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新たなる伝説の戦士!? 正体不明の三人目!

第62話 新たなる伝説の戦士!? 正体不明の三人目! 5

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 結論から言います。
 授業やばいです!

 私はこう見えて高校を卒業しています。
 進学校ですとは言いませんが、きちんと授業は受けていたつもりなのですが。

「なんで数学が2つもあるのですか…」
「え?!」
「物理と科学って…理科じゃないのですか?」
「はい!?」
「保険・体育ってなんですか? 体育だけじゃないのですか? 体を動かすんじゃないですか…」
「あ、あの…?」
「教科書多すぎです、分厚すぎです。この小さな鞄に入りきらないじゃないですか」
「えっと、佐々木さん?」
「英語だけですらしんどいのになんですか選択外国語って、何か国語覚えさせる気ですか。日本語だけでいいじゃないですか」

 そもそも勉強なんか嫌いです。教室にいたくありません。

「そうだ、サボりましょう!」
「ダメー!」
「なんでですか! 授業なんか受けても背は伸びませんよ!」
「背!? 勉強苦手なのはわかったけど、授業は出ないとだよ!」

 弾君とは逆側の隣の席の女子生徒がなんだか叫び声をあげています。
 長い金髪の眩しい胸の大きな女の子です。

「えっと? あなたは」
「隣の席の花咲 夢(はなさき ゆめ)だよ? 授業は出ないと」 

 そういう夢さんの席に置いてある薄い緑色の、謎のぬいぐるみもこちらを見ています。
 学校にぬいぐるみを持ってくるのは何かの趣味でしょうか。
 視線を向けると、ぬいぐるみもこちらに視線を合わせてきま。動いた?

「ブブッピが見えるぶぶ? なかなかザルナ力(ちから)が高そうぶぶ」
「ザルナ力?」
「声まで聞こえるぶぶ! 有力候補ぶぶ!」
「しー、ブブッピ。静かに」

 なんとこの謎のぬいぐるみ、しゃべる事も出来るようです。

「えっと、授業はしっかり受けないと…だよ? いきなり学校から抜け出すなんて人…結構いるけど、ダメなんだよ?」
「しかし、背が」
「授業を出なくても背は伸びるかわからないよ?」

 !

「そ、それもそうですね…」

 しかし悪役学園の面白可笑しい授業に慣れてしまったせいでしょうか、普通の学校の授業が苦痛でたまりません。
 悪役学園の授業ですと…授業ですと…。

 停学ばかりのせいで満足に授業受けてないじゃないですか!
 いや、でも…ほら? 同じ歴史でも秘密結社の歴史とかHEROとの戦いの歴史とか面白かったんですよ?

 しかし、勉強…勉強ですか。うーむ。
 とりあえず寝ることにしましょう。
 寝る子は育つのです。

 すぴー…。
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