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わくわくのダンジョン研修

第51話 わくわくのダンジョン研修 25

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「おあつらえ向きの闘技場です! ルールはどうするです?」
「適当に審判してくれればいいぜ?」

 ふむ、破面ライダーの実力を測るにはいい機会ですね。

「復活アイテムは買ってますか?」
「ああ、札を。10枚セットで持ってるぜ」
「ではデスゲームにしましょう」
「はあ!?」
「それと初めから破面状態でお願いします。そうでないと勝負になりませんからね、あと私は攻撃魔法は撃ちません。強化魔法による近接戦闘で行きますね」
「…おい、本気か?」

 少し怒りましたか。

「もちろんです。一瞬で終わっては手合わせの意味がないですからね」

 私はローブを脱いでたけのこスティックと一緒にポーチに仕舞い、ジャージ姿になります。
 軽く腕を回して闘技場の上に立ちます。
 ダークネスマッスルの時のように全開で強化すると、体への反動が厳しいので抑え目で戦います。

「ぜってえ変身しねえ」

 ならば私も魔法による強化はしません。

「…分かりました、意地でも変身させてあげましょう」

 私に続き、闘技場へとあがった弾君は素手でこちらを睨みます。

「抜かないのですか?」
「女の子相手に抜けるかよ」
「そうですか…」

 カチンと来ました。このお子様はどう料理してあげましょうか。

「―――――」
「!」

 私が視線に殺気を込めると、弾君は腰に差した銃に一瞬手が行きます。ですが我慢したようですね。

「では、とりあえず抜くまで殴りますね」

 距離を一息で詰めて、そのお腹に右の拳を叩き込みました。

「っ!」
「どうしました? 合図でも待ってましたか? 普段から一声かけてもらってから戦い始めていたのですか?」
「ぐっはっ」

 後ろに数歩よろけると、こちらへの視線が厳しくなります。

「てめえ!」
「話してる余裕を与えるつもりはないですよ」

 私は追加で拳を放つと、その整った顔を叩き込みました。

「ぶっ!」
「抜かないと勝負にもなりませんよ」
「くそっ! があっ!」

 まだ何か言おうとしてるその顔に蹴りをかまして、わざわざ距離を取ります。

「ふざけんな!」

 抜けるように距離を取ってあげたのに、わざわざ接近してきます。

「しょうがないですね」

 こちらに拳を向けてきたので、その拳を避けつつ腕をとって一本背負いを決めます。
 ついでに拳銃をかすめとります。

「ぐはっ」
「使いなさい。使っても勝てない現実を教えてあげますよ」
「なん…だと…」

 そもそも拳銃で戦い、近接戦闘は牽制程度。大して筋肉もないのに銃で自分より弱い敵を滅多撃ちにしていい気になっていて、大して筋肉もなさそうなこの男に対してあまりいい印象はないのです。
 私は彼の鼻先に奪った銃を放り投げます。
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