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殺人事件?
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「はあ~ん…………生き返るわぁ~」
「出だしから色気爆発ですね、志麻姉さん。
知らない人がここだけ読んだら、
何の声かと疑われちゃいますよ。
温泉ですからね、温泉。誤解のないように」
「もう~ここんとこずっと仕事が忙しくて、
子供寝かしつけた後にまたPC開いて、
夜中まで仕事してるのよ~信じらんない。
“時短勤務”って言葉、辞書で開いてみろっつーのよ」
「今、最後のセリフ……志麻姉さんじゃない人の声が聞こえたような……。
それにしても、ひどいブラック企業ですねー。
大丈夫です、訴えましょう。
訴えたら勝てます、絶対」
「この金曜の夜に浸かる温泉と、
可愛い妹2人との駄弁る時間だけが私の癒しなの。
これがないと、ほんと私死んじゃう」
「義理とはいえ、そこまで言ってもらえて、
香穂、感激ですぅ」
「ちょっと待て。
死にそうだったのは、私だよ!
前回のこと、誰も何も触れないとか、おかしくない?
私、沈められそうになったんだけど!
殺人事件だよ!
本当に死んじゃったらどうすんの?!」
「あっちゃん、いたのね」
「敦美姉さん、静かだったから、
てっきり今日は、まだ来てないのかと思いました」
「嘘つけっ! さっきからここにおるわっ!
ちょっと最近、私への扱いがひどくない?」
「そんなことないですよ~。
愛してます、敦美姉さん♡」
「そんなことないわよ~。
愛してるわ、あっちゃん♡」
「語尾〝♡〟で誤魔化すなっ。
本当にタイトルが『湯けむり3人姉妹は見た!』に変わるところだったよ!
ってか、三姉妹じゃなくて、ただの姉妹になっちゃうじゃん!」
「あら、それはそれで、読んでみたい気もするわねぇ~」
「この際、わけのわかんないジャンルは捨てて、
ミステリーに路線変更しましょうよ。
絶対そっちの方が需要ありますってー」
「そうねぇ。
それなら、やっぱり現場はスパ!かしら」
「いいですね!
それもこんな田舎の片隅にあるスーパー銭湯なんかじゃなくて、
本当にリッチで高級なスパで起こる殺人事件……」
「リッチと高級は同じ意味だけど、
それだけ重要ってことね!」
「もちろんです。
セレブな奥様方が集まる平日の昼間……
そこで突然、悲鳴が……〝きゃー! 人が死んでるわ!!〟」
「そこへ、私たち美人三姉妹が居合わせて、犯人を見つけるのね!」
「一見仲の良いセレブな奥様方の間に、実は、
夫と不倫関係にあった女への嫉妬と恨みが積もった結果の悲劇……」
「………今、私、犯人の気持ちがちょっと分かった気がするよ」
「出だしから色気爆発ですね、志麻姉さん。
知らない人がここだけ読んだら、
何の声かと疑われちゃいますよ。
温泉ですからね、温泉。誤解のないように」
「もう~ここんとこずっと仕事が忙しくて、
子供寝かしつけた後にまたPC開いて、
夜中まで仕事してるのよ~信じらんない。
“時短勤務”って言葉、辞書で開いてみろっつーのよ」
「今、最後のセリフ……志麻姉さんじゃない人の声が聞こえたような……。
それにしても、ひどいブラック企業ですねー。
大丈夫です、訴えましょう。
訴えたら勝てます、絶対」
「この金曜の夜に浸かる温泉と、
可愛い妹2人との駄弁る時間だけが私の癒しなの。
これがないと、ほんと私死んじゃう」
「義理とはいえ、そこまで言ってもらえて、
香穂、感激ですぅ」
「ちょっと待て。
死にそうだったのは、私だよ!
前回のこと、誰も何も触れないとか、おかしくない?
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殺人事件だよ!
本当に死んじゃったらどうすんの?!」
「あっちゃん、いたのね」
「敦美姉さん、静かだったから、
てっきり今日は、まだ来てないのかと思いました」
「嘘つけっ! さっきからここにおるわっ!
ちょっと最近、私への扱いがひどくない?」
「そんなことないですよ~。
愛してます、敦美姉さん♡」
「そんなことないわよ~。
愛してるわ、あっちゃん♡」
「語尾〝♡〟で誤魔化すなっ。
本当にタイトルが『湯けむり3人姉妹は見た!』に変わるところだったよ!
ってか、三姉妹じゃなくて、ただの姉妹になっちゃうじゃん!」
「あら、それはそれで、読んでみたい気もするわねぇ~」
「この際、わけのわかんないジャンルは捨てて、
ミステリーに路線変更しましょうよ。
絶対そっちの方が需要ありますってー」
「そうねぇ。
それなら、やっぱり現場はスパ!かしら」
「いいですね!
それもこんな田舎の片隅にあるスーパー銭湯なんかじゃなくて、
本当にリッチで高級なスパで起こる殺人事件……」
「リッチと高級は同じ意味だけど、
それだけ重要ってことね!」
「もちろんです。
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そこで突然、悲鳴が……〝きゃー! 人が死んでるわ!!〟」
「そこへ、私たち美人三姉妹が居合わせて、犯人を見つけるのね!」
「一見仲の良いセレブな奥様方の間に、実は、
夫と不倫関係にあった女への嫉妬と恨みが積もった結果の悲劇……」
「………今、私、犯人の気持ちがちょっと分かった気がするよ」
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