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25 4ヶ国同盟
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朝になり、朝食後は最初に3国会議が開催され、リシア連邦とシチーナ共和国への対応策及び、3国同盟の盟主として加入したいというセックトン国への対応が協議された。
3国同盟は簡単に終了。
その後に開かれた4国の王太子による会合は、随分と荒れた様だ。
部屋の近くを通りかかっただけで怒号が聞えて来る。
私も近くを通りかかったけど、離れているのに声が聞えたからビックリした。
昼食の時間になり、3国同盟の王太子は機嫌よく食事をしていたけど、セックトン国のアーロン王太子は1人で別の場所で食事をしたようだった。
予想はしていたけど、これは予想よりも荒れるかもしれないわね。
お陰で私はゆっくりと他の用事を済ませられたから、変な方向に話がいかない限りは歓迎よ。
夜になり、夕食前には会合が終わった。
終わると同時にアーロン王太子は城を出て、大慌てで馬車に乗り込んでどこかへと行ってしまった。
これはセックトン国へ帰ったわね。
「やあイングリッドさん、そろそろ夕食の時間ですから、一緒に食堂へ行きませんか?」
「ええフィリップ王太子、ご一緒致しますわ」
一緒に食堂へ向かうと、すでにお兄様とリチャードが席についていた。
とてもにこやかに会話しているけど、随分と仲が良さそうね。
いつの間に仲良くなったのかしら。
「やぁイングリッド、夕食前に会合が終わって良かったよ。君と食事をするのは、私にとって癒しの時間だからね」
「良かったじゃないかイングリッド、お前は見た目は良いからな、リチャード王太子の役に立っているぞ」
お……お兄様が話かけてきたわ! 珍しい、普段なら目も合わせないようにしてるのに、目を見るどころか話しかけてきたわ!!!
「おいおいジェームス王太子、彼女は僕の婚約者だぞ? 酷いいい様じゃないか」
「はっはっは、すまない。ついつい手のかかる妹として見てしまったよ」
……は! 思わず思考停止したけど、お兄様がこんなに機嫌がいいなんて、少なくとも私に対してはいつも不機嫌そうな顔をしていたのに……これはきっと会議が上手くいったのね!
「有意義な1日だった事に、乾杯をしようか」
「そうだな」
「もちろんだとも」
フィリップ王太子の音頭でグラスが掲げられた。
有意義だったんだ、そんなにうまくいったのかしら。
後でリチャードかフィリップ王太子に話を聞きたいわ。
「とまぁこんな具合でね、国に確認を取るといって、アーロン王太子は逃げ帰ったという訳さ」
「ふふふ、昨日の今日で態度が変わるなんて、思ってもいなかったでしょうね」
「それもこれも、イングリッドさんがいい作戦を考えてくれたからです」
結局リチャードとフィリップ王太子の両方に話を聞いている。
どうやら2人とも、私に話をしたくてウズウズしていたみたい。
「東の国へはもう使者を出しましたから、数日中には動きがあるはずです。イングリッドさんは、すぐにリシア連邦とシチーナ共和国が兵を下げると思いますか?」
「そうですね、後退はしないまでも足は止まると思います。詳しい情報が前線に伝えられたら、その時は後退をするかなと」
「そうなると伝達の時間を考えて、数日は持ちこたえなくてはいけないな。西の国にも警戒するように使いを送ろう」
いいわね~この感じ。お店でも新商品の開発会議で次々に案が出てくるけど、本当に気持ちがいい。
順調に進むって、良いわよね!
「それにしてもセックトン国が加入しないのは残念だな。戦力としてよりも、情報収集能力は素晴らしいからな」
「大丈夫よ、必ず4ヶ国同盟になるわ」
「イングリッドさんには確信があるのですか?」
「だって、今加入しなければ、増々自分たちが不利になるんですもの」
「不利に? ああ、西と東の国関連だね?」
「ええ。この話がうまくいけば、西と東の国とも友好を築けるわ。そうなると他国も同盟に参加したくなる。その時になって入りたいと言っても、もう必要のない国になってしまうから」
そう、だからセックトン国は強気に出れたんだ。
今しか自分たちに有利に進められないから。
きっと明日の夜には帰ってきて、対等の関係で同盟に加入したいと言ってくるはず。
いえ譲歩してくるわね、最初の心証が悪すぎたから。
予想通り夜遅くにアーロン王太子は戻ってきた。
急いで王太子会議が開催され、晴れて4ヶ国同盟としてスタートを切った。
3国同盟は簡単に終了。
その後に開かれた4国の王太子による会合は、随分と荒れた様だ。
部屋の近くを通りかかっただけで怒号が聞えて来る。
私も近くを通りかかったけど、離れているのに声が聞えたからビックリした。
昼食の時間になり、3国同盟の王太子は機嫌よく食事をしていたけど、セックトン国のアーロン王太子は1人で別の場所で食事をしたようだった。
予想はしていたけど、これは予想よりも荒れるかもしれないわね。
お陰で私はゆっくりと他の用事を済ませられたから、変な方向に話がいかない限りは歓迎よ。
夜になり、夕食前には会合が終わった。
終わると同時にアーロン王太子は城を出て、大慌てで馬車に乗り込んでどこかへと行ってしまった。
これはセックトン国へ帰ったわね。
「やあイングリッドさん、そろそろ夕食の時間ですから、一緒に食堂へ行きませんか?」
「ええフィリップ王太子、ご一緒致しますわ」
一緒に食堂へ向かうと、すでにお兄様とリチャードが席についていた。
とてもにこやかに会話しているけど、随分と仲が良さそうね。
いつの間に仲良くなったのかしら。
「やぁイングリッド、夕食前に会合が終わって良かったよ。君と食事をするのは、私にとって癒しの時間だからね」
「良かったじゃないかイングリッド、お前は見た目は良いからな、リチャード王太子の役に立っているぞ」
お……お兄様が話かけてきたわ! 珍しい、普段なら目も合わせないようにしてるのに、目を見るどころか話しかけてきたわ!!!
「おいおいジェームス王太子、彼女は僕の婚約者だぞ? 酷いいい様じゃないか」
「はっはっは、すまない。ついつい手のかかる妹として見てしまったよ」
……は! 思わず思考停止したけど、お兄様がこんなに機嫌がいいなんて、少なくとも私に対してはいつも不機嫌そうな顔をしていたのに……これはきっと会議が上手くいったのね!
「有意義な1日だった事に、乾杯をしようか」
「そうだな」
「もちろんだとも」
フィリップ王太子の音頭でグラスが掲げられた。
有意義だったんだ、そんなにうまくいったのかしら。
後でリチャードかフィリップ王太子に話を聞きたいわ。
「とまぁこんな具合でね、国に確認を取るといって、アーロン王太子は逃げ帰ったという訳さ」
「ふふふ、昨日の今日で態度が変わるなんて、思ってもいなかったでしょうね」
「それもこれも、イングリッドさんがいい作戦を考えてくれたからです」
結局リチャードとフィリップ王太子の両方に話を聞いている。
どうやら2人とも、私に話をしたくてウズウズしていたみたい。
「東の国へはもう使者を出しましたから、数日中には動きがあるはずです。イングリッドさんは、すぐにリシア連邦とシチーナ共和国が兵を下げると思いますか?」
「そうですね、後退はしないまでも足は止まると思います。詳しい情報が前線に伝えられたら、その時は後退をするかなと」
「そうなると伝達の時間を考えて、数日は持ちこたえなくてはいけないな。西の国にも警戒するように使いを送ろう」
いいわね~この感じ。お店でも新商品の開発会議で次々に案が出てくるけど、本当に気持ちがいい。
順調に進むって、良いわよね!
「それにしてもセックトン国が加入しないのは残念だな。戦力としてよりも、情報収集能力は素晴らしいからな」
「大丈夫よ、必ず4ヶ国同盟になるわ」
「イングリッドさんには確信があるのですか?」
「だって、今加入しなければ、増々自分たちが不利になるんですもの」
「不利に? ああ、西と東の国関連だね?」
「ええ。この話がうまくいけば、西と東の国とも友好を築けるわ。そうなると他国も同盟に参加したくなる。その時になって入りたいと言っても、もう必要のない国になってしまうから」
そう、だからセックトン国は強気に出れたんだ。
今しか自分たちに有利に進められないから。
きっと明日の夜には帰ってきて、対等の関係で同盟に加入したいと言ってくるはず。
いえ譲歩してくるわね、最初の心証が悪すぎたから。
予想通り夜遅くにアーロン王太子は戻ってきた。
急いで王太子会議が開催され、晴れて4ヶ国同盟としてスタートを切った。
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