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32:帰るべき場所
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「今日さ、駅前寄って帰らない?」
「いいね! あたし買い物したいんだけど」
「ごめーん、今日バイトあるからパスで!」
賑やかなクラスメイトたちの会話を素通りして、私は先ほどまで過ごしていた教室を後にする。それを気に留める人間もいないので、学校を出るまでに時間はかからなかった。
連れ立って歩く人は多かったけれど、私にそんな相手がいないのはいつものことだ。気にすることでもない。
ひりつくような暑さは、落ち着くまでに例年よりも時間がかかったように思う。それでも、そんな暑さも時が経てば記憶から薄れていくのはあっという間だ。
制服の袖は長くなり、防寒のためにマフラーは欠かせない。季節は冬に入り始めていた。
特に放課後の予定があるわけではない。それでも直帰する気になれなかった私は、帰り道にとある神社へと立ち寄ることにした。
緑の葉を生い茂らせていた大樹も、今ではすっかり枝ばかりの寂しい姿になっている。
あの日の私は、なぜこの場所にいたのかはわからないままだった。両親の態度にうんざりして、外で時間を潰そうとしたことは覚えているのに。
雨の中自宅に戻った時には、それよりも日付が進んで夏休みが終わりかけていたことに驚いた。
もしかすると、神隠しにでも遭っていたのかもしれない。馬鹿みたいだとは思うけれど、他に理由が思いつかないのだから仕方がないだろう。
けれど、どこかに連れ去ってくれたらいいのにと思っていた記憶はある。
(本当に連れ去られていたなら、戻ってこなければ良かったのに)
コートのポケットに手を入れた私は、指先に当たる小さなそれを手に取る。
家に帰った私は、見覚えのない花飾りがポケットに入っていることに気がついた。誰かの悪戯だろうかとも思ったのだけれど。
記憶にないものだというのに、それを捨てる気にはなれないまま、こうして持ち歩いてしまっている。
私の日常はいつも通り過ぎているはずなのに、あの日からなぜか、何かが大きく変わってしまったような気がする。
どうしてかはわからないのだけれど、ひどく悲しい。孤独なのは、いつものことだったのに。
そのうちに、ちらちらと雪が舞い始める。どうりで寒いわけだ。夜に向けて、これからもっと気温が下がるのだろう。
「ウユーン」
「えっ……?」
ここには何もない。そう思って踵を返そうとした時、何かの鳴き声が聞こえて周囲を見回してみる。
気のせいかと思ったけれど、大樹の裏から小さな影が姿を現した。
「え、タヌキ……?」
見間違いではない。可愛らしいそのタヌキは、私を恐れる様子もなくこちらへ近寄ってくる。
足元に辿り着くと私のことをじっと見上げているので、恐る恐る抱き上げてみた。
「ウユーン」
「かわいい……こんな小さいタヌキがいるんだ」
子どもにしても小さすぎる気はするが、なんだか私に懐いてくれているようだ。掌の上で満足そうな顔をしている。もふもふとしていて、温かい。
その感覚が懐かしい気さえするのは、どうしてなのだろうか?
「……そういえば、あの日も……こんな雪の中だった」
なぜ、そんな風に思ったのだろうか? 自分のことだというのに、不思議な感覚が芽生える。
記憶の中にぼんやりとその輪郭を思い出したのは、絵本の中で見た王子様。
綺麗で優しい王子様は、絵本の中で見るよりもずっと、大きくて暖かかった気がする。
(絵本の中で見るよりも……?)
そんなことを考えた時、背後で物音がした気がして振り向く。もしかしたら、他にもタヌキがいるのかもしれないと思ったから。
「……なん、で」
驚くよりも先に、私の瞳からは涙がこぼれ落ちていた。
白銀の髪に淡い緑色の瞳。九本ある尻尾。そこに立っていたのは、まるで絵本の中の王子様のような、不思議な格好をした男性だ。
慌てて涙を拭おうとした私の腕が、優しく掴まれる。代わりに、彼の指が濡れた頬を拭ってくれた。
体温が触れた瞬間、まるで走馬灯のように私の中に記憶が蘇っていく。
それは”幼い頃”、初めて妖都を訪れた時のものまで鮮明に。
「どうして、ここにいるの……?」
「お前がそれを、大事に持っていたからだ」
白緑が示したのは、私の持つ花飾りだ。
この花飾りと、彼がここにいることと、一体なんの関係があるというのだろうか?
「もしかして、門を閉じるのに失敗したの……!?」
「いや、門は無事に閉じられた。二つの世界は完全に分断され、もう開くことはない。この注連縄が何よりの証だ」
白緑の言う通り、大樹にはきちんと注連縄が巻き付けられている。あの日私が作り出した形そのままに。
けれど、門が閉じられたままならば、白緑はこちらの世界に来られないはずなのに。
「この花飾りが、二つの世界を繋ぐ新たな媒介になったんだ」
「新たな媒介……?」
「門と比べれば小さいから、一人二人が転移するのがやっとの代物だがな」
「でも、どうしてこの花飾りが媒介になったの?」
「それは、紫黒の力だ」
「紫黒さん?」
思いがけない名前が浮上して、私はますます混乱してしまう。
この花飾りは、お守り代わりとして白緑に貰ったものだ。彼の妖力は込められているけれど、転移に使うことはできなかったのに。
「門が閉じきる直前、紫黒がこの花飾りに力を与えていたんだ。俺も気がつかなかったが……」
「どうして、紫黒さんはそんなことを?」
「俺たちへの贖罪だそうだ」
元は思い違いからの企てをしたとはいえ、紫黒さんが根っからの悪人でないことは、短い時間の中でも感じ取ることができた。
彼もまた、大切な女性への愛ゆえに暴走してしまったのだ。
だからこそ、自分の行いが原因で引き離されることになった私たちに、償いたかったのかもしれない。
「転移にはそれなりに力が必要だが、世界を跨ぐとなれば相当だ。自分が消滅することも覚悟の上でやったんだろう」
「消滅って……それじゃあ、紫黒さんは……!?」
「心配ない、アイツは生きている。辛うじて命を繋げられる程度には、俺が力を与えたからな。今は冬眠状態で紫土のところにいる」
「そう、良かった……」
償いと称してその命を引き換えにするだなんて、喜べるはずがない。
紫黒さんだって、やっと誤解が解けたのだ。弟である紫土くんや、友人である朱さんたちと、これからやり直さなければならない。
だからこそ、彼が生きているとわかって心底安堵した。
「おかげで、力を取り戻すのに時間がかかった。本当はすぐにでも、お前を迎えに来たかったのに」
「白緑……」
「俺はもう、妖都の王じゃない。妖都にも、人間を迎える必要はなくなった」
二つの世界が分断されたのなら、白花さんの記した通り、妖都は安定しているはずだ。
白緑に婚約者は必要ないし、紋様だってもうとっくに消えてしまっている。私たちを繋ぐ役割は、もう無くなってしまった。
それでも白緑は、私のことを迎えに来てくれたのだ。
「改めて言う。依織、俺の嫁になってほしい」
お別れは笑顔でできたというのに、私はもうあふれる涙を止めることができなくなっていた。
幸せは、こんなにも胸が苦しい。どうしたらこの気持ちを、白緑に伝えられるのかはわからないけれど。
「私を、白緑のお嫁さんにしてください」
もう二度と、大好きなこの人の傍を離れないと誓いたい。
「いいね! あたし買い物したいんだけど」
「ごめーん、今日バイトあるからパスで!」
賑やかなクラスメイトたちの会話を素通りして、私は先ほどまで過ごしていた教室を後にする。それを気に留める人間もいないので、学校を出るまでに時間はかからなかった。
連れ立って歩く人は多かったけれど、私にそんな相手がいないのはいつものことだ。気にすることでもない。
ひりつくような暑さは、落ち着くまでに例年よりも時間がかかったように思う。それでも、そんな暑さも時が経てば記憶から薄れていくのはあっという間だ。
制服の袖は長くなり、防寒のためにマフラーは欠かせない。季節は冬に入り始めていた。
特に放課後の予定があるわけではない。それでも直帰する気になれなかった私は、帰り道にとある神社へと立ち寄ることにした。
緑の葉を生い茂らせていた大樹も、今ではすっかり枝ばかりの寂しい姿になっている。
あの日の私は、なぜこの場所にいたのかはわからないままだった。両親の態度にうんざりして、外で時間を潰そうとしたことは覚えているのに。
雨の中自宅に戻った時には、それよりも日付が進んで夏休みが終わりかけていたことに驚いた。
もしかすると、神隠しにでも遭っていたのかもしれない。馬鹿みたいだとは思うけれど、他に理由が思いつかないのだから仕方がないだろう。
けれど、どこかに連れ去ってくれたらいいのにと思っていた記憶はある。
(本当に連れ去られていたなら、戻ってこなければ良かったのに)
コートのポケットに手を入れた私は、指先に当たる小さなそれを手に取る。
家に帰った私は、見覚えのない花飾りがポケットに入っていることに気がついた。誰かの悪戯だろうかとも思ったのだけれど。
記憶にないものだというのに、それを捨てる気にはなれないまま、こうして持ち歩いてしまっている。
私の日常はいつも通り過ぎているはずなのに、あの日からなぜか、何かが大きく変わってしまったような気がする。
どうしてかはわからないのだけれど、ひどく悲しい。孤独なのは、いつものことだったのに。
そのうちに、ちらちらと雪が舞い始める。どうりで寒いわけだ。夜に向けて、これからもっと気温が下がるのだろう。
「ウユーン」
「えっ……?」
ここには何もない。そう思って踵を返そうとした時、何かの鳴き声が聞こえて周囲を見回してみる。
気のせいかと思ったけれど、大樹の裏から小さな影が姿を現した。
「え、タヌキ……?」
見間違いではない。可愛らしいそのタヌキは、私を恐れる様子もなくこちらへ近寄ってくる。
足元に辿り着くと私のことをじっと見上げているので、恐る恐る抱き上げてみた。
「ウユーン」
「かわいい……こんな小さいタヌキがいるんだ」
子どもにしても小さすぎる気はするが、なんだか私に懐いてくれているようだ。掌の上で満足そうな顔をしている。もふもふとしていて、温かい。
その感覚が懐かしい気さえするのは、どうしてなのだろうか?
「……そういえば、あの日も……こんな雪の中だった」
なぜ、そんな風に思ったのだろうか? 自分のことだというのに、不思議な感覚が芽生える。
記憶の中にぼんやりとその輪郭を思い出したのは、絵本の中で見た王子様。
綺麗で優しい王子様は、絵本の中で見るよりもずっと、大きくて暖かかった気がする。
(絵本の中で見るよりも……?)
そんなことを考えた時、背後で物音がした気がして振り向く。もしかしたら、他にもタヌキがいるのかもしれないと思ったから。
「……なん、で」
驚くよりも先に、私の瞳からは涙がこぼれ落ちていた。
白銀の髪に淡い緑色の瞳。九本ある尻尾。そこに立っていたのは、まるで絵本の中の王子様のような、不思議な格好をした男性だ。
慌てて涙を拭おうとした私の腕が、優しく掴まれる。代わりに、彼の指が濡れた頬を拭ってくれた。
体温が触れた瞬間、まるで走馬灯のように私の中に記憶が蘇っていく。
それは”幼い頃”、初めて妖都を訪れた時のものまで鮮明に。
「どうして、ここにいるの……?」
「お前がそれを、大事に持っていたからだ」
白緑が示したのは、私の持つ花飾りだ。
この花飾りと、彼がここにいることと、一体なんの関係があるというのだろうか?
「もしかして、門を閉じるのに失敗したの……!?」
「いや、門は無事に閉じられた。二つの世界は完全に分断され、もう開くことはない。この注連縄が何よりの証だ」
白緑の言う通り、大樹にはきちんと注連縄が巻き付けられている。あの日私が作り出した形そのままに。
けれど、門が閉じられたままならば、白緑はこちらの世界に来られないはずなのに。
「この花飾りが、二つの世界を繋ぐ新たな媒介になったんだ」
「新たな媒介……?」
「門と比べれば小さいから、一人二人が転移するのがやっとの代物だがな」
「でも、どうしてこの花飾りが媒介になったの?」
「それは、紫黒の力だ」
「紫黒さん?」
思いがけない名前が浮上して、私はますます混乱してしまう。
この花飾りは、お守り代わりとして白緑に貰ったものだ。彼の妖力は込められているけれど、転移に使うことはできなかったのに。
「門が閉じきる直前、紫黒がこの花飾りに力を与えていたんだ。俺も気がつかなかったが……」
「どうして、紫黒さんはそんなことを?」
「俺たちへの贖罪だそうだ」
元は思い違いからの企てをしたとはいえ、紫黒さんが根っからの悪人でないことは、短い時間の中でも感じ取ることができた。
彼もまた、大切な女性への愛ゆえに暴走してしまったのだ。
だからこそ、自分の行いが原因で引き離されることになった私たちに、償いたかったのかもしれない。
「転移にはそれなりに力が必要だが、世界を跨ぐとなれば相当だ。自分が消滅することも覚悟の上でやったんだろう」
「消滅って……それじゃあ、紫黒さんは……!?」
「心配ない、アイツは生きている。辛うじて命を繋げられる程度には、俺が力を与えたからな。今は冬眠状態で紫土のところにいる」
「そう、良かった……」
償いと称してその命を引き換えにするだなんて、喜べるはずがない。
紫黒さんだって、やっと誤解が解けたのだ。弟である紫土くんや、友人である朱さんたちと、これからやり直さなければならない。
だからこそ、彼が生きているとわかって心底安堵した。
「おかげで、力を取り戻すのに時間がかかった。本当はすぐにでも、お前を迎えに来たかったのに」
「白緑……」
「俺はもう、妖都の王じゃない。妖都にも、人間を迎える必要はなくなった」
二つの世界が分断されたのなら、白花さんの記した通り、妖都は安定しているはずだ。
白緑に婚約者は必要ないし、紋様だってもうとっくに消えてしまっている。私たちを繋ぐ役割は、もう無くなってしまった。
それでも白緑は、私のことを迎えに来てくれたのだ。
「改めて言う。依織、俺の嫁になってほしい」
お別れは笑顔でできたというのに、私はもうあふれる涙を止めることができなくなっていた。
幸せは、こんなにも胸が苦しい。どうしたらこの気持ちを、白緑に伝えられるのかはわからないけれど。
「私を、白緑のお嫁さんにしてください」
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