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授業開始! 悪役学園の日常
第12話 授業開始! 悪役学園の日常 6
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「では、早速………行け! 戦闘員達! 取り敢えず四方から殴れ!」
「「「キキ! (了解!)」」」
戦闘員達は鬼蜘蛛先生の周りに展開すると、それぞれ拳を振りかざす!
「ふむ、武器を持たせなかったのは正解ですね」
鬼蜘蛛先生の四肢は8本。足がある為腕が6本になりますが、こちらは戦闘員が4人。つまり戦闘員達の腕は8本あるのでそのすべての攻撃を捌くには…。
「なるほど、確かにこの戦法で来られると私は腕の大半を防御に回さないと厳しいですね」
鬼蜘蛛先生は器用に6本の腕で戦闘員達の攻撃をいなし、防ぎます。
時たま戦闘員の腕を掴んだりしていますが、他の戦闘員からの攻撃も無視は出来ない様子です。掴んで止める物の、追撃が行えずジリジリと後退を余儀なくなっていきました。
「ですが、私に複数あるのは四肢だけではないんですよ?」
突然鬼蜘蛛先生の動きが滑らかになり戦闘員達の攻撃が当たらなくなります。それどころか同士討ちでも始めたかのようにお互いの拳がお互いに命中し始めた。
「キキ! (なにするだー!)」
「キキキ! (お前こそ!)」
「一旦距離を取って下さい! このままでは攻撃が当たりません!」
「「「キキ! (萌え!)」」」
なんか返事が変でしたが気にしてはいられません。
「なるほど。『目』ですか」
「その通りです。意外と早く気づきましたね」
鬼蜘蛛先生の目は複数あります。というか7つあるように見える目も、虫のそれと同じであれば複数ある目の集合体のはずです。人間のそれよりも広い視界を持つでしょう。
「その上、先生自身が武術の達人ですか…厄介ですね」
「伊達に長年怪人やっていませんからね? こう見えても改造される前の人間時代もそこそこ名の知れた空手家だったんですよ?」
これまでの作戦は通用しなそうですね。それならば!
「戦闘員達! 全力で殴りかかるのです!」
「「「キキキ! (結局!)」」」
「今までと変わらない戦い方であれば先生としてはがっかりですよ?」
先生は余裕をもって戦闘員達の拳や蹴りを捌き始めました。
私は今のうちにポケットの中から端末を取り出して操作をします。
魔界では実は必要ないのですが、端末を経由した方が楽なので余裕がある時は使います。
「おや? 魔法ですか。攻撃魔法は法律で厳しく制限がかけられていますが使えるんですか?」
「確かに攻撃魔法は国家資格です。私もまだB級魔法師の資格しか持っていませんから攻撃魔法の大半は習得の許可が出ておりません」
使えますけど。
「その若さでB級魔法師の資格持ちですか、将来有望ですね」
「有難うございます。私がこれから行使するのは強化魔法と具現化魔法と硬化魔法、他にも色々と付け加えておりますがとりあえずは複合魔法です。まあ遠距離攻撃魔法を撃ってもここは魔界ですから法律違反にもなりませんけどね」
「そもそも我々は悪役ですからね、一々法律なんか守っていられないでしょう…先日のレポートにあったアレですか」
その言葉に私はうなずきスマフォ型の端末を操作します。
地面に魔法陣が浮かび上がると、そこから黒いもやが溢れ出して私の体を包み込みました。
「ダークネスマッスル。参る!」
私は再び筋肉の化身へと変貌を遂げ、赤髪の悪鬼となって拳を構えた。
なんか周りから悲鳴が聞こえた気がする!
「「「キキ! (了解!)」」」
戦闘員達は鬼蜘蛛先生の周りに展開すると、それぞれ拳を振りかざす!
「ふむ、武器を持たせなかったのは正解ですね」
鬼蜘蛛先生の四肢は8本。足がある為腕が6本になりますが、こちらは戦闘員が4人。つまり戦闘員達の腕は8本あるのでそのすべての攻撃を捌くには…。
「なるほど、確かにこの戦法で来られると私は腕の大半を防御に回さないと厳しいですね」
鬼蜘蛛先生は器用に6本の腕で戦闘員達の攻撃をいなし、防ぎます。
時たま戦闘員の腕を掴んだりしていますが、他の戦闘員からの攻撃も無視は出来ない様子です。掴んで止める物の、追撃が行えずジリジリと後退を余儀なくなっていきました。
「ですが、私に複数あるのは四肢だけではないんですよ?」
突然鬼蜘蛛先生の動きが滑らかになり戦闘員達の攻撃が当たらなくなります。それどころか同士討ちでも始めたかのようにお互いの拳がお互いに命中し始めた。
「キキ! (なにするだー!)」
「キキキ! (お前こそ!)」
「一旦距離を取って下さい! このままでは攻撃が当たりません!」
「「「キキ! (萌え!)」」」
なんか返事が変でしたが気にしてはいられません。
「なるほど。『目』ですか」
「その通りです。意外と早く気づきましたね」
鬼蜘蛛先生の目は複数あります。というか7つあるように見える目も、虫のそれと同じであれば複数ある目の集合体のはずです。人間のそれよりも広い視界を持つでしょう。
「その上、先生自身が武術の達人ですか…厄介ですね」
「伊達に長年怪人やっていませんからね? こう見えても改造される前の人間時代もそこそこ名の知れた空手家だったんですよ?」
これまでの作戦は通用しなそうですね。それならば!
「戦闘員達! 全力で殴りかかるのです!」
「「「キキキ! (結局!)」」」
「今までと変わらない戦い方であれば先生としてはがっかりですよ?」
先生は余裕をもって戦闘員達の拳や蹴りを捌き始めました。
私は今のうちにポケットの中から端末を取り出して操作をします。
魔界では実は必要ないのですが、端末を経由した方が楽なので余裕がある時は使います。
「おや? 魔法ですか。攻撃魔法は法律で厳しく制限がかけられていますが使えるんですか?」
「確かに攻撃魔法は国家資格です。私もまだB級魔法師の資格しか持っていませんから攻撃魔法の大半は習得の許可が出ておりません」
使えますけど。
「その若さでB級魔法師の資格持ちですか、将来有望ですね」
「有難うございます。私がこれから行使するのは強化魔法と具現化魔法と硬化魔法、他にも色々と付け加えておりますがとりあえずは複合魔法です。まあ遠距離攻撃魔法を撃ってもここは魔界ですから法律違反にもなりませんけどね」
「そもそも我々は悪役ですからね、一々法律なんか守っていられないでしょう…先日のレポートにあったアレですか」
その言葉に私はうなずきスマフォ型の端末を操作します。
地面に魔法陣が浮かび上がると、そこから黒いもやが溢れ出して私の体を包み込みました。
「ダークネスマッスル。参る!」
私は再び筋肉の化身へと変貌を遂げ、赤髪の悪鬼となって拳を構えた。
なんか周りから悲鳴が聞こえた気がする!
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