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第一章 志雄、ゴーレムになる

第九話 水たまりとゴーレム

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困りました。
典型的な魔物です。
スライムってやつですね。
でもシルエットは、某国民的ゲームのアレじゃないですよ?
最初は池だと思ったんです。
で、ホブさん倒した後だったのでお手てがばっちかったので洗ってたんです。
そしたらお手ては綺麗になったのですが、汚れは落ちるのではなく溶ける感じでした。

グロイなあ。

そしてそのままなし崩しに戦闘に入りました。
しかし、殴っても意味がないんです。
そうですよね。相手は液体ですから。
ター○ネーター2のT-100○を思い出します。
伏字の意味がないね。
ゴーレムが水遊びしているようにしか見えません。
地属性の魔法を色々試したのですが、魔法とえども所詮物理攻撃です。
色々試しました。
かなり地魔法はうまくなった気がします。
こう、地面を隆起させたり。
一か所にまとめてみたり。
プールのように地面を区切って、分断させてみたり。
でもすぐに元通りになるんだよなあ、こいつ。
幸い、向こうもオレのボディを溶かせないようで。
まとわりついてくるけどそれで終わるんだよね。

千日手だ。やるな、スライム。

ちなみに重力魔法も試しましたがプルプル震えているだけでした。
核っぽい部分が見えてはいるのですが、動き回っているせいで手が届きません。
オレ、動き遅いもん。
ということで、今まで明かりにしか使ってなかった火魔法の出番だと思うわけなんですよ。
火・・・火・・・うーん。火炎放射でいいか!

『ゴオオオオオオオオオオオオ!』

おお、結構簡単に出た!
そしてスライムが面白いように溶けていく!
うはははは、ちょっと気持ちいいぞ。
やべ、森が燃え出した!
木を倒せー!
ふう、危ない危ない。危うく放火魔になるところだった。
さあさあスライムさーん。ああ、ずいぶん小さくなられてまあ。
うにょーんうにょーんしている。逃げたそうだ。
火加減に気を付けながら・・・ファイヤー。

『ジュウウウウ・・・・・』

うん。見事なまでに綺麗になくなりましたね。
水に火ってのも変な話だけど、きっと弱点的なものだったんだろう。うん。

魔石も入手、さっそく胸に当てますよ。
あれ?入らない。
なんだ?えい!えい!あ、割れた!
ああ、これじゃあダメかなあ・・・あ、これなら入るんだ?
ランクB以上だったのかもしれない。爺さんがランクB以上は持って来いっていってたから。
でも割れたから価値が下がったんだろ。それで取り込めたわけだ。
おお?おおおおお?この感じは・・・なんか変化があったようだ。
んーっと・・・青・・・水か。水の魔法が使えそうだな。
水ってどうよ?水鉄砲でも出せと?
出してみよう、びゅー。

『ブッシュウウウウウウウウウウウウウウウー!!!』

木が抉れたわ。
これは加減に気を使わないと・・・危ないね。
氷もいける?
おお、いけるいける。
地面から刺突させるよりも、氷柱を作るほうが楽だね。地面のは固めないといけないから。
ちゃんと魔法っぽい相手なら新しい魔法が手に入るんだね!おけ、理解理解。
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