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皇子様の犬について
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しおりを挟む「え……」
そのまま更に足を進めると、飾り棚に様々な姿絵が綺麗にディスプレイされている。
『様々なリシュアン』の姿絵が。
よく見ると姿絵の他にも様々な置物があった。リシュアンが使っている剣のミニチュアや、リシュアンであろうぬいぐるみ、『第一皇子殿下リシュアン様の歴史Ⅲ』などという本もあった。まだ二十代なのにⅢ……?
愛馬であろう馬のぬいぐるみまである。
「えぇ……」
姿絵はまだわかる。市場では皇族や、人気の騎士、魔術師、貴族などの姿絵が人気で売られているのを見たこともある。
その他にこんなに自分関連のものが売られていたなんて……しかもここにあるということは、全てレヴィの私物だということだ。
「……ほんとに俺のことが好きだったんだな」
喜び半分、もう半分は少し引きながら目線を棚の横、部屋の隅へ向けるとリシュアンの姿絵を胸に抱き、床でうたた寝しているレヴィがいた。
「……は?」
お尻を丸出しにして。
「……」
よく見るとお尻丸出しの犬の周りには、ぐしゃっとなった布や、脱ぎ散らかした下着とズボン、香油などもあって、明らかに何かした後だった。
寝顔を見て少しほんわかしてしまった気持ちを返して欲しい。
なお、浮気については一ミリも疑ってない。
でも何故かイラッとしてしまった。
リシュアンは、そのイラッとした気持ちのままレヴィのお尻の前にしゃがみこみ、おもむろに自身の右手に香油を出した。
そのまま人差し指をズボッとレヴィの後孔に差し込む。
やはり柔らかい。
「んっ……!」
ずっぽりと根元まで差し込み、くるりとかき混ぜると、ぐちゅっ、といやらしい音がした。
「んんっ、んっ、りしゅあ、さまっ」
「……なに」
「……?ぇ……?」
寝ぼけていたレヴィが、覚醒したようにバッと振り向くと同時に、ぐりっと中のしこりを押し潰した。
「あ"ッ……!!??」
「おはよう、レヴィ。ずいぶん素敵な格好で寝てたね」
「えっ、あっ?あっあっ!りしゅあんさまっ!」
「なあに?俺の可愛いレヴィ」
「あのっ、んんっ、んっ、やぁっ……」
「……やだ?……へぇ、俺より一人遊びの方がいいんだ?」
そういうとリシュアンは指を引き抜いた。
レヴィのそばに落ちている布で手を拭うと、近くにあった椅子に座る。
「り、リシュアン様……?」
「見せて」
「へ?」
「間違えた。見ててあげるから一人遊びしていいよ、レヴィ。寝る前までしてたんでしょう?」
「ひっ……!」
にーっこりと笑うリシュアンに、起き上がってあわあわと慌て出すレヴィ。
ぎゅうっと姿絵を抱き締めているのが気に食わなかった。
「ほら、早く」
「……!」
いつもより冷たいリシュアンの声にビクッと身体を震わせたレヴィは、上目遣いでリシュアンを伺ったあと、ぎゅっと目をつぶりそろそろとリシュアンに向かって足をM字に開いた。
「前は触っちゃダメだよ。レヴィはすぐ粗相しちゃうからね」
そろそろと先程までリシュアンの指が入っていた後孔に指を差し込むと、ぐちゅぐちゅと音を立てて抜き差ししていく。
「レヴィ、目を開けて」
そう言われて目を開けると、リシュアンはじっとレヴィを見つめていた。
「あ……」
リシュアンの赤い瞳の奥が炎のようにゆらゆらしている様に見えた。
「はぁっ、あ、リシュアンさまっ」
「うん、ちゃんと見てるよ。いつもどうやって遊んでいるの?教えてくれる?」
「んっ、ふうっ、いつもリシュアン様がしてくださるの、思い出してっ、はっ、はぁっ、ぐちゅぐちゅってっ!」
「そう……、じゃあ指一本じゃ足りないでしょう?充分柔らかいし、増やしてみて」
レヴィは、リシュアンの指示通りに差し込む指を二本に増やした。いつものリシュアンの動きを思い出して指をV字に拡げてみたり、抜き差しも徐々に激しくしていく。
「ふぁっ、あっ、あっ、んっ……んーっ」
「レヴィ上手に出来てるね、でもほら、レヴィのかわいい乳首が寂しそうだよ?」
「うぅんっ、ちくびっ、はぁっ、はっ……あぁっ!んっ、んっ!」
「そう、強めに引っ張って先をカリカリするのが好きだよねレヴィは」
「あっ!あっ、あっ!すきっ、これぇっ、これすきっ……!ひっ!」
「……でも、おかしいね、レヴィ。どうして大好きなしこりは弄らないのかな?」
「んんっ、だってっ!」
「こら、手止めちゃだめだよ。ねぇ、どうして?好きでしょう?一人でする時は触らないの?……そんな訳ないよね?」
じっとレヴィを見つめるリシュアンは、レヴィの元々有るか無いかわからない理性がぐずぐずに溶けだそうとしているのを感じていた。
涙をいっぱい溜めているアメジストの瞳がゆらゆらと揺らめいている。
「ほら、レヴィ?俺に全部見せて……?」
優しく囁いてやるとポロリと涙がこぼれ落ちた。
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