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第一章 志雄、ゴーレムになる

第四話 ゴーレム、大地に立つ

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全身、茶色とグレーのボディに覆われたまさにロボ。
関節部分とか銀色なのがまたにくい。
でもロボというよりはなんか、石とかっぽい感じが。
手は大きく、腕は更に肘まで太い。
肩から体までは同じ色の石材?で作られたパーツがつけられて・・・えーっと。これは・・・某遊戯○のEヒーロー?クレイマ○的な?

『見事じゃろう?しかしこうも上手く出来るとは思わなんだ。儂の持っている最高の素材を使い、最上の魔石『ガイアの心臓』まで使ったからのう』

魔石?ガイア?

『まあお主は知らんでもよい。それより体を早く慣らすが良い、そこの重力エレベーターから上に上がれるぞい。洞窟の外で今晩は好きに動くとよい。ただ森を抜けることは許さん』

重力エレベーター?

『これ以上は自分で考えるのじゃ。こんな夜中に目覚めおって、いい迷惑じゃわい』

や、何?なんだよ!
体勝手に動くし、重力エレベーターって・・・手を・・・かざして?ああ魔法ってやつか。
いやいやいや、やつか?じゃなくてさ!

『お主はガイアの力で重力魔法、装甲で使われとるから地属性の魔法。それと加工時に大量の火を使ったから火の魔法が使えるはずじゃ』

や、そんな雑なヒント!
どうやって使うのさ?!

『いま使ったじゃろうて、そうやるんじゃ』

使ったけど!まずこの体を!
・・・
・・・・・
・・・・・・
返事がない・・・念話ってやつを切られたらしい。

外だ。
見事に外だ。
体が・・・おっもい・・・・体感的にですよ?
どうにかなんねえかな。
まあいいか、取りあえず体を慣らさないと・・・はっ!命令聞いちまってるじゃねえかよ!

えーっと、・・・・歩くか・・・。
周りを見渡しながら歩き回ると、木々が邪魔になってきたな。
手でどけれるか、えい。
あ、折れた。
なんか鳥が一斉に逃げ出したな。
きっとすごい音だったんだろう。聞こえないけど。

あ?なんか背中叩かれてるような・・・。
なんですかーっと、振り向くのも大変だな。
あれ?何もいない。
また叩かれてる。
なんでしょうかー?
いないな。
ダメだ。動作が遅すぎて相手が見えない。
首もあんまり・・・あ、回るじゃん。ぐるん。
ぬお!なんか今のオレ位の・・・何?えーっと化け物だ!そう、化け物!
や、棍棒振り抜かないで!やめて!叩かないで!
・・・痛くないなー。
オレ重すぎてビクともしない感じ?
てか首!360度回ってるし!ムーブア○!やかましい!
雄叫びを・・・・あげてるんだろうな。聞こえないけど。
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