上げる天井がいつもと違うこと、服もさっき着ていたのと違うこと、ベットがふかふかでまた寝てしまいそうなほど気持ちいいこと、僕が気絶したこと、そして、そして!!!新刊を買い逃したこと!!時計を見たら、原稿の徹夜が体に響いたのか、夕方を指していた。
「僕が!僕が財布を忘れなければこんなことには!」
「この小説の事?」
「、、、っ!?、、、ぇ?!」
いつからそこに居たのか、それとも今までずっとそこに居たのかは分からないが、僕は寝転んでいるのでその男の背景は天井なのにイケメンだからか映えている。何故?解せぬ。なんか腹立つ!そんなことより!それも大事だけど!でも、でも!
「な、なんで」
そう小型カメラさんが持っていた小説とは僕が買おうと外に出て財布を忘れ、買えなかった神作家さんの新刊だったのだ。
「だって、あなたこの作家好きでしょ?」
「、、、、、ぇ?」
「ふふふ」
天井を背にしても映えるイケメンこと小型カメラさんは笑った顔もかっこよかった。思わず見惚れてしまうほどに。
「どうして、知ってるかって?だってあなたのストーカーだからね。この小説あげます。そろそろ担当さんからの連絡が来る頃だと思うんですけど、確認しなくて大丈夫?」
あ!確かにこの時間なら担当さんからメールの返信が届いてるはずだ。単純で馬鹿な僕は、気持ちのいいベッドから体を起こして小型カメラさんから大好きな神作家さんの小説を受け取り、何故かスマホも受け取り。メールのアプリを確認した。
───『はい、確かに受け取りました。今回も打ち合わせ通りに仕上がっているので大丈夫です』
との文章が送られてきた。さらに画面をスクロールしていくと続きがあった。
『それと、柊さんの担当が変わりました。その担当は今日の夕方頃、柊さんのお家にお伺いに行くそうです。今までありがとうございました。』
少し現実逃避をしよう。
担当さんとはメールでやり取りをしてる。極稀に電話、極々稀にカフェなどで直接。どうして会うのが無いに等しいほど少ないかって?そう、何を隠そう僕は自分で言うのもあれだが超陰キャなのだ。人の視線は恐いし、人と話すのは苦手だし、自分の気持を伝えるのも無理、他にもたくさん、、、
そんな僕の担当さんはレビュー当時からのお付き合いなので、僕が陰キャなのはもちろん知っているし、人と話すのも苦手な事も理解してくれている。僕の馬鹿みたいな相談にも真剣に乗ってくれる、凄く大切な担当さんなのだ。
その担当さんが、、、僕の担当さんじゃなくなる。とメールにはそう書いてあると?え?じゃぁ、新しい担当さんが今、僕の家に居るってこと?僕家に居ないしもう夕方過ぎて夜になりかけてるってことは、、、家の前でこの寒い中、ずっと待ってるってこと!?急いで帰らなきゃ!
「その担当は俺のことだよ、これからよろしくね?」
僕の心を読んだかのようなタイミングの良さと、爆弾発言。僕のストーカーこと、小型カメラさんが新しい担当さんらしい。
「ぁ、、、あの、、」
久しぶりに知らない人と話すからか、体の震えが止まらない。でも、これだけは確認しなくては
「ここは、、、どこ?」
「俺の家だよ」
それはそれはカッコイイ笑顔で言われました。見惚れて現実逃避中です。カッコイイ、お顔です、、、ね?
23
お気に入りに追加
162
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ふしだらオメガ王子の嫁入り
金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか?
お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
丁寧な暮らし
COCOmi
BL
「理想的な生活」を夢見る平凡受けが、全てを与えてくれる美形のお兄さんに狂わされていくお話。オチは皆様にお任せ、な感じで終わってます。
ていねいなくらしは自分でこだわって作っていくものですよ、美郷くん。
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる