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ライオン傭兵団編
episode23
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ライオン傭兵団がベルトルドに説教されている頃、キュッリッキは唇を尖らせて、つまらなさそうにつま先で地面を蹴っていた。
(ご苦労だったな、キュッリッキ)
突然頭の中にベルトルドの声が入ってきて、キュッリッキはぴくっと顔を上げた。
(ベルトルド…さん?)
(ああ、そうだ)
優しいその声に、肩の力が抜ける。
(キュッリッキの活躍は、全部見せてもらったぞ。凄かったな)
(え、どうやって見てたの!?)
(そこにいる、3バカたちの目を通してだよ)
3バカと称された3人に目を向け、あまりよく判っていない顔で小さく頷く。
(入団テストは合格だ。今日からキュッリッキも、ライオン傭兵団の仲間だ)
(ホントに? よかったあ~)
キュッリッキは嬉しそうに、顔をほころばせた。
(あとのことはカーティスに任せてある。今後もその凄い力で、頑張るんだぞ)
(はーい)
ベルトルドに優しく励まされていると、複雑な表情を浮かべたカーティスが戻ってきた。
「ねえ、アタシ、テスト合格だって。ベルトルドさんが」
嬉しそうなキュッリッキに、カーティスは頷いた。
「ええ、合格です」
その言葉に、キュッリッキは無邪気に微笑んだ。
ギャリーはよっこらせっと言いながら立ち上がり、大きな掌をキュッリッキの頭に乗せると、ワシャワシャと撫でた。
「おめっとさん、ちっぱい娘」
「ちっぱい言うなっ」
「よろしくね、キュッリッキちゃん」
ルーファスがキュッリッキと目の高さを同じにして、ニッコリと言った。
「まあ、その、なんだ、凄かった」
ザカリーはぎこちなく言うと、苦笑を浮かべた。
「サントリナからは、しっかり報酬をいただいてきました」
カーティスは一枚の紙切れをビシッと示す。二千万ほどの金額が、その紙切れに書き込まれていた。小切手だ。
「中々奮発してるじゃない」
小切手をカーティスからひったくり、ルーファスが素っ頓狂な声を上げた。
「これでも値切られたほうですよ。当初は五千万の予定でしたし」
「ご…」
キュッリッキが呆気にとられて呟く。噂通り、破格の報酬額がやり取りされているようだった。
「一億でもよかったかもネ~。一度の出兵や戦闘での損失に比べると、小銭程度だしさ、これじゃ」
ルーファスが肩をすくめると、ギャリーが鼻を鳴らす。
「まっ、財政的にも大変そうだしな、これで勘弁してやれや」
「まあね~」
「メルヴィン組みとガエル組みの仕事も終わったようです。明日には全員顔を揃えられるでしょう」
「そっか。んじゃあ、明日はキュッリッキちゃんの歓迎会だね」
「豪快屋に予約入れとかねえとな」
「マーゴットに指示しておきました」
「おいカーティス、サントリナ軍が馬車を用意してくれたってよ」
「判りました」
ソープワート軍が一斉に消えてしまったので、狐につままれたように呆気にとられていたサントリナ軍も、撤収の準備に取り掛かってざわついていた。
「さて、我々も帰りましょうか」
(ご苦労だったな、キュッリッキ)
突然頭の中にベルトルドの声が入ってきて、キュッリッキはぴくっと顔を上げた。
(ベルトルド…さん?)
(ああ、そうだ)
優しいその声に、肩の力が抜ける。
(キュッリッキの活躍は、全部見せてもらったぞ。凄かったな)
(え、どうやって見てたの!?)
(そこにいる、3バカたちの目を通してだよ)
3バカと称された3人に目を向け、あまりよく判っていない顔で小さく頷く。
(入団テストは合格だ。今日からキュッリッキも、ライオン傭兵団の仲間だ)
(ホントに? よかったあ~)
キュッリッキは嬉しそうに、顔をほころばせた。
(あとのことはカーティスに任せてある。今後もその凄い力で、頑張るんだぞ)
(はーい)
ベルトルドに優しく励まされていると、複雑な表情を浮かべたカーティスが戻ってきた。
「ねえ、アタシ、テスト合格だって。ベルトルドさんが」
嬉しそうなキュッリッキに、カーティスは頷いた。
「ええ、合格です」
その言葉に、キュッリッキは無邪気に微笑んだ。
ギャリーはよっこらせっと言いながら立ち上がり、大きな掌をキュッリッキの頭に乗せると、ワシャワシャと撫でた。
「おめっとさん、ちっぱい娘」
「ちっぱい言うなっ」
「よろしくね、キュッリッキちゃん」
ルーファスがキュッリッキと目の高さを同じにして、ニッコリと言った。
「まあ、その、なんだ、凄かった」
ザカリーはぎこちなく言うと、苦笑を浮かべた。
「サントリナからは、しっかり報酬をいただいてきました」
カーティスは一枚の紙切れをビシッと示す。二千万ほどの金額が、その紙切れに書き込まれていた。小切手だ。
「中々奮発してるじゃない」
小切手をカーティスからひったくり、ルーファスが素っ頓狂な声を上げた。
「これでも値切られたほうですよ。当初は五千万の予定でしたし」
「ご…」
キュッリッキが呆気にとられて呟く。噂通り、破格の報酬額がやり取りされているようだった。
「一億でもよかったかもネ~。一度の出兵や戦闘での損失に比べると、小銭程度だしさ、これじゃ」
ルーファスが肩をすくめると、ギャリーが鼻を鳴らす。
「まっ、財政的にも大変そうだしな、これで勘弁してやれや」
「まあね~」
「メルヴィン組みとガエル組みの仕事も終わったようです。明日には全員顔を揃えられるでしょう」
「そっか。んじゃあ、明日はキュッリッキちゃんの歓迎会だね」
「豪快屋に予約入れとかねえとな」
「マーゴットに指示しておきました」
「おいカーティス、サントリナ軍が馬車を用意してくれたってよ」
「判りました」
ソープワート軍が一斉に消えてしまったので、狐につままれたように呆気にとられていたサントリナ軍も、撤収の準備に取り掛かってざわついていた。
「さて、我々も帰りましょうか」
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