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美人コンテスト編
episode574
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ざわ、ざわっと、会場がざわつく。
低く、そして徐々に高まっていくドラムの音に、観客たちの熱い視線が司会者に集まる。
「それでは発表! 今年の優勝者はっ! エントリーナンバー50番! 《ライオン傭兵団》のキュッリッキちゃん! おめでとうー!!」
大歓声がビーチを震わせた。
「おっしゃあ!」
ベルトルドとライオン傭兵団のみんなが、握り拳で咆哮する。
「判っていた事とは言え、改めて嬉しいものですね」
にこやかなアルカネットに、リュリュも笑顔で頷く。
「セクシーコンテストではなく、美人コンテストですからね」
シ・アティウスも笑みを口元に浮かべた。
ステージ上では、可愛らしい笑顔を浮かべたキュッリッキが、重たそうなトロフィーと、チケットを模した大きなボードを受け取っている。
さすがに2つは持てないので、トロフィーは両手で抱え、ボードは足元に置いて観客たちに笑顔を向けていた。
やがてコンテストの終了を告げる音楽が盛大に演奏され、上位入賞者の3人はその場で観客たちに手を振り、落選した美女たちはステージをぐるりと一周して、奥へと消えていった。
「みんな~、アタシ優勝したよ」
重そうに両手でトロフィーを抱えながら、キュッリッキが仲間たちの待つ観客席に小走りに駆けてきた。
「きゃっ」
「おっと」
ドレスの裾を踏んづけて、前のめりに倒れそうになったキュッリッキを、ベルトルドが優しく受け止める。
「ありがとう、ベルトルドさん」
「気をつけるんだぞ」
笑顔のベルトルドに、キュッリッキはいたずらっ子のような苦笑を返した。
「おめでとうございます、リッキー」
ベルトルドの背後からメルヴィンが姿を現し、キュッリッキははちきれそうな笑顔を向けた。
「メルヴィン!」
ベルトルドの腕からするっと抜け出し、軽やかにメルヴィンの胸に飛びついた。重いトロフィーは、砂浜にポイッと投げ捨てている。
キュッリッキにとって、それが優勝の証であっても、メルヴィンと比べたらゴミ同然なのだ。
眉を痙攣させ忌々しそうにメルヴィンを睨みながら、ベルトルドはトロフィーを拾い上げると、そばにいたガエルに押し付けた。
「お前が持っていけ」
「……押っ忍」
「よし、リッキーの優勝祝いをするぞ!」
両手を腰にあて、吠えるように言うベルトルドに、皆の視線が集中した。
低く、そして徐々に高まっていくドラムの音に、観客たちの熱い視線が司会者に集まる。
「それでは発表! 今年の優勝者はっ! エントリーナンバー50番! 《ライオン傭兵団》のキュッリッキちゃん! おめでとうー!!」
大歓声がビーチを震わせた。
「おっしゃあ!」
ベルトルドとライオン傭兵団のみんなが、握り拳で咆哮する。
「判っていた事とは言え、改めて嬉しいものですね」
にこやかなアルカネットに、リュリュも笑顔で頷く。
「セクシーコンテストではなく、美人コンテストですからね」
シ・アティウスも笑みを口元に浮かべた。
ステージ上では、可愛らしい笑顔を浮かべたキュッリッキが、重たそうなトロフィーと、チケットを模した大きなボードを受け取っている。
さすがに2つは持てないので、トロフィーは両手で抱え、ボードは足元に置いて観客たちに笑顔を向けていた。
やがてコンテストの終了を告げる音楽が盛大に演奏され、上位入賞者の3人はその場で観客たちに手を振り、落選した美女たちはステージをぐるりと一周して、奥へと消えていった。
「みんな~、アタシ優勝したよ」
重そうに両手でトロフィーを抱えながら、キュッリッキが仲間たちの待つ観客席に小走りに駆けてきた。
「きゃっ」
「おっと」
ドレスの裾を踏んづけて、前のめりに倒れそうになったキュッリッキを、ベルトルドが優しく受け止める。
「ありがとう、ベルトルドさん」
「気をつけるんだぞ」
笑顔のベルトルドに、キュッリッキはいたずらっ子のような苦笑を返した。
「おめでとうございます、リッキー」
ベルトルドの背後からメルヴィンが姿を現し、キュッリッキははちきれそうな笑顔を向けた。
「メルヴィン!」
ベルトルドの腕からするっと抜け出し、軽やかにメルヴィンの胸に飛びついた。重いトロフィーは、砂浜にポイッと投げ捨てている。
キュッリッキにとって、それが優勝の証であっても、メルヴィンと比べたらゴミ同然なのだ。
眉を痙攣させ忌々しそうにメルヴィンを睨みながら、ベルトルドはトロフィーを拾い上げると、そばにいたガエルに押し付けた。
「お前が持っていけ」
「……押っ忍」
「よし、リッキーの優勝祝いをするぞ!」
両手を腰にあて、吠えるように言うベルトルドに、皆の視線が集中した。
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