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1章
★熱を持て余す
しおりを挟む「キスだけでそんなになって、これからもっと凄い事するのに…どうなっちまうんだろうな?」
私の反応を楽しそうに見つめるステファン様の甘い声が耳元に降ってくる。
耳の中を舌で遊ばれながら、着ていたシャツワンピのボタンが片手で一つずつ外されていく。
女性との経験が今まで本当になかったのかと一瞬疑ってしまうほど、脱がすのが上手い。
残った片手は、私の両手首を頭上でガッツリ拘束している。
傍から見れば発情したうさぎと、それを美味しそうに頂く狼。
先程よりも更に熱を帯びた瞳にゾクゾクっと全身に電気が走る。
「なぁ、たまき。痛くしないから軽く噛んでもいいか?」
「……かむ?」
「薬のせいなのか、噛みつきたくなるような甘い匂いがするんだよ。こう…何というか男の性を刺激するような……」
「はい……もちろん…ステファン様にされて嫌な事なんてありませんから」
「誰が見ても俺のだって分かるように噛み跡たくさんつけてやる」
首に。
肩に。
腕に。
腰に。
太腿に。
ガブリと優しくて、でも噛まれてる痛みも少しある。
ステファン様の歯型あとが私を彩っていく。
「あの……ッ、むね……は……」
「胸は噛まれたら痛みを感じやすそうだからキスで、な?」
一通り噛み終えると決して胸の蕾に触る事なく、その周りにキスマークをたくさんつけていく。
さっきからずっともどかしい快楽を与えられて、その時を期待するように秘所から止めどなく蜜が溢れる。
「クるな、これ。たまきの白い肌に俺の跡が赤く残ってて、誰がどう見ても俺が可愛がってるって分かる。…綺麗だ」
全身を舐めるような視線を受け、噛まれたのを思い出してじわじわと痛みが広がっていくのも、今の私にとっては気持ちを昂らせるパーツになる。
「さわって……」
「どこを?」
口角をあげながら意地悪く問いかけるステファン様の手を掴んで胸に押し当てる。
自分で押し当てたのに、それだけでイきそうになるのを必死に我慢した。
「そういえば、たまきがいた世界の下着…ブラジャーだっけ?いいよなあ。たまきの肌が良く映える」
「んんッ…!わ、だいッ、そらさないで……」
「今日つけてる白とか、俺で清いのを穢してるみたいで背徳感もあるし……親父くせえな、俺」
話題は逸らすのに胸に押し当てられた手はリズム良く私の胸を揉みしだいていく。
直接触って欲しい……もうむり……。
はしたないって思われてもいいや。うん、もういい。
ステファン様の手をどかして、自分の手で下着の前ホックを外す。待ってましたと言わんばかりに胸が勢いよく溢れて、外気に少し当たっただけなのに蕾はツンと激しく主張していた。
「いじわる!!!」
薬のせいで身体はずっと熱いし、
求めている刺激はずっと与えられず焦らされている。
今の思考回路じゃ正常な判断は一切できない。
後で我に返って後悔するかもだけど、今はこの疼きをどうにかするのが先決。
自分の手で両胸を掴んで、優しく激しく揉みしだいて、指の腹でつぼみをなぞったり、摘んだり、転がしたり…。
やっと与えられた望む刺激に全身を跳ねらせて、秘所から洪水のような愛液を溢れさせて、身体は歓喜した。
「んんッ…!!あッ…♡はぁッ、あんッ…!」
ステファン様に自慰を見られている事すら、今の私は羞恥より悦びが勝って、もっと見てとステファン様の目を見つめながら手を動かし続ける。
ステファン様の喉が鳴る。
何も言わずに、ただ私を見続ける。
口角は無意識で上がっているのか瞳の熱と相まって猛獣のよう。
チラッと視線を移動させれば神聖な騎士服に似合わない、恐ろしく反り上がった欲望が目にとまり、私の喉も鳴る。
脚を開いて秘所にも指を這わそうとするも、それはステファン様の大きな手に制止された。
「俺が欲しい?」
「うん…ッ!」
「俺を求めて自分の手で慰めるお前が凄い可愛かったから、もう一回見せてくれるか?嫌なら無理にとは言わない」
返事をするより前に、さっきみたいに胸を思いっきり揉みしだく。さっきよりも良く見えるように。何かに取り憑かれたように私の手は動き続ける。
「可愛いし、エロいし、すっげえ綺麗だよ、たまき。俺にこんな性癖があったなんてなあ」
閉じかけた私の足は、ステファン様の両手によって先程よりも開かれる。早く早くと秘所がキュンキュンと生き物のように動いているのが分かる。
「たまき。俺にどうされたいか、ちゃんとおねだりできるよな?」
〈良いですか、たまき様。殿方を誘惑する時の言葉は覚えましたね。蕩けた顔も甘い声も殿方を求める素直な身体も全て、あなたを彩るアクセサリーなのです。存分に見せびらかしなさい〉
何度も聞いた実家からの教えが脳裏によぎる。
今ここでようやく実戦の機会が巡ってきたわけだ。
指を添えて秘所を広げて、ステファン様の目を改めて見つめる。
「ステファン様に触れて欲しくて、こんなに溢れちゃいました……ッ♡甘やかして、慰めて、ぐちゃぐちゃに愛してくださいませんか……?」
「最高に良い女だよ、たまき。お望み以上に愛してやる」
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