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新たなる伝説の戦士!? 正体不明の三人目!
第68話 新たなる伝説の戦士!? 正体不明の三人目! 11
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『ザルナクリスタルなるものを砕こうとしている、と』
「はい。ですがそのクリスタルの詳細まではまだわかりません」
『ふーむ、厄介ですね』
転校初日を終えて、ホテルに戻ると早速鬼蜘蛛先生に報告です。
今後はメール報告になりますが、今日は初日ということで通信をしています。
モニター越しに鬼蜘蛛先生が3本の右手で顎と頭を掻いて頬を撫でます。
顔が手で埋まっていますね。
『目的はわかりましたが、その報告だけでは任務完了とはいきませんね』
「そうですよね」
まだ初日ですし。
『時に、ゼオンくんはどうです? 役に立ちますでしょう?』
「え、あ? えーっと…」
私の後ろで私の洗濯物に狼藉をはかろうとしているメイドの事ですね。
「痛いです! 愛が痛いですお嬢様!」
「今は報告中です! 貴女も同一任務についているんですから一緒に聞きなさい!」
ツインテールの一つを引っ張って鬼蜘蛛先生の映る画面の前に引っ張り出します。
『はっはっはっ、仲が良さそうでなによりです。彼女は我が悪役学園の全頭脳を集約して作られたような者ですからね、きっとお役に立つでしょう』
「今のところ役に立ったのは…」
なんだか阿呆な事しか言ってないしやってない気がしますが。
「魔遮陣の干渉を和らげるのは素晴らしいです」
あの時だけは役に立ちました。
「鬼蜘蛛先生! 私は今朝お嬢様の髪の毛のセットをさせて頂きましたよ! いいにおいがしました!
お嬢様と共にお食事を取りました! 10倍おいしく感じました!
お嬢様をお車に乗せました! お嬢様のお座りになられた座席に後ほど座った時には鳥肌が止まりませんでした!
お嬢様と…」
「もういいです! と、言いますか最後のなんですか!?」
同じ座席って!?
「失礼、少々興奮してしまいました」
「鼻血を拭きなさい」
『いい感じに個性的な仕上がりですね。鼻血キャラは一人で十分だと思うのですが』
「大墳血との棲み分けということでお許し下さい」
智君も大概ですからね。
『本日、ゼオンくん。いえ、つかさくんの専用武装をそちらに送りましたのでご利用下さい。その内ルームサービスで届くはずです』
「ありがとうございます」
「ちゃんと役に立つ装備ですよね」
『ええ、高火力の実弾武装と小型のビーム兵器などです。佐々木くん、しっかりと運用を考えてくださいね』
それなら安心です。
ですが、つかさに渡しておくのは不安ですから私の空間庫に収納しておくことにしましょう。
『何か進展があったら通信をお願いします。それ以外はメールで結構ですので』
「わかりました」
本日の報告はこれにて終了です。
さて、後はお風呂に入って寝るだけなのですが…この横目でちらちらと視線を送ってくるメカメイドをどう黙らせおけばいいでしょうか。
「はい。ですがそのクリスタルの詳細まではまだわかりません」
『ふーむ、厄介ですね』
転校初日を終えて、ホテルに戻ると早速鬼蜘蛛先生に報告です。
今後はメール報告になりますが、今日は初日ということで通信をしています。
モニター越しに鬼蜘蛛先生が3本の右手で顎と頭を掻いて頬を撫でます。
顔が手で埋まっていますね。
『目的はわかりましたが、その報告だけでは任務完了とはいきませんね』
「そうですよね」
まだ初日ですし。
『時に、ゼオンくんはどうです? 役に立ちますでしょう?』
「え、あ? えーっと…」
私の後ろで私の洗濯物に狼藉をはかろうとしているメイドの事ですね。
「痛いです! 愛が痛いですお嬢様!」
「今は報告中です! 貴女も同一任務についているんですから一緒に聞きなさい!」
ツインテールの一つを引っ張って鬼蜘蛛先生の映る画面の前に引っ張り出します。
『はっはっはっ、仲が良さそうでなによりです。彼女は我が悪役学園の全頭脳を集約して作られたような者ですからね、きっとお役に立つでしょう』
「今のところ役に立ったのは…」
なんだか阿呆な事しか言ってないしやってない気がしますが。
「魔遮陣の干渉を和らげるのは素晴らしいです」
あの時だけは役に立ちました。
「鬼蜘蛛先生! 私は今朝お嬢様の髪の毛のセットをさせて頂きましたよ! いいにおいがしました!
お嬢様と共にお食事を取りました! 10倍おいしく感じました!
お嬢様をお車に乗せました! お嬢様のお座りになられた座席に後ほど座った時には鳥肌が止まりませんでした!
お嬢様と…」
「もういいです! と、言いますか最後のなんですか!?」
同じ座席って!?
「失礼、少々興奮してしまいました」
「鼻血を拭きなさい」
『いい感じに個性的な仕上がりですね。鼻血キャラは一人で十分だと思うのですが』
「大墳血との棲み分けということでお許し下さい」
智君も大概ですからね。
『本日、ゼオンくん。いえ、つかさくんの専用武装をそちらに送りましたのでご利用下さい。その内ルームサービスで届くはずです』
「ありがとうございます」
「ちゃんと役に立つ装備ですよね」
『ええ、高火力の実弾武装と小型のビーム兵器などです。佐々木くん、しっかりと運用を考えてくださいね』
それなら安心です。
ですが、つかさに渡しておくのは不安ですから私の空間庫に収納しておくことにしましょう。
『何か進展があったら通信をお願いします。それ以外はメールで結構ですので』
「わかりました」
本日の報告はこれにて終了です。
さて、後はお風呂に入って寝るだけなのですが…この横目でちらちらと視線を送ってくるメカメイドをどう黙らせおけばいいでしょうか。
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