13 / 31
第5章 夜鷹
2.疑似恋愛
しおりを挟む
店の営業が終わり、ボーイに送られて住み処に戻ったのは三時だった。毬亜が部屋に入ったとたん、ドアの向こうで施錠音がする。
まっすぐバスルームに行ってガウンと下着を脱ぐと、毬亜は床に座りこみ、シャワーをひねる。冷たくてもかまわず頭からシャワーを浴びる。躰がびっくりしてふるえるが、温かくなっていくとそのふるえも止まった。
店ではちゃんと躰を洗う。それなのに自分の部屋に帰ると、なぜかまた洗いたくなる。
シャワーを止めても動く気力は集められない。目のまえの鏡にある自分の顔は、生気がまるでなく、じっと眺めているうちにだれか他人のような気がしてくる。
いつものことで、気づけば朝になっていることも多い。夏のうちはまだいいが、これから寒くなれば凍え死にしているかもしれない。
そう思いながらも壊れた人形のように動けなかった。
その人形に生気を吹きこんだのは思いもかけない怒鳴り声だった。
「何やってる!」
条件反射のようにびくっとして振り向くと、そこには吉村がそびえていた。
脱衣所にいるのは吉村だと認識するだけで、毬亜はまるで思考力が使えていない。
恰好を見ればスーツではなかった。ジョギング用みたいな足首を絞った綿パンツにTシャツという服装は砕けすぎていて、本当に吉村なのか、毬亜は自分の目を疑った。
目線を上げるとしっかり吉村の目と合う。これまで毬亜に向けられたことのない、睨みつけた眼差しが注がれている。眉間にはしわが寄って、殺気立っているようにさえ感じた。
その雰囲気のとおり、バスルームに入ってきた吉村は毬亜の腕を乱暴につかむ。
「死ぬ気か」
問いかけとも云えない言葉が、どすの利いた声で吐き捨てられると同時に。
どんっ!
鈍い爆音に似た音を伴ってバスルーム全体が震動した。
横から投げ放つように拳で殴られたのは鏡すれすれの場所だ。吉村はぎりぎりの抑制心で毬亜が映った鏡を避けたのかもしれない。
暴力的な吉村を見たのははじめてだった。樹里のことがあったばかりで、毬亜は自分もまた手を出されるんじゃないかととっさに身を縮め、顔を背けた。
それに気づいた吉村は毬亜の頭上で深く息を吐いた。
「立て」
吉村は云いながら、毬亜の腕を引きあげて手助けをした。同じ姿勢でいたせいで、躰はやはり人形のようにこわばった動きしかできない。どうにか立つと吉村は腕を放し、シャワーをひねり、そして服を脱いでいく。
湯の温度を確かめると吉村は毬亜の足もとにシャワーをかけた。シャワーヘッドはだんだんとのぼってくる。首もとまできて、次は頭からシャワーをかけられる。目をつむった毬亜はバランスを崩し、すると吉村が躰を引き寄せた。髪の内側まで熱が浸透してくると肩下までの髪が片方に寄せられ、背中にシャワーが当たる。吉村は片手で毬亜の腰を抱きながら、内部から火照ってくるまでシャワーを流しっぱなしにしていた。
その実、シャワーよりは吉村の躰に温められている気がする。ずっとこうしていたいと思うのに、それが通じたすえ意地悪するかのように吉村は躰を離して心地よさを断った。
脱衣所に行った吉村はバスタオルを片手に戻って、互いの躰、そして毬亜の髪を少し乱暴に拭きあげる。そうしてガウンを纏わせてから毬亜を抱きあげた。
ベッドにおろされたかと思うと吉村は出ていく。服を着て戻ってきた吉村はドライヤーを手にしていた。ベッド脇のコンセントにプラグを差しこんでスイッチを入れると、毬亜は熱風に晒された。
こんなふうに吉村にかまわれるのは、あの朝、パンを食べさせてくれたとき以来だ。それから吉村がこの部屋を訪れたことはなく、もともと世話好きだというだけかもしれなかった。
世話をやかれるのは嫌いじゃない。いや、そんな生ぬるい云い方ではまったく足りなくて、怒らせた結果がこれなら怒らせるのもいいかもしれないとおかしな考えを抱いてしまうほど好きだ。
「個室、使ってないらしいな」
ドライヤーの音がやむと、吉村はじっと毬亜を見つめて云った。
「ずっと独りだから……人と話してないと怖くなるの」
吉村は首を振りつつため息をつく。
「おまえには、逃亡するんじゃないかぎり何があっても手を出すなと云ってる。怒鳴ることも含めてだ。おまえが店で怖い目に遭うことはない」
その言葉から、ボーイかだれかが店での出来事を吉村に知らせたのだとわかった。もしかしたら、毎日、報告はいっているのかもしれない。
「樹里ちゃんはどうなるの? いなくならないよね?」
所詮、ラブドナーでも礼儀正しさは仮面で、男たちは簡単に暴力に訴える。いなくなる、という言葉の意味は吉村なら伝わるはずで、毬亜は固唾を呑んで返事を待った。
「それなりの制裁はあるだろうがいなくなることはない。商品価値はまだある」
「……制裁、って?」
「二度と客に幻想を持たないよう、肉体的ではなくても精神的に痛めつける方法はいくらだってある。宴でおれのまえでやられているとき、そこでもしおれが笑って煽り立てたらどうだ」
具体的に例を挙げられたことは考えたくもない。吉村がそうするとしたら、毬亜の気持ちは空回りで幻想にすぎない。見られることさえ苦痛なのに。
毬亜は首を振った。
「あたしも……商品?」
云わずもがなという質問をぶつける。
案の定、吉村は答えることなく、ふとんを剥ぐと毬亜を寝かせた。ふとんでくるみ、吉村はそうした掛けぶとんの上で毬亜の隣に横たわった。
服を着て戻ったときに気づきはしたけれど、いまこうしている吉村が、毬亜を抱く気がないのは明らかだった。
「いつもああしてるわけじゃないな?」
なんのことかと毬亜が首をわずかにひねると、吉村は「濡れたまま座りこんでたことだ」と次いだ。どう云おうかと目を宙にさまよわせ思考に走ったとたん、不快そうなため息がこぼれた。見ると、ひどくしかめた顔があった。
「今度から嵐司をやる」
自分で答えを出したらしく、有無を云わせない声音だ。
「今日のことは気に病むな。商品に手を出したのは行きすぎだった」
吉村がコンパニオンを商品と云うのは二度めだ。毬亜を含めて、その商品を選んで会員制のラブドナーに並べているのは吉村だ。
ほかのだれでもなく吉村がここにいることには意味がある。
そう思っていいよね? 怒ったのはそれだけ心配したからだよね?
そんなことを確かめたくなる。
「吉村さん、今日、違う人みたい。スーツでも渋い甚平服でもないから」
「スーツを着て寝るわけがない」
呆れたようにふっと息をこぼす。
吉村は休んでいたのに、わざわざ起きてここまで来てたのだ。うれしくなって――
「吉村さんに抱かれたい」
確かめるかわりにそんな要求が衝動的に飛びだした。
けれど、吉村はすぐには答えない。
「おまえは嘘が吐けない」
とても返事にはなっていない言葉がつぶやかれ、拒絶された。
自由な恋愛はできない。本気で相手にするわけがない。
そんな言葉がいまの毬亜に重なった。
離れていれば希望も儚くなっていく。ついさっき、ちょっとだけ芽生えた自信みたいなものは呆気なくしぼんだ。
「眠れ」
吉村の手が頬に添い、親指がまぶたを閉じさせて目尻から雫(しずく)を拭った。
まっすぐバスルームに行ってガウンと下着を脱ぐと、毬亜は床に座りこみ、シャワーをひねる。冷たくてもかまわず頭からシャワーを浴びる。躰がびっくりしてふるえるが、温かくなっていくとそのふるえも止まった。
店ではちゃんと躰を洗う。それなのに自分の部屋に帰ると、なぜかまた洗いたくなる。
シャワーを止めても動く気力は集められない。目のまえの鏡にある自分の顔は、生気がまるでなく、じっと眺めているうちにだれか他人のような気がしてくる。
いつものことで、気づけば朝になっていることも多い。夏のうちはまだいいが、これから寒くなれば凍え死にしているかもしれない。
そう思いながらも壊れた人形のように動けなかった。
その人形に生気を吹きこんだのは思いもかけない怒鳴り声だった。
「何やってる!」
条件反射のようにびくっとして振り向くと、そこには吉村がそびえていた。
脱衣所にいるのは吉村だと認識するだけで、毬亜はまるで思考力が使えていない。
恰好を見ればスーツではなかった。ジョギング用みたいな足首を絞った綿パンツにTシャツという服装は砕けすぎていて、本当に吉村なのか、毬亜は自分の目を疑った。
目線を上げるとしっかり吉村の目と合う。これまで毬亜に向けられたことのない、睨みつけた眼差しが注がれている。眉間にはしわが寄って、殺気立っているようにさえ感じた。
その雰囲気のとおり、バスルームに入ってきた吉村は毬亜の腕を乱暴につかむ。
「死ぬ気か」
問いかけとも云えない言葉が、どすの利いた声で吐き捨てられると同時に。
どんっ!
鈍い爆音に似た音を伴ってバスルーム全体が震動した。
横から投げ放つように拳で殴られたのは鏡すれすれの場所だ。吉村はぎりぎりの抑制心で毬亜が映った鏡を避けたのかもしれない。
暴力的な吉村を見たのははじめてだった。樹里のことがあったばかりで、毬亜は自分もまた手を出されるんじゃないかととっさに身を縮め、顔を背けた。
それに気づいた吉村は毬亜の頭上で深く息を吐いた。
「立て」
吉村は云いながら、毬亜の腕を引きあげて手助けをした。同じ姿勢でいたせいで、躰はやはり人形のようにこわばった動きしかできない。どうにか立つと吉村は腕を放し、シャワーをひねり、そして服を脱いでいく。
湯の温度を確かめると吉村は毬亜の足もとにシャワーをかけた。シャワーヘッドはだんだんとのぼってくる。首もとまできて、次は頭からシャワーをかけられる。目をつむった毬亜はバランスを崩し、すると吉村が躰を引き寄せた。髪の内側まで熱が浸透してくると肩下までの髪が片方に寄せられ、背中にシャワーが当たる。吉村は片手で毬亜の腰を抱きながら、内部から火照ってくるまでシャワーを流しっぱなしにしていた。
その実、シャワーよりは吉村の躰に温められている気がする。ずっとこうしていたいと思うのに、それが通じたすえ意地悪するかのように吉村は躰を離して心地よさを断った。
脱衣所に行った吉村はバスタオルを片手に戻って、互いの躰、そして毬亜の髪を少し乱暴に拭きあげる。そうしてガウンを纏わせてから毬亜を抱きあげた。
ベッドにおろされたかと思うと吉村は出ていく。服を着て戻ってきた吉村はドライヤーを手にしていた。ベッド脇のコンセントにプラグを差しこんでスイッチを入れると、毬亜は熱風に晒された。
こんなふうに吉村にかまわれるのは、あの朝、パンを食べさせてくれたとき以来だ。それから吉村がこの部屋を訪れたことはなく、もともと世話好きだというだけかもしれなかった。
世話をやかれるのは嫌いじゃない。いや、そんな生ぬるい云い方ではまったく足りなくて、怒らせた結果がこれなら怒らせるのもいいかもしれないとおかしな考えを抱いてしまうほど好きだ。
「個室、使ってないらしいな」
ドライヤーの音がやむと、吉村はじっと毬亜を見つめて云った。
「ずっと独りだから……人と話してないと怖くなるの」
吉村は首を振りつつため息をつく。
「おまえには、逃亡するんじゃないかぎり何があっても手を出すなと云ってる。怒鳴ることも含めてだ。おまえが店で怖い目に遭うことはない」
その言葉から、ボーイかだれかが店での出来事を吉村に知らせたのだとわかった。もしかしたら、毎日、報告はいっているのかもしれない。
「樹里ちゃんはどうなるの? いなくならないよね?」
所詮、ラブドナーでも礼儀正しさは仮面で、男たちは簡単に暴力に訴える。いなくなる、という言葉の意味は吉村なら伝わるはずで、毬亜は固唾を呑んで返事を待った。
「それなりの制裁はあるだろうがいなくなることはない。商品価値はまだある」
「……制裁、って?」
「二度と客に幻想を持たないよう、肉体的ではなくても精神的に痛めつける方法はいくらだってある。宴でおれのまえでやられているとき、そこでもしおれが笑って煽り立てたらどうだ」
具体的に例を挙げられたことは考えたくもない。吉村がそうするとしたら、毬亜の気持ちは空回りで幻想にすぎない。見られることさえ苦痛なのに。
毬亜は首を振った。
「あたしも……商品?」
云わずもがなという質問をぶつける。
案の定、吉村は答えることなく、ふとんを剥ぐと毬亜を寝かせた。ふとんでくるみ、吉村はそうした掛けぶとんの上で毬亜の隣に横たわった。
服を着て戻ったときに気づきはしたけれど、いまこうしている吉村が、毬亜を抱く気がないのは明らかだった。
「いつもああしてるわけじゃないな?」
なんのことかと毬亜が首をわずかにひねると、吉村は「濡れたまま座りこんでたことだ」と次いだ。どう云おうかと目を宙にさまよわせ思考に走ったとたん、不快そうなため息がこぼれた。見ると、ひどくしかめた顔があった。
「今度から嵐司をやる」
自分で答えを出したらしく、有無を云わせない声音だ。
「今日のことは気に病むな。商品に手を出したのは行きすぎだった」
吉村がコンパニオンを商品と云うのは二度めだ。毬亜を含めて、その商品を選んで会員制のラブドナーに並べているのは吉村だ。
ほかのだれでもなく吉村がここにいることには意味がある。
そう思っていいよね? 怒ったのはそれだけ心配したからだよね?
そんなことを確かめたくなる。
「吉村さん、今日、違う人みたい。スーツでも渋い甚平服でもないから」
「スーツを着て寝るわけがない」
呆れたようにふっと息をこぼす。
吉村は休んでいたのに、わざわざ起きてここまで来てたのだ。うれしくなって――
「吉村さんに抱かれたい」
確かめるかわりにそんな要求が衝動的に飛びだした。
けれど、吉村はすぐには答えない。
「おまえは嘘が吐けない」
とても返事にはなっていない言葉がつぶやかれ、拒絶された。
自由な恋愛はできない。本気で相手にするわけがない。
そんな言葉がいまの毬亜に重なった。
離れていれば希望も儚くなっていく。ついさっき、ちょっとだけ芽生えた自信みたいなものは呆気なくしぼんだ。
「眠れ」
吉村の手が頬に添い、親指がまぶたを閉じさせて目尻から雫(しずく)を拭った。
0
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説
禁断の愛~初恋の人が義父になりました~
ほのじー
恋愛
国王の従姉である母が若くて格好いい外交官と再婚したのだが、母が亡くなってしまい、メアリーは義父と二人の生活となる。大好きなパパへの恋心に気付きながら十六歳を迎えるが、義父はメアリーをいつまでも子供扱いで!?
※一日一話、週末余裕があれば二話投稿予定
※R18は☆を付けています
寡黙な彼は欲望を我慢している
山吹花月
恋愛
近頃態度がそっけない彼。
夜の触れ合いも淡白になった。
彼の態度の変化に浮気を疑うが、原因は真逆だったことを打ち明けられる。
「お前が可愛すぎて、抑えられないんだ」
すれ違い破局危機からの仲直りいちゃ甘らぶえっち。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
【完結】【R18】男色疑惑のある公爵様の契約妻となりましたが、気がついたら愛されているんですけれど!?
夏琳トウ(明石唯加)
恋愛
「俺と結婚してくれたら、衣食住完全補償。なんだったら、キミの実家に支援させてもらうよ」
「え、じゃあ結婚します!」
メラーズ王国に住まう子爵令嬢マーガレットは悩んでいた。
というのも、元々借金まみれだった家の財政状況がさらに悪化し、ついには没落か夜逃げかという二択を迫られていたのだ。
そんな中、父に「頼むからいい男を捕まえてこい!」と送り出された舞踏会にて、マーガレットは王国の二大公爵家の一つオルブルヒ家の当主クローヴィスと出逢う。
彼はマーガレットの話を聞くと、何を思ったのか「俺と契約結婚しない?」と言ってくる。
しかし、マーガレットはためらう。何故ならば……彼には男色家だといううわさがあったのだ。つまり、形だけの結婚になるのは目に見えている。
そう思ったものの、彼が提示してきた条件にマーガレットは飛びついた。
そして、マーガレットはクローヴィスの(契約)妻となった。
男色家疑惑のある自由気ままな公爵様×貧乏性で現金な子爵令嬢。
二人がなんやかんやありながらも両想いになる勘違い話。
◆hotランキング 10位ありがとうございます……!
――
◆掲載先→アルファポリス、ムーンライトノベルズ、エブリスタ
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
若妻シリーズ
笹椰かな
恋愛
とある事情により中年男性・飛龍(ひりゅう)の妻となった18歳の愛実(めぐみ)。
気の進まない結婚だったが、優しく接してくれる夫に愛実の気持ちは傾いていく。これはそんな二人の夜(または昼)の営みの話。
乳首責め/クリ責め/潮吹き
※表紙の作成/かんたん表紙メーカー様
※使用画像/SplitShire様
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる