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ナルバ山の遺跡編
episode94
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「呪文か何かを呟きながら、おどろおどろしい儀式とかして呼び出すんだとばかり思ってましたけど、いやはや、場所を問わないっていうのは、いいことですねえ」
カーティスは一人納得しながら頷いている。
「なにそれ…」
思いっきり不可解そうな表情を向けられて、カーティスは簾のような前髪の向こうの目を、明後日の方へと向けた。
「娯楽小説に、そんな行(くだり)があるんです」
「……ふむ」
「そんな小説話はどうでもいいんです! では次!」
「はいっ」
ビシッと言うブルニタルに、キュッリッキは思わず腰を浮かせた。
「召喚で呼び出されるものには、どんな事ができますか? 攻撃、防御、回復、強化などなどですが」
「全部できるよ」
「!」
ブルニタルはマダラ模様の尻尾を、ピーンッと立たせた。
「魔法と同じことが可能なんですね!」
「うん。魔法やサイ《超能力》と似たようなこと出来る。この小鳥も、通信出来るでしょ。今呼び出したのも、通信出来る小鳥の仲間だよ」
キュッリッキの頭の上で、囀り続ける小鳥たちは、何だか誇らしげである。
「あ、あと、ベルトルドさんもびっくりしてたけど、召喚出来る数には限度がないから、呼びたいものは全部呼び出せるからね」
「ファンタスティック!!」
ブルニタルは立ち上がり、パチパチと拍手しだした。このままいくと、大号泣しながらブラボーとか叫びそうである。
「本当にファンタスティックですね。班分けも、これで決まりです」
満足そうにカーティスはニヤリとすると、一枚の紙をテーブルの上に置いた。
メルヴィンとキュッリッキが覗き込む。
陽動部隊に、カーティス、マーゴット、ルーファス、ハーマン、ヴァルト、タルコット。
救出部隊に、ギャリー、ザカリー、ペルラ、ランドン、シビル、マリオン。
確保部隊に、メルヴィン、ブルニタル、ガエル、キュッリッキ。
「確保部隊って、エグザイル・システムみたいなもの、のこと?」
キュッリッキが問うと、カーティスは「そうです」と答えた。
「ケレヴィルの研究者たちを救出するためには、救出にも陽動にも、かなり人員が必要になります。なにせ、敵の本拠地へ乗り込みますから。エグザイル・システムのようなものに、どのくらいの戦力が投入されているか見当もつきませんが、キューリさんが召喚で色々カバー出来るとなると、確保部隊へ回す戦力は、これで充分になります」
「ええ、良い支援が期待出来るので、オレもガエルさんも、思いっきり戦えます」
メルヴィンも満足そうだ。
「ベルトルド卿のほうで急ぎ、多少なりとも偵察をしてもらいましたが、だいぶ厳重なようで、やりすぎると相手の警戒を煽るだけなので、ぶっつけ本番よろしく! だそうです」
「……」
これでは本当に丸投げである。
「では、細かいことをこれから詰めますので、キューリさんは部屋へ戻っていいですよ」
「はーい」
「今日は色々と疲れたでしょうから、ゆっくり寝てください」
「ありがとう。じゃあ、おやすみなさーい」
おやすみ、と3人から返されて、キュッリッキはニッコリ笑って部屋を出た。
カーティスは一人納得しながら頷いている。
「なにそれ…」
思いっきり不可解そうな表情を向けられて、カーティスは簾のような前髪の向こうの目を、明後日の方へと向けた。
「娯楽小説に、そんな行(くだり)があるんです」
「……ふむ」
「そんな小説話はどうでもいいんです! では次!」
「はいっ」
ビシッと言うブルニタルに、キュッリッキは思わず腰を浮かせた。
「召喚で呼び出されるものには、どんな事ができますか? 攻撃、防御、回復、強化などなどですが」
「全部できるよ」
「!」
ブルニタルはマダラ模様の尻尾を、ピーンッと立たせた。
「魔法と同じことが可能なんですね!」
「うん。魔法やサイ《超能力》と似たようなこと出来る。この小鳥も、通信出来るでしょ。今呼び出したのも、通信出来る小鳥の仲間だよ」
キュッリッキの頭の上で、囀り続ける小鳥たちは、何だか誇らしげである。
「あ、あと、ベルトルドさんもびっくりしてたけど、召喚出来る数には限度がないから、呼びたいものは全部呼び出せるからね」
「ファンタスティック!!」
ブルニタルは立ち上がり、パチパチと拍手しだした。このままいくと、大号泣しながらブラボーとか叫びそうである。
「本当にファンタスティックですね。班分けも、これで決まりです」
満足そうにカーティスはニヤリとすると、一枚の紙をテーブルの上に置いた。
メルヴィンとキュッリッキが覗き込む。
陽動部隊に、カーティス、マーゴット、ルーファス、ハーマン、ヴァルト、タルコット。
救出部隊に、ギャリー、ザカリー、ペルラ、ランドン、シビル、マリオン。
確保部隊に、メルヴィン、ブルニタル、ガエル、キュッリッキ。
「確保部隊って、エグザイル・システムみたいなもの、のこと?」
キュッリッキが問うと、カーティスは「そうです」と答えた。
「ケレヴィルの研究者たちを救出するためには、救出にも陽動にも、かなり人員が必要になります。なにせ、敵の本拠地へ乗り込みますから。エグザイル・システムのようなものに、どのくらいの戦力が投入されているか見当もつきませんが、キューリさんが召喚で色々カバー出来るとなると、確保部隊へ回す戦力は、これで充分になります」
「ええ、良い支援が期待出来るので、オレもガエルさんも、思いっきり戦えます」
メルヴィンも満足そうだ。
「ベルトルド卿のほうで急ぎ、多少なりとも偵察をしてもらいましたが、だいぶ厳重なようで、やりすぎると相手の警戒を煽るだけなので、ぶっつけ本番よろしく! だそうです」
「……」
これでは本当に丸投げである。
「では、細かいことをこれから詰めますので、キューリさんは部屋へ戻っていいですよ」
「はーい」
「今日は色々と疲れたでしょうから、ゆっくり寝てください」
「ありがとう。じゃあ、おやすみなさーい」
おやすみ、と3人から返されて、キュッリッキはニッコリ笑って部屋を出た。
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