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第4章 unfairのちfair
8.
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琴子が抵抗できないと見切ったのか、道仁は中指を体内にくぐらせた。一気にではなく、少しずつ具合を確かめるようにゆっくりとしている。琴子もまた、隘路が抉じ開けられていくのを鮮明に捉えて、無意識下でその形を確かめるように道仁の指に絡みついている。
「呑みこまれているみたいだ」
きっとわざとに違いない。耳もとの嫌らしい声に身をふるわせ、琴子の躰がうねる。体内で収縮が起こり、道仁の指先がすっと奥深くに沈んできた。道仁が云ったように琴子が呑みこんだのか、それとも道仁がそうしたのか判断はつかない。道仁が中で指先を折るようなしぐさをする。
あうっ。
嬌声と一緒に琴子の腰がびくっと跳ねた。
「ここは琴子の急所の一つだ」
道仁は勝手に断定した。反論も認めることもできないけれど、指先がうねるように動き始めるとすぐ、琴子の躰が肯定を示した。びくっ、びくっ、とそこが摩撫されるたびに腰が跳ねあがって、自分の躰なのに自分では止められない。
「もう一つはここだ」
琴子は喘ぎながら身構えたものの、胸をくるんでいた手がその先端を抓むとなんにもならなかった。
ん、ぁああっ。
道仁は加減を心得ている。痛みになる手前の圧力で硬い実をころころと弄ぶ。体内に潜った指も連動してうごめいた。いまは後ろ手に抱きとられ、脚は大きく開かされたまま宙ぶらりんで身動きができない。快感を逃すこともできずに刺激をただ受けとめるしかなく、琴子の躰は大きくうねった。
はっ、あっ、あっ……ぅんっ……。
喘ぐ合間に、くちゅっ、くちゅっと淫らな音が立ち、最初は間が空いていたのに、まもなく淫音はひっきりなしに聞こえだし、道仁の指先は躰だけでなく琴子の思考を羞恥心で侵した。
「や……あ、あっ……こんなっ……だめっ……ああっ……」
「いまだに恥ずかしい?」
「う、んっ!」
琴子は返事とも嬌声ともつかない声を上げながらうなずいた。喘ぐのに自ずと首はのけ反ってしまって、うまくうなずけているかわからない。
「自然体で感じるまま反応すればいい。それがおれにとっても快楽になるんだ。確かめてみる?」
道仁は熱く囁いて琴子を誘った。
「確かめ、るって……?」
「手を動かしてみて」
云いながら道仁は胸先を押し潰してぐりぐりっとうごめかす。
ふ、はああっ。
琴子が身悶えするさなか、さあ、と道仁が促した。何も考えられないまま、無意識に命令を聞き遂げた手が動いた。拘束されていて、手を動かせる範囲は制限されている。そうすれば何が確かめられるのか、撫でるようにするとジョガーパンツ越しに硬いものに触れた。刹那、それは琴子の手から逃れるようにぴくりとうごめく。背後からは唸り声がした。
この恰好にされてからずっと琴子の手は動かせず、おそらくそれに触れていたはずだ。自分の快楽に捕らわれて琴子が気づかなかっただけで、道仁の反応はすでに現れていた。
「同じ、だろう?」
道仁の言葉に誘発されて琴子の手がそれを確かめる。つかむように手を閉じると、ぴくぴくと揺らいで道仁が唸り声を放つ。
「っ……生意気だ」
自分がいざなったくせに道仁は琴子をなじる。それは琴子の衝動を止めることにはならず、逆にもっと道仁の反応を知りたくなって、手探りで服越しに摩撫した。
「くっ……まだ、早かった、な……っ」
呻いたかと思うと含み笑って、そして――
「いまはここまでだ。琴子の急所はもう一つある」
と、道仁は脅しを吐いた。
琴子に触れられることで疎かになっていたのだろう、道仁の手の動きは緩んでいた。そう気づいたところで逃げるすべは端からなく、琴子にはなんの助けにもならない。胸から離れていった手が容赦なくもう一つの急所を襲った。
んん、あ、ああっ……!
躰の中心は濡れそぼっている。最も繊細な場所は剥きだしであるにもかかわらず、とろりとした蜜の膜に覆われていて痛みはない。あるのは、ひどい快感だ。
秘芽を小さく引っ掻くように下から剥きあげられ、指の腹で転がされた。
「あああっ、だめっ」
琴子は激しく腰を揺らして悶える。快感とはいえ、それがあまりにひどくて、逃れられないつらさがある。そのうえ、体内でも快楽点がつつかれて、融けだしていく感覚に襲われた。
ぐちゅっ。
どくん、と体内から淫蜜が溢れ、吐きだすのを道仁の指が邪魔したせいだろう、粘着音を立ててわずかな隙間から迸った。
道仁が指を引き、その指に一つ一つの襞が絡みつく。その引き止めるようなしぐさは、また奥深くに指が埋もれてきたとき、抉じ開けられる感覚を鮮明にして、琴子は自ら快感を煽っていた。
道仁は指を前後にスライドさせ、何度も快楽点をつついてくる。ぐちゅっぐちゅっと淫音が続き、嬌声と一緒になって嫌らしく琴子の耳を侵してくる。あまつさえ、秘芽が揺さぶられ、漏らしそうな感覚に襲われる。
「ああっ、もぅっ……あっ、や……濡らしちゃぅ……ああっ、道、仁、さ……っ」
「快楽から逃れられないくせに抵抗するほうが、貪欲でいるよりもずっと嫌らしいってことをわかってる? おれはどっちでもいいけど」
満悦至極といった笑みが耳から体内へと浸透して、琴子の内部を疼かせる。
「ぃやっ、だめっ」
「逆らうよりもラクになれば? 濡れていい、いつものことだろう?」
にやけた声でからかい、道仁はさらに琴子を追い立てていく。粘り気のある淫蜜をぐちゃぐちゃに掻きまわすような音を立て、熱くぬめった秘芽を繰り返し引っ掻く。
琴子の躰はがくがくと激しい痙攣をし始め、腰が砕けそうな脱力感がやってくる。
「ああっもぅ……っ」
スライドする指の動きはゆっくりしているのに、奥深く快楽点を捕らえられているためか、激しさを感じさせる。秘芽を軽く転がされて、感覚が敏感になっている反面、躰が快感に弛緩し、開放してしまうのを止められなかった。
「あ、あ、あ……イっ、ちゃ……」
舌っ足らずの嬌声を吐いた刹那、躰を突っぱらせ、直後、がくんっと腰を跳ねあげて琴子は果てに向かわされた。たどり着くまでに途方もない時間がかかった気がする。それほどの息が詰まるような快楽は、かわりに中心から解放されて淫蜜が乱れ散った。
「呑みこまれているみたいだ」
きっとわざとに違いない。耳もとの嫌らしい声に身をふるわせ、琴子の躰がうねる。体内で収縮が起こり、道仁の指先がすっと奥深くに沈んできた。道仁が云ったように琴子が呑みこんだのか、それとも道仁がそうしたのか判断はつかない。道仁が中で指先を折るようなしぐさをする。
あうっ。
嬌声と一緒に琴子の腰がびくっと跳ねた。
「ここは琴子の急所の一つだ」
道仁は勝手に断定した。反論も認めることもできないけれど、指先がうねるように動き始めるとすぐ、琴子の躰が肯定を示した。びくっ、びくっ、とそこが摩撫されるたびに腰が跳ねあがって、自分の躰なのに自分では止められない。
「もう一つはここだ」
琴子は喘ぎながら身構えたものの、胸をくるんでいた手がその先端を抓むとなんにもならなかった。
ん、ぁああっ。
道仁は加減を心得ている。痛みになる手前の圧力で硬い実をころころと弄ぶ。体内に潜った指も連動してうごめいた。いまは後ろ手に抱きとられ、脚は大きく開かされたまま宙ぶらりんで身動きができない。快感を逃すこともできずに刺激をただ受けとめるしかなく、琴子の躰は大きくうねった。
はっ、あっ、あっ……ぅんっ……。
喘ぐ合間に、くちゅっ、くちゅっと淫らな音が立ち、最初は間が空いていたのに、まもなく淫音はひっきりなしに聞こえだし、道仁の指先は躰だけでなく琴子の思考を羞恥心で侵した。
「や……あ、あっ……こんなっ……だめっ……ああっ……」
「いまだに恥ずかしい?」
「う、んっ!」
琴子は返事とも嬌声ともつかない声を上げながらうなずいた。喘ぐのに自ずと首はのけ反ってしまって、うまくうなずけているかわからない。
「自然体で感じるまま反応すればいい。それがおれにとっても快楽になるんだ。確かめてみる?」
道仁は熱く囁いて琴子を誘った。
「確かめ、るって……?」
「手を動かしてみて」
云いながら道仁は胸先を押し潰してぐりぐりっとうごめかす。
ふ、はああっ。
琴子が身悶えするさなか、さあ、と道仁が促した。何も考えられないまま、無意識に命令を聞き遂げた手が動いた。拘束されていて、手を動かせる範囲は制限されている。そうすれば何が確かめられるのか、撫でるようにするとジョガーパンツ越しに硬いものに触れた。刹那、それは琴子の手から逃れるようにぴくりとうごめく。背後からは唸り声がした。
この恰好にされてからずっと琴子の手は動かせず、おそらくそれに触れていたはずだ。自分の快楽に捕らわれて琴子が気づかなかっただけで、道仁の反応はすでに現れていた。
「同じ、だろう?」
道仁の言葉に誘発されて琴子の手がそれを確かめる。つかむように手を閉じると、ぴくぴくと揺らいで道仁が唸り声を放つ。
「っ……生意気だ」
自分がいざなったくせに道仁は琴子をなじる。それは琴子の衝動を止めることにはならず、逆にもっと道仁の反応を知りたくなって、手探りで服越しに摩撫した。
「くっ……まだ、早かった、な……っ」
呻いたかと思うと含み笑って、そして――
「いまはここまでだ。琴子の急所はもう一つある」
と、道仁は脅しを吐いた。
琴子に触れられることで疎かになっていたのだろう、道仁の手の動きは緩んでいた。そう気づいたところで逃げるすべは端からなく、琴子にはなんの助けにもならない。胸から離れていった手が容赦なくもう一つの急所を襲った。
んん、あ、ああっ……!
躰の中心は濡れそぼっている。最も繊細な場所は剥きだしであるにもかかわらず、とろりとした蜜の膜に覆われていて痛みはない。あるのは、ひどい快感だ。
秘芽を小さく引っ掻くように下から剥きあげられ、指の腹で転がされた。
「あああっ、だめっ」
琴子は激しく腰を揺らして悶える。快感とはいえ、それがあまりにひどくて、逃れられないつらさがある。そのうえ、体内でも快楽点がつつかれて、融けだしていく感覚に襲われた。
ぐちゅっ。
どくん、と体内から淫蜜が溢れ、吐きだすのを道仁の指が邪魔したせいだろう、粘着音を立ててわずかな隙間から迸った。
道仁が指を引き、その指に一つ一つの襞が絡みつく。その引き止めるようなしぐさは、また奥深くに指が埋もれてきたとき、抉じ開けられる感覚を鮮明にして、琴子は自ら快感を煽っていた。
道仁は指を前後にスライドさせ、何度も快楽点をつついてくる。ぐちゅっぐちゅっと淫音が続き、嬌声と一緒になって嫌らしく琴子の耳を侵してくる。あまつさえ、秘芽が揺さぶられ、漏らしそうな感覚に襲われる。
「ああっ、もぅっ……あっ、や……濡らしちゃぅ……ああっ、道、仁、さ……っ」
「快楽から逃れられないくせに抵抗するほうが、貪欲でいるよりもずっと嫌らしいってことをわかってる? おれはどっちでもいいけど」
満悦至極といった笑みが耳から体内へと浸透して、琴子の内部を疼かせる。
「ぃやっ、だめっ」
「逆らうよりもラクになれば? 濡れていい、いつものことだろう?」
にやけた声でからかい、道仁はさらに琴子を追い立てていく。粘り気のある淫蜜をぐちゃぐちゃに掻きまわすような音を立て、熱くぬめった秘芽を繰り返し引っ掻く。
琴子の躰はがくがくと激しい痙攣をし始め、腰が砕けそうな脱力感がやってくる。
「ああっもぅ……っ」
スライドする指の動きはゆっくりしているのに、奥深く快楽点を捕らえられているためか、激しさを感じさせる。秘芽を軽く転がされて、感覚が敏感になっている反面、躰が快感に弛緩し、開放してしまうのを止められなかった。
「あ、あ、あ……イっ、ちゃ……」
舌っ足らずの嬌声を吐いた刹那、躰を突っぱらせ、直後、がくんっと腰を跳ねあげて琴子は果てに向かわされた。たどり着くまでに途方もない時間がかかった気がする。それほどの息が詰まるような快楽は、かわりに中心から解放されて淫蜜が乱れ散った。
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