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ライオン傭兵団編
episode45
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仕事のため何人か不在にしていたが、カーティスやギャリーをはじめ、歓迎会の時に居た面々が顔を揃えていた。
ソファに座って本を読んでいたカーティスは、本を閉じて立ち上がると、キュッリッキに笑顔を見せた。
「ようこそキュッリッキさん。今日からここで、みんなと一緒に暮らすことになります。困ったことがあったら、遠慮せず言ってください」
「よろしく、お願いします」
マリオンの後ろに隠れながら、顔だけ出してキュッリッキは小声で挨拶した。表情が僅かに緊張している。
キュッリッキが人見知り体質なのは、歓迎会の時にみんな気づいていた。一対一ならなんとか普通に会話もできるようだけど、複数名になると緊張してしまっている。ガエルにはとてもなついていたということで、相手にもよるのだろう。
「よっ、ちっぱい娘」
「ちっぱい言うな!」
「ひひっ、ほら、顔出した」
床に座ってビールを飲んでいたギャリーは、ニヤニヤとむさっ苦しい顔をキュッリッキに向けた。ちっぱいと言うと、光の速さのごとき反応速度で、反論が返ってくるのが面白い。
「ムキッ!」
マリオンのワンピースをギュッと掴んで、キュッリッキはギャリーに怒りの眼差しを向ける。マリオンも肩をすくめて、呆れたようにギャリーを見た。
「セクハラだっつってんでしょぉ~、アンタわぁ」
「本当のコトを言ってるだけだ、気にすンな」
「気にするもん!」
愛らしい顔をぷっくり膨らませて、キュッリッキが怒り出すと、ため息混じりにカーティスが仲裁に入る。
「初日から、からかわないでくださいな。さてキュッリッキさん、ここを説明しておきますね」
カーティスに苦笑されて、キュッリッキは膨らませた頬を萎ませる。
「元はダンスフロアだったんですが、今は談話室として使っています」
「談話室?」
「ええ。平たく言えば、憩いの場とでもいいますかねえ。みんなで好きなものを持ち込んで、一緒に過ごすんです」
みんなで一緒に過ごす。それは、キュッリッキにはとても新鮮な言葉に聞こえていた。
室内には、いくつかのソファセット、ビリヤードやカードゲームコーナー、ストレッチ用具類、雑魚寝スペース、本棚、カウンターバーなどなど、ちょっとした娯楽スペースが満載だ。
「一人で自室でくつろぐのも構わないですし、自分のしたいことを、ここにきてやっていても構いません。自由に使ってください」
「う、うん」
「風呂場やトイレの共同スペースと、キリ夫妻にも紹介してきてくださいマリオン」
「おっけ~ぃ。んじゃ、行こうね、キュッリッキちゃ~ん」
「はい」
ソファに座って本を読んでいたカーティスは、本を閉じて立ち上がると、キュッリッキに笑顔を見せた。
「ようこそキュッリッキさん。今日からここで、みんなと一緒に暮らすことになります。困ったことがあったら、遠慮せず言ってください」
「よろしく、お願いします」
マリオンの後ろに隠れながら、顔だけ出してキュッリッキは小声で挨拶した。表情が僅かに緊張している。
キュッリッキが人見知り体質なのは、歓迎会の時にみんな気づいていた。一対一ならなんとか普通に会話もできるようだけど、複数名になると緊張してしまっている。ガエルにはとてもなついていたということで、相手にもよるのだろう。
「よっ、ちっぱい娘」
「ちっぱい言うな!」
「ひひっ、ほら、顔出した」
床に座ってビールを飲んでいたギャリーは、ニヤニヤとむさっ苦しい顔をキュッリッキに向けた。ちっぱいと言うと、光の速さのごとき反応速度で、反論が返ってくるのが面白い。
「ムキッ!」
マリオンのワンピースをギュッと掴んで、キュッリッキはギャリーに怒りの眼差しを向ける。マリオンも肩をすくめて、呆れたようにギャリーを見た。
「セクハラだっつってんでしょぉ~、アンタわぁ」
「本当のコトを言ってるだけだ、気にすンな」
「気にするもん!」
愛らしい顔をぷっくり膨らませて、キュッリッキが怒り出すと、ため息混じりにカーティスが仲裁に入る。
「初日から、からかわないでくださいな。さてキュッリッキさん、ここを説明しておきますね」
カーティスに苦笑されて、キュッリッキは膨らませた頬を萎ませる。
「元はダンスフロアだったんですが、今は談話室として使っています」
「談話室?」
「ええ。平たく言えば、憩いの場とでもいいますかねえ。みんなで好きなものを持ち込んで、一緒に過ごすんです」
みんなで一緒に過ごす。それは、キュッリッキにはとても新鮮な言葉に聞こえていた。
室内には、いくつかのソファセット、ビリヤードやカードゲームコーナー、ストレッチ用具類、雑魚寝スペース、本棚、カウンターバーなどなど、ちょっとした娯楽スペースが満載だ。
「一人で自室でくつろぐのも構わないですし、自分のしたいことを、ここにきてやっていても構いません。自由に使ってください」
「う、うん」
「風呂場やトイレの共同スペースと、キリ夫妻にも紹介してきてくださいマリオン」
「おっけ~ぃ。んじゃ、行こうね、キュッリッキちゃ~ん」
「はい」
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