60 / 86
子育て編
episode13
しおりを挟む
「おとしゃん、ねぇ?ねえ?」
重いからだを揺らされ同じくらい重い目蓋を持ち上げるとパジャマ姿の旭飛が目の前にいた。
「あ、旭飛おはよう」
「おちゃよう」
大きく体を伸ばすと指を咥えながら旭飛は質問を飛ばしてきた。
「おかしゃん、どこ?」
「あ、お母さんは」
何と言っていいか俺には分からなかった。
何とか頭をフル回転させ答えを出した。
「お母さんは風邪を引いちゃってお医者さんの所にお泊まりしてるの」
「おかしゃん、コホン、コホンなの?」
コホン、コホンとは咳をしている晴を見て覚えそれ以来、旭飛は風邪をコホンと言っている。
「そう、お母さん今コホン、コホンして病院にいるんだよ」
「しょうなの?」
「大丈夫直ぐに治って帰ってくるから一緒に待とうな」
「うん!」
「よし!幼稚園いく準備して」
「はーい」
旭飛は嬉しそうに幼稚園の行く準備していた。昨晩、晴は別居すると言い、行き先を言わずに出てしまった。追いかけようとしたものの体が痺れ追いかけることは出来なかった。
「・・・・・・・晴」
「おとしゃん準備できた!」
「じゃあ行くか」
俺は旭飛を幼稚園に送ると仕事を休みひたすら晴の行方を探し続けた、しかし何一つ手掛かりを見つけること出来ずに一日を終えた。
「よく寝てるなぁ」
旭飛の寝顔はまさに疲れている俺の心はほんの少し心が落ち着いた。俺は旭飛を起こさないように寝室のドアを閉めると、片っ端から晴の行方を探すために電話を掛け続けた。
「誰の家にもいない」
俺は誰もいない部屋で呟いた。
まぁ知り合いの家に行けば直ぐに居場所を特定されると予想していたのだろう
「晴、会いたい、触れたい別れたくない」
俺の瞳からは大粒の涙が溢れ落ちた。
「俺は晴に何て言えば良かったんだ?」
自分の行動を思い直すと、飽きて開いた口も塞がらなかった。
「晴、待ってるからお前の事いつまでも待ち続けているから」
俺は近くにあった晴の写真に語り掛けたその写真が本物の晴だと思って
重いからだを揺らされ同じくらい重い目蓋を持ち上げるとパジャマ姿の旭飛が目の前にいた。
「あ、旭飛おはよう」
「おちゃよう」
大きく体を伸ばすと指を咥えながら旭飛は質問を飛ばしてきた。
「おかしゃん、どこ?」
「あ、お母さんは」
何と言っていいか俺には分からなかった。
何とか頭をフル回転させ答えを出した。
「お母さんは風邪を引いちゃってお医者さんの所にお泊まりしてるの」
「おかしゃん、コホン、コホンなの?」
コホン、コホンとは咳をしている晴を見て覚えそれ以来、旭飛は風邪をコホンと言っている。
「そう、お母さん今コホン、コホンして病院にいるんだよ」
「しょうなの?」
「大丈夫直ぐに治って帰ってくるから一緒に待とうな」
「うん!」
「よし!幼稚園いく準備して」
「はーい」
旭飛は嬉しそうに幼稚園の行く準備していた。昨晩、晴は別居すると言い、行き先を言わずに出てしまった。追いかけようとしたものの体が痺れ追いかけることは出来なかった。
「・・・・・・・晴」
「おとしゃん準備できた!」
「じゃあ行くか」
俺は旭飛を幼稚園に送ると仕事を休みひたすら晴の行方を探し続けた、しかし何一つ手掛かりを見つけること出来ずに一日を終えた。
「よく寝てるなぁ」
旭飛の寝顔はまさに疲れている俺の心はほんの少し心が落ち着いた。俺は旭飛を起こさないように寝室のドアを閉めると、片っ端から晴の行方を探すために電話を掛け続けた。
「誰の家にもいない」
俺は誰もいない部屋で呟いた。
まぁ知り合いの家に行けば直ぐに居場所を特定されると予想していたのだろう
「晴、会いたい、触れたい別れたくない」
俺の瞳からは大粒の涙が溢れ落ちた。
「俺は晴に何て言えば良かったんだ?」
自分の行動を思い直すと、飽きて開いた口も塞がらなかった。
「晴、待ってるからお前の事いつまでも待ち続けているから」
俺は近くにあった晴の写真に語り掛けたその写真が本物の晴だと思って
0
お気に入りに追加
227
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。
夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子
葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。
幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。
一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。
やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。
※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
噛痕に思う
阿沙🌷
BL
αのイオに執着されているβのキバは最近、思うことがある。じゃれ合っているとイオが噛み付いてくるのだ。痛む傷跡にどことなく関係もギクシャクしてくる。そんななか、彼の悪癖の理由を知って――。
✿オメガバースもの掌編二本作。
(『ride』は2021年3月28日に追加します)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる