上 下
5 / 16

これはどうしたらいいのか、、

しおりを挟む
「ほら、早く横になりなさい。
長椅子に寝るのは駄目だよ。」

はあ。
仕方が無い。

殿下の命令なのだ。
寝台に横たわる。

広い寝台の、なるべく端に寄り、間違っても殿下に触れないように気を配る。

「アークス、やけに遠いね。
そんな端に寝ては落ちてしまいそうだ。
ほら、もっとこっちに寄りなさい。」

「いえ、大丈夫です。
自分はこのままで。」

「アークス。
君は俺の配偶者になるんだから、そんなにかしこまっては駄目だよ。

ほら、俺を抱きしめておくれ。」

は?!

思考が停止した。

「アークス、こちらにおいで。」

首の下と腰に手を回され、引き寄せられてく。

殿下の胸元に納まり、緊張のあまりに呼吸が苦しくなる。

「ほら、きちんと息をしなさい。
ああ、仕方が無い子だね。」

息が吸えず過呼吸となってきたのをみて、口を塞いできた。

「!!」

「ふう、どうだい?
落ち着いたかな。」

そう言って、殿下は艶然と笑った。

今、口を塞いだ方法って、まさかの口付けでは?!

「ふふ、中々良い表情をする。
可愛いな。」

そう言って、再び口付けを落とした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうして卒業夜会で婚約破棄をしようと思ったのか

中屋沙鳥
BL
「カトラリー王国第一王子、アドルフ・カトラリーの名において、宣言する!本日をもって、サミュエル・ディッシュウェア公爵令息との婚約を破棄する。そして、リリアン・シュガーポット男爵令嬢と婚約する!」卒業夜会で金髪の王子はピンクブロンドの令嬢を腕にまとわりつかせながらそう叫んだ。舞台の下には銀髪の美青年。なぜ卒業夜会で婚約破棄を!そしてなぜ! その日、会場の皆の心は一つになった/男性も妊娠出産できる前提ですが、作中に描写はありません。

親友の王太子に尻を狙われています!?

ミクリ21
BL
王太子が主人公の尻を狙っている話です。

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

嘘〜LIAR〜

キサラギムツキ
BL
貧乏男爵の息子が公爵家に嫁ぐことになった。玉の輿にのり幸せを掴んだかのように思えたが………。 視点が変わります。全4話。

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

無愛想な彼に可愛い婚約者ができたようなので潔く身を引いたら逆に執着されるようになりました

かるぼん
BL
もうまさにタイトル通りな内容です。 ↓↓↓ 無愛想な彼。 でもそれは、ほんとは主人公のことが好きすぎるあまり手も出せない顔も見れないという不器用なやつ、というよくあるやつです。 それで誤解されてしまい、別れを告げられたら本性現し執着まっしぐら。 「私から離れるなんて許さないよ」 見切り発車で書いたものなので、いろいろ細かい設定すっ飛ばしてます。 需要あるのかこれ、と思いつつ、とりあえず書いたところまでは投稿供養しておきます。

【完結】攻略は余所でやってくれ!

オレンジペコ
BL
※4/18『断罪劇は突然に』でこのシリーズを終わらせて頂こうと思います(´∀`*) 遊びに来てくださった皆様、本当に有難うございました♪ 俺の名前は有村 康太(ありむら こうた)。 あり得ないことに死んだら10年前に亡くなったはずの父さんの親友と再会? え?これでやっと転生できるって? どういうこと? 死神さん、100人集まってから転生させるって手抜きですか? え?まさかのものぐさ? まあチマチマやるより一気にやった方が確かにスカッとはするよね? でも10年だよ?サボりすぎじゃね? 父さんの親友は享年25才。 15で死んだ俺からしたら年上ではあるんだけど…好みドンピシャでした! 小1の時遊んでもらった記憶もあるんだけど、性格もいい人なんだよね。 お互い死んじゃったのは残念だけど、転生先が一緒ならいいな────なんて思ってたらきましたよ! 転生後、赤ちゃんからスタートしてすくすく成長したら彼は騎士団長の息子、俺は公爵家の息子として再会! やった~!今度も好みドンピシャ! え?俺が悪役令息? 妹と一緒に悪役として仕事しろ? そんなの知らねーよ! 俺は俺で騎士団長の息子攻略で忙しいんだよ! ヒロインさんよ。攻略は余所でやってくれ! これは美味しいお菓子を手に好きな人にアタックする、そんな俺の話。

[完結]嫁に出される俺、政略結婚ですがなんかイイ感じに収まりそうです。

BBやっこ
BL
実家は商家。 3男坊の実家の手伝いもほどほど、のんべんだらりと暮らしていた。 趣味の料理、読書と交友関係も少ない。独り身を満喫していた。 そのうち、結婚するかもしれないが大した理由もないんだろうなあ。 そんなおれに両親が持ってきた結婚話。というか、政略結婚だろ?!

処理中です...