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第1章
さぁ、ざまあタイムですわよ! 4
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『これで暫くは妾達の平安も守られるのう。礼を言うぞ、レスティーナ』
晴れ晴れとした雰囲気を醸し出す、ケレスの化身の白猫は告げた。
お礼を言うのは私の方じゃないのかと、小首を傾げ呟く。
「……礼ですか?」
『あぁ、解らぬか。レスティーナよ、ギルドカードを我らの前に出すがよい』
バルキリーに言われるままに、首に下げたドッグタク化しているギルドカードを胸元から、鎖ごと引き摺り出す。
そして、伝令鳥と白猫の前に捧げ出すと、伝令鳥が嘴で数回つつき回す。本来の大きさに変化して、それを白猫が肉球で数回ペシペシ叩く。終わったのか、ちょこんと座る姿が何だか可愛い。
『レスティーナよ、ギルドカードを見よ』
「あ、はい」
言われる通りにギルドカードに目を通すと、そこにはこう記されていた。
────────────────────
【特殊◇神具のクエスト】ランクSSSでクリア。
【神具の贄からの献上】
自動的にステータスの三分の一が献上。
現在、400ポイント未消化。
【黒鼠のロキ】を使役資格を所持。
【称号】盗神ロキの加護を得し娘。
【特殊追加スキル】
クローキング(隠密行動が可能)
解錠(魔法錠以外で解錠可能)
毒解析(毒を帯びた物を見分ける)
罠解除(罠を解除可能)
スティール(敵等から盗みが可能)
────────────────────
開かれている項目は、通常ステータスの部分ではなくて、特記項目に分類されているページである。今迄は真っ白なページであった。
そして、私は書かれている事にビックリするしかない。
「神具のクエスト……トリプルSクリア? え、えええ!?」
『そうじゃ、この騒動自体がクエストそのものなんじゃ』
『クエストのクリアランクに関わる為に、我らは積極的に介入出来なかったのだ。また、一番簡単にクリア方法は、転職する事で神具の呪が解呪されるパターンだった』
「だから、解呪させたくなくて、プリーストの転職も邪魔されてたのね!」
ケレスとバルキリーの解説に、今までの合点がいく。国王と宰相が難癖付けて、転職を先伸ばしにさせていたのだ。最短で、スキルとかステータスとか気にせず、強行突破でいけば三ヶ月そこそこで、転職出来て終了だったって事か。なんてこったい。道理で盗神ロキが、勝算低いと言うほどのものって事か。
『もしも、汝が即転職したら、Aランク……最低ランクでクリアで終わっていた上、ロキを捕まえるのには至らなかっただろう。そなたが、最上級のクリアをしたお蔭で、我らも参戦出来た上、ロキに仕置きが出来たのだ。とても愉快な気分だ』
『バルキリー同様、妾も気分が良い。あぁ、そうじゃ、今ならプリースト転職するのであれば、スキルリセットも特典でつけてやるぞ? それと、アレクサンダーにも何か褒美をあげねばな』
ふふふと笑い声を上げる、ケレスにアレクサンダーは真面目に回答する。
「母たる聖癒神ケレス様に、そう言って頂けるだけで光栄ですが、レスティーナが転職する晴れの舞台に似つかわしくない者を何処かに追いやって下さい」
うんうんと、頷く白猫の姿が異様に可愛く見えてしまう。
『そうじゃな、おバカの始末は任せるとしよう。あちらを待たせるのも可哀想じゃ。ゆくべき処へ疾く行け!』
白猫の瞳がキラッと光る。すると、強制的に喚ばれた国王、宰相はもとより、カイン王子とアデリアの四人は瞬時に消え去った。
晴れ晴れとした雰囲気を醸し出す、ケレスの化身の白猫は告げた。
お礼を言うのは私の方じゃないのかと、小首を傾げ呟く。
「……礼ですか?」
『あぁ、解らぬか。レスティーナよ、ギルドカードを我らの前に出すがよい』
バルキリーに言われるままに、首に下げたドッグタク化しているギルドカードを胸元から、鎖ごと引き摺り出す。
そして、伝令鳥と白猫の前に捧げ出すと、伝令鳥が嘴で数回つつき回す。本来の大きさに変化して、それを白猫が肉球で数回ペシペシ叩く。終わったのか、ちょこんと座る姿が何だか可愛い。
『レスティーナよ、ギルドカードを見よ』
「あ、はい」
言われる通りにギルドカードに目を通すと、そこにはこう記されていた。
────────────────────
【特殊◇神具のクエスト】ランクSSSでクリア。
【神具の贄からの献上】
自動的にステータスの三分の一が献上。
現在、400ポイント未消化。
【黒鼠のロキ】を使役資格を所持。
【称号】盗神ロキの加護を得し娘。
【特殊追加スキル】
クローキング(隠密行動が可能)
解錠(魔法錠以外で解錠可能)
毒解析(毒を帯びた物を見分ける)
罠解除(罠を解除可能)
スティール(敵等から盗みが可能)
────────────────────
開かれている項目は、通常ステータスの部分ではなくて、特記項目に分類されているページである。今迄は真っ白なページであった。
そして、私は書かれている事にビックリするしかない。
「神具のクエスト……トリプルSクリア? え、えええ!?」
『そうじゃ、この騒動自体がクエストそのものなんじゃ』
『クエストのクリアランクに関わる為に、我らは積極的に介入出来なかったのだ。また、一番簡単にクリア方法は、転職する事で神具の呪が解呪されるパターンだった』
「だから、解呪させたくなくて、プリーストの転職も邪魔されてたのね!」
ケレスとバルキリーの解説に、今までの合点がいく。国王と宰相が難癖付けて、転職を先伸ばしにさせていたのだ。最短で、スキルとかステータスとか気にせず、強行突破でいけば三ヶ月そこそこで、転職出来て終了だったって事か。なんてこったい。道理で盗神ロキが、勝算低いと言うほどのものって事か。
『もしも、汝が即転職したら、Aランク……最低ランクでクリアで終わっていた上、ロキを捕まえるのには至らなかっただろう。そなたが、最上級のクリアをしたお蔭で、我らも参戦出来た上、ロキに仕置きが出来たのだ。とても愉快な気分だ』
『バルキリー同様、妾も気分が良い。あぁ、そうじゃ、今ならプリースト転職するのであれば、スキルリセットも特典でつけてやるぞ? それと、アレクサンダーにも何か褒美をあげねばな』
ふふふと笑い声を上げる、ケレスにアレクサンダーは真面目に回答する。
「母たる聖癒神ケレス様に、そう言って頂けるだけで光栄ですが、レスティーナが転職する晴れの舞台に似つかわしくない者を何処かに追いやって下さい」
うんうんと、頷く白猫の姿が異様に可愛く見えてしまう。
『そうじゃな、おバカの始末は任せるとしよう。あちらを待たせるのも可哀想じゃ。ゆくべき処へ疾く行け!』
白猫の瞳がキラッと光る。すると、強制的に喚ばれた国王、宰相はもとより、カイン王子とアデリアの四人は瞬時に消え去った。
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