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21話
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話をしたい。
私はジャネットに何をしたのか、どうしてそこまで私に突っかかるのか。
やり直す事は出来ないと思うけど、せめて理由を知りたい。
でも部屋にこもりっきりだし、部屋の外から声をかけても返事すらしてくれない。
嫌われてるのは知ってるけど、ここまで拒否されるとは思わなかった。
少しして卒業式に着るドレスが届いた。
ピンクまではいかないけど、薄い赤色のドレスだ。
試着したらサイズはピッタリだし、お化粧とアクセサリーを付けたらきっとキレイになると思う。
アクセサリーはもう揃っているし、お化粧は……まぁ自分でやるからいいか。
「ね、ねぇアシュリー? エリック君の事なんだけどね? もういち――」
「ジャネットとの結婚式でしたら、参加出来れば参加します」
「そうではないのだ、そうではなくてだな……その、エリック君と会ってあげてはくれないか?」
「なぜでしょうか? 妹と結婚するのなら、他の女性との関りは減らした方がいいと思います」
最近は家の空気がおかしい。
お父様とお母様がよそよそしいし、しきりにエリックと会わせようとする。
流石に好きなんて感情はもう無いし、いま会ったらそれこそジャネットに何をされるか分かったものじゃないわ。
「明日は卒業式の予行練習がありますので、私はこれで失礼します」
これ以上話をしてらちが明かないし、さっさと引き上げるのが吉だわ。
翌日は卒業式の予行練習だけが行われるため、いつもより少し遅い登校となる。
いつも通り馬車で学園に行くと、久しぶりに見る馬車が停まっていた。
「アシュリー!」
「ナンシー!? ナンシーなの? 本当に!?」
馬車からナンシーが降りてきて、私の元に駆け寄ってきた。
学園の制服を着ているという事は、復学できたという事ね!
「ごめんね、ごめんねアシュリー、私ったら早とちりしちゃって、あなたに何の相談もせずに行っちゃった」
「いいの、いいのナンシー。あなたに会えたんだから、それが一番うれしいわ」
正面から手を取り、久しぶりにナンシーの温もりを感じた。
……すこし痩せたかしら。
「ナンシーと一緒に卒業式を迎えたかったけど、こうやって会えただけでも感謝しないとね」
「あ、それなんだけどね、実は向こうで教育を受けてて、この学園の卒業資格を取れたのよ。バート様のお陰ね!」
「バート様? どうしてバート様が?」
「え? だってバート様が全部対処してたのよ? アシュリーのいじめ調査とか、他の貴族との交渉とか、私の家庭教師の手配とか。バート様はああ見えて王族だから、表立って誰かを護ったり弾劾したら貴族の反発が大変でしょ? それにアシュリーに飛び火しないように気を配ってたし」
「でも、でもどうしてバート様がそんな事を?」
「だって、そりゃあねぇ……でも悔やんでたわよ? 自分にはアシュリーの近くにいる事しか出来ないって」
近くに? 確かに毎日話しかけてきたけど……あら? そういえばバート様は私の近くの席にいたわね、普段は少し離れた席にいるのに。
護って……くれてたの?
私はジャネットに何をしたのか、どうしてそこまで私に突っかかるのか。
やり直す事は出来ないと思うけど、せめて理由を知りたい。
でも部屋にこもりっきりだし、部屋の外から声をかけても返事すらしてくれない。
嫌われてるのは知ってるけど、ここまで拒否されるとは思わなかった。
少しして卒業式に着るドレスが届いた。
ピンクまではいかないけど、薄い赤色のドレスだ。
試着したらサイズはピッタリだし、お化粧とアクセサリーを付けたらきっとキレイになると思う。
アクセサリーはもう揃っているし、お化粧は……まぁ自分でやるからいいか。
「ね、ねぇアシュリー? エリック君の事なんだけどね? もういち――」
「ジャネットとの結婚式でしたら、参加出来れば参加します」
「そうではないのだ、そうではなくてだな……その、エリック君と会ってあげてはくれないか?」
「なぜでしょうか? 妹と結婚するのなら、他の女性との関りは減らした方がいいと思います」
最近は家の空気がおかしい。
お父様とお母様がよそよそしいし、しきりにエリックと会わせようとする。
流石に好きなんて感情はもう無いし、いま会ったらそれこそジャネットに何をされるか分かったものじゃないわ。
「明日は卒業式の予行練習がありますので、私はこれで失礼します」
これ以上話をしてらちが明かないし、さっさと引き上げるのが吉だわ。
翌日は卒業式の予行練習だけが行われるため、いつもより少し遅い登校となる。
いつも通り馬車で学園に行くと、久しぶりに見る馬車が停まっていた。
「アシュリー!」
「ナンシー!? ナンシーなの? 本当に!?」
馬車からナンシーが降りてきて、私の元に駆け寄ってきた。
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「ごめんね、ごめんねアシュリー、私ったら早とちりしちゃって、あなたに何の相談もせずに行っちゃった」
「いいの、いいのナンシー。あなたに会えたんだから、それが一番うれしいわ」
正面から手を取り、久しぶりにナンシーの温もりを感じた。
……すこし痩せたかしら。
「ナンシーと一緒に卒業式を迎えたかったけど、こうやって会えただけでも感謝しないとね」
「あ、それなんだけどね、実は向こうで教育を受けてて、この学園の卒業資格を取れたのよ。バート様のお陰ね!」
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「え? だってバート様が全部対処してたのよ? アシュリーのいじめ調査とか、他の貴族との交渉とか、私の家庭教師の手配とか。バート様はああ見えて王族だから、表立って誰かを護ったり弾劾したら貴族の反発が大変でしょ? それにアシュリーに飛び火しないように気を配ってたし」
「でも、でもどうしてバート様がそんな事を?」
「だって、そりゃあねぇ……でも悔やんでたわよ? 自分にはアシュリーの近くにいる事しか出来ないって」
近くに? 確かに毎日話しかけてきたけど……あら? そういえばバート様は私の近くの席にいたわね、普段は少し離れた席にいるのに。
護って……くれてたの?
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