38 / 100
33.コントロール不能(2)
しおりを挟む
荒っぽく喘ぐ智奈の耳もとでキョウゴが含み笑う。
「無駄に恥ずかしがらなくなったぶん、智奈はイキやすくなってる。もっとイカせたい。その欲求が止まらない。どうする?」
「んっ……それ、イジメ、虐待……」
「――なわけないだろう。気持ちよくなってるくせに。痛みがあるならともかく、智奈はバージンのままだ。おれは一度も痛みを与えたことはない」
キョウゴは身の潔白を理路整然と訴える。そのとおりで、智奈には反論の余地がない。
智奈が黙りこむと、耳に短い呼吸が連続して降りかかり、智奈は喘ぎながらぷるっと躰をふるわせた。
キョウゴは躰を起こしたかと思うと、智奈のお尻をつかんだ。
「このプルッとした智奈のお尻は最高だ」
嫌らしいおじさんみたいな云い方だ、と思ったけれど、キョウゴが下腹部を押しつけてきて、智奈は云い返すどころじゃなくなる。キョウゴはやる気満々で智奈の中心に自分のモノを宛がった。びくんと智奈の腰がうごめく。軽くイったばかりで、そこは過剰なほど敏感になっている。
「あっ……キョウゴ、まっ……」
「待たない」
すかさず断固として云い、キョウゴはお尻からウエストへと手を滑らせてがっちりとつかんだ。
智奈が逃れようとしたのは無意識だ。キョウゴの手がそれを許さず、智奈の腰はビクビクと小さくうねるように跳ねた。こもった笑い声が智奈の背中に降ってくる。
「智奈、嫌らしいな。腰を揺らして催促か?」
「ち、ちがっ……」
「違わない。智奈のここは――」
と云いながら、キョウゴは腰を一度ゆっくり前後に動かした。智奈の背中がぶるぶるとふるえる。喘ぎつつも、嬌声が空に消えるほどの快感が走った。かわりにキョウゴが短く唸る。
「――ぬるぬるしておれに纏わりつく。ここならいくら濡らしてもかまわない。派手にイケばいい」
嫌らしいのはキョウゴの熱っぽい声音だ。智奈の意思は必要なくて、キョウゴはおもむろに腰を動かして律動を始めた。
キョウゴのソレは硬いのにしなやかなやわらかさも兼ね備えて、絶妙なタッチで刺激してくる。そのうえ太くて、繊細な智奈の中心をすべて捕らえて次から次へと快感を繰りだす。もとから滑りやすかったのが、もっとなめらかになっていって自然とキョウゴの動きが速くなっていく。
ぬちゃっぬちゃっ――と濡れた音がバスルームのなか、よけいに際立って連続し、それは智奈の躰がそうしているに違いなく、せめてと嬌声を堪えた。それをわかっての意地悪なのか、キョウゴがわずかに角度を変える。すると、キョウゴが突きあげてくるたび、花片の突端に及んだ瞬間に秘芽が剥きあげられて、最大の弱点が擦られた。
「ん、ああっ、あああっ……待ってっ……」
脚ががくがくとふるえてしまうほど強烈な快感に襲われ、嬌声は堪えきれずに飛びだした。バスルームのなか、響き渡って恥ずかしい。
「我慢、しなくていいだろ……おれも……そう持たない……」
途切れ途切れであることが、キョウゴも快楽を覚えていることの証明で、すると、少し智奈の羞恥心が緩和された。
律動は速くなりつつも触れ方は一定している。その速さに追随して智奈の感度も増幅していった。漏れだしそうな感覚はイってしまう前触れだ。ぬちゃっ、ぬちゃっと粘着音も激しくなっていき、そのなか突如、智奈はその瞬間へと引きずられていった。
「あ、あ、あ、あ、イっちゃ……ぅ、ぁあああああ――――っ」
びくんっと激しく揺れるはずの腰はキョウゴの手に抑制された。キョウゴはずるっずるっと動き続け、最大に敏感になった秘芽が摩撫されて、智奈は快楽以外の感覚がわからなくなった。膝もとが力尽きて、くずおれそうにがくがくとふるえ始める。イク感覚とはべつに本当に漏らしているのかもしれない。キョウゴの動きに合わせて、ぶしゅっ、ぶしゅっと迸る音が入り混じる。
きょ……ご……。
それは声にならなくて、ただ、キョウゴは応えるように呻いた。直後、キョウゴが智奈のお尻に思いきり腰をぶつけてくる。それを数回、やがて、キョウゴの深いため息が聞こえて、腰をつかんだ手が緩んだ。
智奈は背中から引き寄せられた。あぐらを掻いたキョウゴの脚の上に智奈の躰がぐったりとおさまる。キョウゴはシャワーを取って湯を出すと智奈の躰に当てた。
「寒くない?」
いま頃、おかしな問いかけだと、智奈は力なく笑う。回復の早いキョウゴと違って、智奈の躰は定期的にぷるっと痙攣して、快楽はおさまりきれていない。
「自分の躰がコントロールできないの、おかしくない?」
智奈が訊ねると、キョウゴはふっと笑う。
「その気持ちはわかる」
からかわれると思ったのに意外にも賛同した言葉が返ってきて、智奈は後ろを振り仰いだ。キョウゴはすかさず顔をおろして、素早く口づける。
「……わかる?」
「ああ。自分がさっきくらいの刺激でイケるとは思ってなかった。智奈とのベッドライフは、まるで童貞喪失したばかりの青二才に返った気になってる」
キョウゴは自分で自分のことを笑い、続けた。
「智奈を目の前にすると、自分がセーブできない。かろうじて、同化する手前で守れてるけど、それもまもなく……というのはおれの切望だ」
キョウゴは、けど、と中途半端に洩らしたまま独り笑う。
「何?」
「本当に同化したら、こういうふうに抱けなくなる。だから、気持ちだけ……同化した気分になれるくらいの智奈の気持ちをおれにくれ」
――いまは返事いらないけど、と、智奈の優柔不断な気持ちを知悉しているのか、キョウゴは独り言のように付け加えた。
「無駄に恥ずかしがらなくなったぶん、智奈はイキやすくなってる。もっとイカせたい。その欲求が止まらない。どうする?」
「んっ……それ、イジメ、虐待……」
「――なわけないだろう。気持ちよくなってるくせに。痛みがあるならともかく、智奈はバージンのままだ。おれは一度も痛みを与えたことはない」
キョウゴは身の潔白を理路整然と訴える。そのとおりで、智奈には反論の余地がない。
智奈が黙りこむと、耳に短い呼吸が連続して降りかかり、智奈は喘ぎながらぷるっと躰をふるわせた。
キョウゴは躰を起こしたかと思うと、智奈のお尻をつかんだ。
「このプルッとした智奈のお尻は最高だ」
嫌らしいおじさんみたいな云い方だ、と思ったけれど、キョウゴが下腹部を押しつけてきて、智奈は云い返すどころじゃなくなる。キョウゴはやる気満々で智奈の中心に自分のモノを宛がった。びくんと智奈の腰がうごめく。軽くイったばかりで、そこは過剰なほど敏感になっている。
「あっ……キョウゴ、まっ……」
「待たない」
すかさず断固として云い、キョウゴはお尻からウエストへと手を滑らせてがっちりとつかんだ。
智奈が逃れようとしたのは無意識だ。キョウゴの手がそれを許さず、智奈の腰はビクビクと小さくうねるように跳ねた。こもった笑い声が智奈の背中に降ってくる。
「智奈、嫌らしいな。腰を揺らして催促か?」
「ち、ちがっ……」
「違わない。智奈のここは――」
と云いながら、キョウゴは腰を一度ゆっくり前後に動かした。智奈の背中がぶるぶるとふるえる。喘ぎつつも、嬌声が空に消えるほどの快感が走った。かわりにキョウゴが短く唸る。
「――ぬるぬるしておれに纏わりつく。ここならいくら濡らしてもかまわない。派手にイケばいい」
嫌らしいのはキョウゴの熱っぽい声音だ。智奈の意思は必要なくて、キョウゴはおもむろに腰を動かして律動を始めた。
キョウゴのソレは硬いのにしなやかなやわらかさも兼ね備えて、絶妙なタッチで刺激してくる。そのうえ太くて、繊細な智奈の中心をすべて捕らえて次から次へと快感を繰りだす。もとから滑りやすかったのが、もっとなめらかになっていって自然とキョウゴの動きが速くなっていく。
ぬちゃっぬちゃっ――と濡れた音がバスルームのなか、よけいに際立って連続し、それは智奈の躰がそうしているに違いなく、せめてと嬌声を堪えた。それをわかっての意地悪なのか、キョウゴがわずかに角度を変える。すると、キョウゴが突きあげてくるたび、花片の突端に及んだ瞬間に秘芽が剥きあげられて、最大の弱点が擦られた。
「ん、ああっ、あああっ……待ってっ……」
脚ががくがくとふるえてしまうほど強烈な快感に襲われ、嬌声は堪えきれずに飛びだした。バスルームのなか、響き渡って恥ずかしい。
「我慢、しなくていいだろ……おれも……そう持たない……」
途切れ途切れであることが、キョウゴも快楽を覚えていることの証明で、すると、少し智奈の羞恥心が緩和された。
律動は速くなりつつも触れ方は一定している。その速さに追随して智奈の感度も増幅していった。漏れだしそうな感覚はイってしまう前触れだ。ぬちゃっ、ぬちゃっと粘着音も激しくなっていき、そのなか突如、智奈はその瞬間へと引きずられていった。
「あ、あ、あ、あ、イっちゃ……ぅ、ぁあああああ――――っ」
びくんっと激しく揺れるはずの腰はキョウゴの手に抑制された。キョウゴはずるっずるっと動き続け、最大に敏感になった秘芽が摩撫されて、智奈は快楽以外の感覚がわからなくなった。膝もとが力尽きて、くずおれそうにがくがくとふるえ始める。イク感覚とはべつに本当に漏らしているのかもしれない。キョウゴの動きに合わせて、ぶしゅっ、ぶしゅっと迸る音が入り混じる。
きょ……ご……。
それは声にならなくて、ただ、キョウゴは応えるように呻いた。直後、キョウゴが智奈のお尻に思いきり腰をぶつけてくる。それを数回、やがて、キョウゴの深いため息が聞こえて、腰をつかんだ手が緩んだ。
智奈は背中から引き寄せられた。あぐらを掻いたキョウゴの脚の上に智奈の躰がぐったりとおさまる。キョウゴはシャワーを取って湯を出すと智奈の躰に当てた。
「寒くない?」
いま頃、おかしな問いかけだと、智奈は力なく笑う。回復の早いキョウゴと違って、智奈の躰は定期的にぷるっと痙攣して、快楽はおさまりきれていない。
「自分の躰がコントロールできないの、おかしくない?」
智奈が訊ねると、キョウゴはふっと笑う。
「その気持ちはわかる」
からかわれると思ったのに意外にも賛同した言葉が返ってきて、智奈は後ろを振り仰いだ。キョウゴはすかさず顔をおろして、素早く口づける。
「……わかる?」
「ああ。自分がさっきくらいの刺激でイケるとは思ってなかった。智奈とのベッドライフは、まるで童貞喪失したばかりの青二才に返った気になってる」
キョウゴは自分で自分のことを笑い、続けた。
「智奈を目の前にすると、自分がセーブできない。かろうじて、同化する手前で守れてるけど、それもまもなく……というのはおれの切望だ」
キョウゴは、けど、と中途半端に洩らしたまま独り笑う。
「何?」
「本当に同化したら、こういうふうに抱けなくなる。だから、気持ちだけ……同化した気分になれるくらいの智奈の気持ちをおれにくれ」
――いまは返事いらないけど、と、智奈の優柔不断な気持ちを知悉しているのか、キョウゴは独り言のように付け加えた。
0
お気に入りに追加
282
あなたにおすすめの小説
完結*三年も付き合った恋人に、家柄を理由に騙されて捨てられたのに、名家の婚約者のいる御曹司から溺愛されました。
恩田璃星
恋愛
清永凛(きよなが りん)は平日はごく普通のOL、土日のいずれかは交通整理の副業に励む働き者。
副業先の上司である夏目仁希(なつめ にき)から、会う度に嫌味を言われたって気にしたことなどなかった。
なぜなら、凛には付き合って三年になる恋人がいるからだ。
しかし、そろそろプロポーズされるかも?と期待していたある日、彼から一方的に別れを告げられてしまいー!?
それを機に、凛の運命は思いも寄らない方向に引っ張られていく。
果たして凛は、両親のように、愛の溢れる家庭を築けるのか!?
*この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
*不定期更新になることがあります。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる