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奪われしもの編 彼女が遺した空への想い
episode699
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キュッリッキをソファにそっと横たえ、ベルトルドは上着を脱ぎ始めた。
「おねがい、アタシに触らないで……おねがい…」
涙を浮かべ弱々しく訴えるキュッリッキに、ベルトルドは悲しげに小さく微笑んだ。
冗談めかしたことを言っても、キュッリッキの怯えを拭うことはできないだろう。ベルトルドがどんな言葉を重ねようとも、今のキュッリッキには通じないのだから。
上半身裸になると、キュッリッキに馬乗りになり、ドレスの肩に両手をかけた。
胸の大きさを気にするキュッリッキのために、胸元のデザインはドレープをあしらったものにしてある。美術的な彫刻で多用されている、女神のようなイメージを模した白いドレスだ。
全体的にシンプルなデザインだが、美しい容姿に加え、メルヴィンに恋をして、内面から女性らしいたおやかな華やぎを放つ今のキュッリッキに、よく似合っていた。
優しい仕草で、ゆっくりと肩から脱がせていく。
サイ《超能力》で動きを封じているが、そんなことをしなくても、キュッリッキは恐怖に縛られ動けないだろう。
ベルトルドを見上げる目からは涙が溢れてこぼれ落ち、小さく震える愛らしい唇からは、精一杯の抵抗が漏れていた。
腰のあたりまで脱がせると、真っ白な上半身が露わになった。
「綺麗だ…」
無駄な肉など付いていない。それでいて、女性らしい柔らかな躰つきである。
無垢なまでに透けるような白桃の肌は、羞恥のためかほんのりと桜色に染まっていた。
小さく膨らむ乳房にそっと手を這わせると、乙女の身体は電流に弾かれたように、ピクリと反応する。
「だ、ダメっ」
その手を払いのけようと、咄嗟に腕をあげようとしたが、キュッリッキの手はぐったりとして動かなかない。
ベルトルドはドレスを全て脱がせてしまうと、下着も取り払ってしまった。
「見ちゃイヤなの……」
恥ずかしさのあまり、キュッリッキはギュッと目を閉じた。身体を隠したいのに、手も動かず、身体も意のままに動かない。心ばかりが焦って、小さな声を出すことと、涙を流すことしかできなかった。
愛しい少女の恥じらう姿を見て、ベルトルドはたまらずズボンのベルトに手をかけ、もどかしく外して脱いだ。布越しにではなく、素肌で乙女の柔肌を感じるために。
捧げ物のように身を横たえるキュッリッキを見つめ、これまでずっと、一つに溶け合いたかったことに思いを馳せた。
年も親子ほどに離れているし、常に子供のような幼さを見せるが、本気で愛してしまった少女。そばで寝ている時も、抱きしめている時も、自分のものにしたくて、その欲望を抑え込むのに必死だったのだ。
とくにメルヴィンへの嫉妬に駆られたときは、感情のおもむくまま、押し倒したい衝動に何度襲われたことだろうか。
傷つけたいわけじゃない、無理強いなど本当はしたくはない。求め合ってことに及びたかった。しかしメルヴィンを愛している今のキュッリッキが、望んでベルトルドに抱かれることはないだろう。
互いに思いあって愛し合うわけではなく、力ずくで抱く羽目になってしまったが、せめて愛をこめて優しく抱こう、そう思いながら、ベルトルドはキュッリッキの身体に覆いかぶさった。
「おねがい、アタシに触らないで……おねがい…」
涙を浮かべ弱々しく訴えるキュッリッキに、ベルトルドは悲しげに小さく微笑んだ。
冗談めかしたことを言っても、キュッリッキの怯えを拭うことはできないだろう。ベルトルドがどんな言葉を重ねようとも、今のキュッリッキには通じないのだから。
上半身裸になると、キュッリッキに馬乗りになり、ドレスの肩に両手をかけた。
胸の大きさを気にするキュッリッキのために、胸元のデザインはドレープをあしらったものにしてある。美術的な彫刻で多用されている、女神のようなイメージを模した白いドレスだ。
全体的にシンプルなデザインだが、美しい容姿に加え、メルヴィンに恋をして、内面から女性らしいたおやかな華やぎを放つ今のキュッリッキに、よく似合っていた。
優しい仕草で、ゆっくりと肩から脱がせていく。
サイ《超能力》で動きを封じているが、そんなことをしなくても、キュッリッキは恐怖に縛られ動けないだろう。
ベルトルドを見上げる目からは涙が溢れてこぼれ落ち、小さく震える愛らしい唇からは、精一杯の抵抗が漏れていた。
腰のあたりまで脱がせると、真っ白な上半身が露わになった。
「綺麗だ…」
無駄な肉など付いていない。それでいて、女性らしい柔らかな躰つきである。
無垢なまでに透けるような白桃の肌は、羞恥のためかほんのりと桜色に染まっていた。
小さく膨らむ乳房にそっと手を這わせると、乙女の身体は電流に弾かれたように、ピクリと反応する。
「だ、ダメっ」
その手を払いのけようと、咄嗟に腕をあげようとしたが、キュッリッキの手はぐったりとして動かなかない。
ベルトルドはドレスを全て脱がせてしまうと、下着も取り払ってしまった。
「見ちゃイヤなの……」
恥ずかしさのあまり、キュッリッキはギュッと目を閉じた。身体を隠したいのに、手も動かず、身体も意のままに動かない。心ばかりが焦って、小さな声を出すことと、涙を流すことしかできなかった。
愛しい少女の恥じらう姿を見て、ベルトルドはたまらずズボンのベルトに手をかけ、もどかしく外して脱いだ。布越しにではなく、素肌で乙女の柔肌を感じるために。
捧げ物のように身を横たえるキュッリッキを見つめ、これまでずっと、一つに溶け合いたかったことに思いを馳せた。
年も親子ほどに離れているし、常に子供のような幼さを見せるが、本気で愛してしまった少女。そばで寝ている時も、抱きしめている時も、自分のものにしたくて、その欲望を抑え込むのに必死だったのだ。
とくにメルヴィンへの嫉妬に駆られたときは、感情のおもむくまま、押し倒したい衝動に何度襲われたことだろうか。
傷つけたいわけじゃない、無理強いなど本当はしたくはない。求め合ってことに及びたかった。しかしメルヴィンを愛している今のキュッリッキが、望んでベルトルドに抱かれることはないだろう。
互いに思いあって愛し合うわけではなく、力ずくで抱く羽目になってしまったが、せめて愛をこめて優しく抱こう、そう思いながら、ベルトルドはキュッリッキの身体に覆いかぶさった。
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