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美人コンテスト編
episode579
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美人コンテストから4日後、コケマキ・カウプンキに向けて、温泉旅行隊は出発した。
ライオン傭兵団15名、キリ夫妻2名、保護者組4名、使用人2名、ハドリーとファニーの2名、計25名からなる団体様である。
コケマキ・カウプンキはワイ・メア大陸の東の果てにある大きな島にあり、グランバリ公国の港街ラーヘから船で行く。
グランバリ公国の首都シェルテーレまではエグザイル・システムで飛び、ラーヘまでは汽車で6時間。ラーヘから旅客船で、ユリエスホ海を半日かけて航る。
朝にコケマキ・カウプンキへ到着できるように時間割が決められ、ベルトルドによりラーヘまでの汽車の切符、ラーヘからコケマキ・カウプンキまでの船の切符などなどが人数分手配された。
首都シェルテーレに到着した御一行はステーションに入る前に、リュリュから汽車の切符を手渡されていた。
「あたしたちの切符まで、甘えちゃっていいんですか~?」
「おう、遠慮することはないぞ」
目を輝かせるファニーに、ベルトルドはにっこりと頷いた。
「やったっ! ありがとうございます」
「良かったねファニー」
「えへへ。助かっちゃった」
「リッキーの友達だからな、このくらい当然だ」
ファニーも美人で可愛らしく、更に胸もボンッと大きい。ベルトルド的には巨乳美人へのサービスは惜しまない。
今回の温泉旅行では、移動のための交通費は全部ベルトルド持ちである。あれだけ行きたかったケウルーレの温泉に行けるものだから、そのくらいはと大盤振る舞いだ。
「ベルトルドさん大金持ちだから、切符代なんてハシタガネなんだよね」
「こんなの出費のうちにも入らんさ」
キュッリッキが喜ぶものだから、ベルトルドは超ドヤ顔である。その様子を遠巻きに見ていたハドリーは、
(リッキーが喜ぶからライオン傭兵団に入れてくれ、とか言ったら、速攻了解が得られそうで怖いな…)
そう妙な確信に包まれ薄く笑った。
「お嬢様のお世話で私もケウルーレの温泉に行けて、感謝しますお嬢様」
「アリサも良かったね」
「はいっ」
ベルトルド邸のメイドのアリサは、アルカネットの命令で、旅の間のキュッリッキの身の回りの世話を担当するべく呼ばれていた。
もちろんキュッリッキの世話のためだが、真の目的は、メルヴィンとキュッリッキの間を思いっきり妨害させるためである。
姑息にも露骨なアルカネットの悪意は、メルヴィンにはしっかり伝わっている。
「すみませ~ん、メルヴィン様」
「だ、大丈夫です……」
アリサにこっそり謝られ、メルヴィンは薄く苦笑した。
キュッリッキの想いを受け入れた時から、その程度はとっくに覚悟済みなのだ。アリサにしてみても、いくら姑息な命令を受けていようと、2人の仲を邪魔する気は毛頭ない。邪魔してる風を装いながら、2人を応援する腹積もりである。
アリサはいつだって、キュッリッキの味方なのだ。
かくして大荷物を持った御一行様は一等車両に乗り込み、ラーヘまでの長い汽車旅を堪能した。
ライオン傭兵団15名、キリ夫妻2名、保護者組4名、使用人2名、ハドリーとファニーの2名、計25名からなる団体様である。
コケマキ・カウプンキはワイ・メア大陸の東の果てにある大きな島にあり、グランバリ公国の港街ラーヘから船で行く。
グランバリ公国の首都シェルテーレまではエグザイル・システムで飛び、ラーヘまでは汽車で6時間。ラーヘから旅客船で、ユリエスホ海を半日かけて航る。
朝にコケマキ・カウプンキへ到着できるように時間割が決められ、ベルトルドによりラーヘまでの汽車の切符、ラーヘからコケマキ・カウプンキまでの船の切符などなどが人数分手配された。
首都シェルテーレに到着した御一行はステーションに入る前に、リュリュから汽車の切符を手渡されていた。
「あたしたちの切符まで、甘えちゃっていいんですか~?」
「おう、遠慮することはないぞ」
目を輝かせるファニーに、ベルトルドはにっこりと頷いた。
「やったっ! ありがとうございます」
「良かったねファニー」
「えへへ。助かっちゃった」
「リッキーの友達だからな、このくらい当然だ」
ファニーも美人で可愛らしく、更に胸もボンッと大きい。ベルトルド的には巨乳美人へのサービスは惜しまない。
今回の温泉旅行では、移動のための交通費は全部ベルトルド持ちである。あれだけ行きたかったケウルーレの温泉に行けるものだから、そのくらいはと大盤振る舞いだ。
「ベルトルドさん大金持ちだから、切符代なんてハシタガネなんだよね」
「こんなの出費のうちにも入らんさ」
キュッリッキが喜ぶものだから、ベルトルドは超ドヤ顔である。その様子を遠巻きに見ていたハドリーは、
(リッキーが喜ぶからライオン傭兵団に入れてくれ、とか言ったら、速攻了解が得られそうで怖いな…)
そう妙な確信に包まれ薄く笑った。
「お嬢様のお世話で私もケウルーレの温泉に行けて、感謝しますお嬢様」
「アリサも良かったね」
「はいっ」
ベルトルド邸のメイドのアリサは、アルカネットの命令で、旅の間のキュッリッキの身の回りの世話を担当するべく呼ばれていた。
もちろんキュッリッキの世話のためだが、真の目的は、メルヴィンとキュッリッキの間を思いっきり妨害させるためである。
姑息にも露骨なアルカネットの悪意は、メルヴィンにはしっかり伝わっている。
「すみませ~ん、メルヴィン様」
「だ、大丈夫です……」
アリサにこっそり謝られ、メルヴィンは薄く苦笑した。
キュッリッキの想いを受け入れた時から、その程度はとっくに覚悟済みなのだ。アリサにしてみても、いくら姑息な命令を受けていようと、2人の仲を邪魔する気は毛頭ない。邪魔してる風を装いながら、2人を応援する腹積もりである。
アリサはいつだって、キュッリッキの味方なのだ。
かくして大荷物を持った御一行様は一等車両に乗り込み、ラーヘまでの長い汽車旅を堪能した。
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