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第37話 左近5
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「えっ、大学辞めちゃうの?」
リビングにて三人は会食をしていた。
テーブルの上にはスーパーで買った惣菜が所狭しと並べられ、それぞれの前には発泡酒の缶が置かれている。
ちまちまとつまみながら酒を強引に喉に流し込む、若さが為せる荒い飲み方だ。味よりも酔うことを優先した食事も会話を挟めば歓楽《かんらく》の宴《うたげ》となっていた。
……すげえなぁ。
お互いをよく知る和と一紗の間に話題は無く、必然的に話す内容は二人、いや四人の生活環境と左近の内情になる。二人から聞く内容は左近にとって未知の文化であり、否定肯定以前に実感の湧かない内容であった。
フィルム越しに流れてくるドキュメンタリーのような、確かにそこにあるのに他人事としか捉えられない。それでも納得して生活出来ていることに少しの興味が湧いていた。
それとは別に、左近の話に和が興味を持っていた。
酒の入った舌は饒舌で、いらないことまですらすらと話してしまう。
「ん。仕送りも無くなるだろうしな。稼がなきゃいけねえから大学に通ってる時間がねえんだよ」
「そっか……もったいないけどしょうがないよね」
もったいない。確かにと左近は頷いていた。
今後の人生のことを考えれば中退というレッテルは悪影響にしかならない。しかし今は未来を見るよりも明日を生きる方が大事だった。
左近が押し黙ると自然と会話が止まる。それを缶を片手に眺めていた一紗が話に入ってきていた。
「別にいいんじゃないか? そう決めたなら」
「一紗は薄情だなぁ。辞めたくて辞めるわけじゃないんだよ?」
「んなこと言われても。私だって辞めるつもりだったし」
「あれ、そうなの?」
彼女は特に恥ずかしがる様子もなく、事実を事実として淡々と述べていた。
同じ思いを抱いていたことに左近は興味を持つ。噂で聞く彼女の生活は自堕落《じだらく》極まりないが、それでも嫌になって辞めるとは聞いていない。その疑問が熟考するよりも先に口に出ていた。
「どうしてだ?」
「家賃滞納で。男のところを転々としてたら忘れてた。そしたらなんか全部面倒になってな」
「忘れるか、普通?」
らしくはあるが、驚きは隠せない。
一紗はそれでも笑いながら話し続ける。
「金もあんまりなかったしな。バイトとかもしてなかったし、金くれる男も減ってきてたから」
「そ、そうか。それで良かったのか?」
「後悔はしてないよ。やりたいようにやって駄目なら駄目で他のやり方探すだけだし」
達観した目は力強く、羨ましいとすら感じる。
……なんなんだよ。
やっていることは決して褒められたことじゃないのに、その整った顔で断言されると彼女が気高く見えていた。死んだ目をして社会に流される民達よりも人間らしいのだ。
高嶺の花。そんな言葉を正しく体現しているようで、普通の人間が手を伸ばしても届かないし花を咲かせ続けることも出来ない。そんな彼女と比翼する和が凄いと思う反面頭おかしいんだと再認識する。
久しぶりに発泡酒に口をつけながら左近は眉を寄せて二人を見ていた。知らずのうちに感じていた緊張から張り付いた喉を炭酸が広げていく。
その顔を見つめる一紗は聖母ような笑みを浮かべて、
「なるようにしかならないんならその枠でどれだけ楽しめるかが大事なんだよ。諦めるんじゃなくて違う輝き方を見つければいいんだ」
「いいこと言ってる風だけど真似しちゃだめだからね」
「わかってるよ」
わかってる。わかってるよ。
どれだけ輝いていてもそれは彼女の生き方で真似できることでは無い。そんなことくらいわかっていると左近は頷いていた。
それとは打って変わって、ひたすらに普通のことしか言わない和との話の落差について行くのが辛くなる。
「でも勿体ないなぁ。必修とか残ってる?」
「いや、前期に三つ講義受けて卒論出せば終わりだよ」
「優秀だね」
「評価のほとんどは可だぞ。真面目にやってたわけじゃねえし」
最低限の成績でどうにかやってきたことを伝えると、和はそれでもすごいと褒めちぎる。
全肯定マシーンにすら見える彼に憤《いきどお》りがないとは言えない。しかしそんな些細なことに目くじらをたてていたら、自分がもっと小さく見えて口を開くことが出来なかった。
その時、一紗が話題を提示してきていた。
「就職するって言ってたが仕事は決まってるのか?」
「……まだなんだよなぁ」
左近の一言に、彼女は顔を顰め、
「おいおい、見切り発車すぎるだろ」
「わかってるよそんなこと。でも仕方ないだろ、勘当されたんだから」
「そもそもなんで勘当されたの?」
和が疑問を口にする。
自分にとって恥ずかしい話を左近は躊躇いなく話していた。
「なんでって……家業を継ぐのに弟の方が出来が良くて、俺が必要とされてないからだろ」
「そういうもんなの?」
「そうだよ」
そうだ。それだけの理由だ。
納得するように左近は頷く。ただ一紗はそれに難色を示していた。
「……本当か?」
「なんだよ、嘘ついてるって言うのか?」
「別に。それで実家から解放されて何かしたいことはあるのか?」
訝しげに睨む左近に、一紗はすぐに話題を変えていた。急な方向転換に若干戸惑いながらも、
「したいこと……」
考え、すぐに答えを出せずにいた。
子供の頃は作法を学ぶことが最優先で、今は学業が大事なこと。その鬱憤晴らしに喧嘩をすることもあったがそれがやりたいことでは無い。
……なんだろ?
趣味という趣味が思いつかず、そもそもなかったという結論に至るまでそれほどの時間は必要なかった。
その百面相《ひやくめんそう》を見て、一紗は言葉を生む。
「もう家のことを考える必要がないんならしたいことも好きなだけ出来るだろ」
「そうだな。そうだよな……」
「で、一番やりたいことは?」
「なんだろう……考えたこともなかったな」
「そうか。そうだろうな」
一人こくこくと頷く彼女に、
「どういう意味?」
和が尋ねると、
「勘当される理由は本人にあるって事だ」
はっきりと断言していた。
それを聞いて左近は眉を吊り上げ、手にしていた缶を置く。
睨む。看過《かんか》できない話に酔いがすっと覚めていた。
「……よく考えてもの言えよ?」
「和」
「僕?」
威圧に臆する様子もなく、一紗は視線を和に投げかける。
雰囲気に気圧されていた彼は目を見開きながらも一紗をみて、首を横に傾けていた。
「自分の子供がスポーツでもなんでもいいが頑張っているとして、壁を感じて不貞腐《ふてくさ》れている時、お前ならどうする?」
「え、応援するけど?」
「じゃあ本人のやる気が無くなったら?」
「……頑張ってほしいけど、違う道も提案してみるかなぁ」
自信なさげに和が答える。
なんの話しをしているのか。関係ないだろと言いたい気持ちを堪えて左近は動向を見守っていた。
一紗は微笑んで、和の頭を軽く撫でる。その行為の意味を問う前に彼女は左近を見つめていた。
「でも幾ら提案しても本人のやる気は起きず、かと言って親も他に教えられることがない。他にも手のかかる子供がいたら注目出来る時間が減るだろ。気が付いたら家族にとって害のある存在に成り下がっていたら切り捨てるのも止《や》むなしだろ」
「いや、切り捨てはしないでしょ」
リビングにて三人は会食をしていた。
テーブルの上にはスーパーで買った惣菜が所狭しと並べられ、それぞれの前には発泡酒の缶が置かれている。
ちまちまとつまみながら酒を強引に喉に流し込む、若さが為せる荒い飲み方だ。味よりも酔うことを優先した食事も会話を挟めば歓楽《かんらく》の宴《うたげ》となっていた。
……すげえなぁ。
お互いをよく知る和と一紗の間に話題は無く、必然的に話す内容は二人、いや四人の生活環境と左近の内情になる。二人から聞く内容は左近にとって未知の文化であり、否定肯定以前に実感の湧かない内容であった。
フィルム越しに流れてくるドキュメンタリーのような、確かにそこにあるのに他人事としか捉えられない。それでも納得して生活出来ていることに少しの興味が湧いていた。
それとは別に、左近の話に和が興味を持っていた。
酒の入った舌は饒舌で、いらないことまですらすらと話してしまう。
「ん。仕送りも無くなるだろうしな。稼がなきゃいけねえから大学に通ってる時間がねえんだよ」
「そっか……もったいないけどしょうがないよね」
もったいない。確かにと左近は頷いていた。
今後の人生のことを考えれば中退というレッテルは悪影響にしかならない。しかし今は未来を見るよりも明日を生きる方が大事だった。
左近が押し黙ると自然と会話が止まる。それを缶を片手に眺めていた一紗が話に入ってきていた。
「別にいいんじゃないか? そう決めたなら」
「一紗は薄情だなぁ。辞めたくて辞めるわけじゃないんだよ?」
「んなこと言われても。私だって辞めるつもりだったし」
「あれ、そうなの?」
彼女は特に恥ずかしがる様子もなく、事実を事実として淡々と述べていた。
同じ思いを抱いていたことに左近は興味を持つ。噂で聞く彼女の生活は自堕落《じだらく》極まりないが、それでも嫌になって辞めるとは聞いていない。その疑問が熟考するよりも先に口に出ていた。
「どうしてだ?」
「家賃滞納で。男のところを転々としてたら忘れてた。そしたらなんか全部面倒になってな」
「忘れるか、普通?」
らしくはあるが、驚きは隠せない。
一紗はそれでも笑いながら話し続ける。
「金もあんまりなかったしな。バイトとかもしてなかったし、金くれる男も減ってきてたから」
「そ、そうか。それで良かったのか?」
「後悔はしてないよ。やりたいようにやって駄目なら駄目で他のやり方探すだけだし」
達観した目は力強く、羨ましいとすら感じる。
……なんなんだよ。
やっていることは決して褒められたことじゃないのに、その整った顔で断言されると彼女が気高く見えていた。死んだ目をして社会に流される民達よりも人間らしいのだ。
高嶺の花。そんな言葉を正しく体現しているようで、普通の人間が手を伸ばしても届かないし花を咲かせ続けることも出来ない。そんな彼女と比翼する和が凄いと思う反面頭おかしいんだと再認識する。
久しぶりに発泡酒に口をつけながら左近は眉を寄せて二人を見ていた。知らずのうちに感じていた緊張から張り付いた喉を炭酸が広げていく。
その顔を見つめる一紗は聖母ような笑みを浮かべて、
「なるようにしかならないんならその枠でどれだけ楽しめるかが大事なんだよ。諦めるんじゃなくて違う輝き方を見つければいいんだ」
「いいこと言ってる風だけど真似しちゃだめだからね」
「わかってるよ」
わかってる。わかってるよ。
どれだけ輝いていてもそれは彼女の生き方で真似できることでは無い。そんなことくらいわかっていると左近は頷いていた。
それとは打って変わって、ひたすらに普通のことしか言わない和との話の落差について行くのが辛くなる。
「でも勿体ないなぁ。必修とか残ってる?」
「いや、前期に三つ講義受けて卒論出せば終わりだよ」
「優秀だね」
「評価のほとんどは可だぞ。真面目にやってたわけじゃねえし」
最低限の成績でどうにかやってきたことを伝えると、和はそれでもすごいと褒めちぎる。
全肯定マシーンにすら見える彼に憤《いきどお》りがないとは言えない。しかしそんな些細なことに目くじらをたてていたら、自分がもっと小さく見えて口を開くことが出来なかった。
その時、一紗が話題を提示してきていた。
「就職するって言ってたが仕事は決まってるのか?」
「……まだなんだよなぁ」
左近の一言に、彼女は顔を顰め、
「おいおい、見切り発車すぎるだろ」
「わかってるよそんなこと。でも仕方ないだろ、勘当されたんだから」
「そもそもなんで勘当されたの?」
和が疑問を口にする。
自分にとって恥ずかしい話を左近は躊躇いなく話していた。
「なんでって……家業を継ぐのに弟の方が出来が良くて、俺が必要とされてないからだろ」
「そういうもんなの?」
「そうだよ」
そうだ。それだけの理由だ。
納得するように左近は頷く。ただ一紗はそれに難色を示していた。
「……本当か?」
「なんだよ、嘘ついてるって言うのか?」
「別に。それで実家から解放されて何かしたいことはあるのか?」
訝しげに睨む左近に、一紗はすぐに話題を変えていた。急な方向転換に若干戸惑いながらも、
「したいこと……」
考え、すぐに答えを出せずにいた。
子供の頃は作法を学ぶことが最優先で、今は学業が大事なこと。その鬱憤晴らしに喧嘩をすることもあったがそれがやりたいことでは無い。
……なんだろ?
趣味という趣味が思いつかず、そもそもなかったという結論に至るまでそれほどの時間は必要なかった。
その百面相《ひやくめんそう》を見て、一紗は言葉を生む。
「もう家のことを考える必要がないんならしたいことも好きなだけ出来るだろ」
「そうだな。そうだよな……」
「で、一番やりたいことは?」
「なんだろう……考えたこともなかったな」
「そうか。そうだろうな」
一人こくこくと頷く彼女に、
「どういう意味?」
和が尋ねると、
「勘当される理由は本人にあるって事だ」
はっきりと断言していた。
それを聞いて左近は眉を吊り上げ、手にしていた缶を置く。
睨む。看過《かんか》できない話に酔いがすっと覚めていた。
「……よく考えてもの言えよ?」
「和」
「僕?」
威圧に臆する様子もなく、一紗は視線を和に投げかける。
雰囲気に気圧されていた彼は目を見開きながらも一紗をみて、首を横に傾けていた。
「自分の子供がスポーツでもなんでもいいが頑張っているとして、壁を感じて不貞腐《ふてくさ》れている時、お前ならどうする?」
「え、応援するけど?」
「じゃあ本人のやる気が無くなったら?」
「……頑張ってほしいけど、違う道も提案してみるかなぁ」
自信なさげに和が答える。
なんの話しをしているのか。関係ないだろと言いたい気持ちを堪えて左近は動向を見守っていた。
一紗は微笑んで、和の頭を軽く撫でる。その行為の意味を問う前に彼女は左近を見つめていた。
「でも幾ら提案しても本人のやる気は起きず、かと言って親も他に教えられることがない。他にも手のかかる子供がいたら注目出来る時間が減るだろ。気が付いたら家族にとって害のある存在に成り下がっていたら切り捨てるのも止《や》むなしだろ」
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