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15.好き
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今日もまた、ノックと名を呼ぶ声で目が覚めた。
ここに来てからずっとノックの音で起きている。寝起きは悪くなかったはずだが、とルーチェは苛立たしく感じた。眠ってからも完全に疲れが取れている気がしないのだ。
カーテンの隙間から、ルーチェの心中とは裏腹に、柔らかい光が伸びている。
「おはようございまーす。ルーチェ様、そろそろ起きられてはいかがですか」
扉の外から聞こえてくるのはレイルの声だった。重い身体を動かし、頭をかきながら起き上がる。
服を着ていなかった。
「なっ!」
「どうかなされましたか?」
「い、いやっ、なんでもない、から、入らないでくれ!」
ルーチェは必死でドアの外に訴えた。
(なんで全裸なんだ!? レイルと図書室に行って昨日も疲れたから早く寝ようとして、それから――)
よくみると身体のあちこちに、魔王に付けられた跡が残っている。
思い出して、頭を抱えた。
とにかく。
悩むのは後回しにして、ルーチェは勢いよくクローゼットを開ける。いつものごとくたくさんの衣服がつめられている。毎日少しずつだが中身が変わっているようだ。魔王の特殊な趣味が反映された結果なのか、メイド服やらエプロンやらもあるが、ルーチェは容赦なく全て脇にのけ、いつもと同じつくりのシャツとズボンに袖を通す。
扉を開けると、レイルは「おはようございます」と朝にも負けぬ爽やかな笑みを浮かべた。
「先ほどはいかがなされました?」
「なんでもない忘れてくれ」
(昨夜の痴態を思い出して全裸で狼狽えてた、なんて言えない……。ましてや、その原因が魔王なんて……)
「昨晩だいぶ乱れたと聞きましたが、お体のほうは大丈夫ですか?」
「……ああ」
(誤魔化す必要はないのね)
ルーチェは深く考えることをやめた。
「大丈夫だ」
「それはよかったです」
と、レイルは笑みを浮かべる。
「昼食の準備ができておりますが、いかがなされます?」
「昼食?」
ルーチェは耳を疑った。
「朝食ではなく? ……いま、何時だ」
レイルは胸元から懐中時計を取り出した。
「ただいま、十二時半ですね」
「十二時半!」
ルーチェは思わず声を上げた。
(そんなに寝てたのか……? 襲われる心配が少ないとはいえ、魔王に安眠を妨害されたとはいえ、ここは敵地だぞ。気を抜きすぎてるだろ。最近の俺はどうかしてるな)
「たまにはそんな日もありますよ。僕、この前十二時間ぐらい寝てましたし」
と、慰めなのかレイルが言う。謎の優しさが染みる。
「とりあえずご飯にしましょう。料理長がこの前、たまにはルーチェ様にも食べて欲しいって言ってましたよ」
ちょうどルーチェの腹の虫も鳴ったので、レイルと共に大食堂へ向かう。
「この城に来ていろいろあったでしょうし、ルーチェ様も、さぞお疲れなのでは?」
(いろいろね)
と、ルーチェは考える。確かに、魔族ばかりの場所で気を張り、城内を歩き回り、疲れてはいたが、しかしそれが直接的な原因ではないだろう。
(一番の原因は夜遅くまで魔王に好き勝手いじられてたからだ。絶対そうだ)
「魔王様が起きるまで休ませておけとおっしゃっていたのですが、さすがに、昼を過ぎると心配になられたようで」
(お前のせいだろうがっ、とは言えない)
「その魔王は、今どこに?」
「公務にあたっておられます」
そう言うと、レイルは軽く肩をすくめた。
「本当は直接起こしに行きたかったらしいですけど、シーナ様に怒られたらしくて」
まだ出会って日は浅いが、その姿は容易に想像することができた。
が、そのことがルーチェは不快に感じた。
あまりにもこの環境に馴染みすぎているような気がするのだ。
『魔王様のことを倒しに来たのならば、我々魔族を憎んでおられる、ということですよね。そのわりにはこの環境にも境遇にも我々のことも、すんなり受け入れているようにお見受けするのですが』
以前、シーナに指摘されたことを思い出す。
(……そんなことはない。勇者がそうであってはならない。魔王は憎むべき存在だ)
気を引き締めようと両手で頬をばしばしと叩く。レイルが隣で驚いていたが、楽しそうに同じ仕草をした。ルーチェと同じように頬を赤くさせ、見つめ合う。その姿は端から見れば仲のよい友人にも見えるだろう。
レイルのことが嫌いなのではない。少なからず魔族であるレイルのことを、信用し始めている自分がいるのは事実だ。
実際、ここに来るまでに抱いていたイメージとはあまりにも違いすぎて、ルーチェは混乱していた。魔族は全て、野蛮で危険な存在だと思っていたのだ。実際そのように言われてきた。
しかし、目の前にいるレイルの見た目が人間に近いからか、このなんとものどかな昼下がりは、自分たちの住む国となんら変わりはない。もっと混沌と、殺伐とした世界を思い浮かべていたのだが。暖かな日差しも、草花など自然の美しさも、ハイリヒ国と変わりはない。
(……くそ、なんなんだよ、もうわけわかんなくなってきたな)
自分の中の混乱と葛藤の中で、もう短いとは言えない時間をこの地で過ごしているからか、気だるさと苛立ちは募る一方だった。
「大丈夫ですか?」
表情の変化に気付いたレイルが、ルーチェの顔を覗き込む。
「どこか具合でも悪いですか?」
「……いや、大丈夫だ」
魔王討伐のための準備は何も進展していないというのに、ただ環境には慣れ始めている。のどかな雰囲気に、今までの怒りまでもが風化されていきそうで、焦りも感じる。
「あ、あの」
と、レイルは言いにくそうに口を開いた。
「えっと、ルーチェ様に少し、お尋ねしたいことがあるのですが……」
珍しくなんとも歯切れが悪い。ルーチェが無言で促すと、しばらく逡巡していたレイルだったが、ようやく口を開いた。
「……ルーチェ様は僕のこと、どう思いますか?」
「どう、って?」
ルーチェが聞き返すと、レイルは再びしばらく考え込み、やがて意を決したように言い放った。
「僕のこと、好きですかっ?」
「……は?」
予想だにしなかった問いに、ルーチェは目を丸くした。
「ぼ、僕のこと、好きだって思いますか?」
冗談ではなさそうだ。レイルの、あまりにも必死に迫るような口調に、ルーチェは戸惑った。
「こ、この前も嫌いですかとか、好きになって欲しいとか言ってたけど……」
レイルの様子は明らかにおかしいが、ルーチェに心当たりは全くない。
レイルは顔を真っ赤にし、まくし立てるように続ける。
「僕はルーチェ様のことが好きですっ。優しいところもかっこいいところも好きなんです。ルーチェ様は僕のことどう思ってるんですか」
「す、好き、って」
ルーチェの顔は引きつる。
「それって、嫁にしたいとか、そういう……?」
レイルの挙動不審ともいえる態度はそうとしか考えられなかった。
(魔王に感化されて、物珍しい人間と付き合いたいとか嫁にするとか……、そういう話になるのか?)
ルーチェの言葉に、レイルは一瞬ぽかんとするが、
「あ、いえ! そういうことじゃなくてですね、ええと……」
もごもご言いながら再び考え込んだ。なんとも煮え切らない態度だ。何が言いたいのだろうか。やはり魔王と同じような考えなのか。
(今までも男に告白されたことはないし、男に好かれるような要素は全くないと思うんだけど。性別関係なしに、魔族にモテる体質だったりする……? いや、旅の道中でも魔族に会ったけどなんもなかったぞ……?)
ルーチェは頭を抱える。気だるさに加え、頭痛までしてきた気がする。
レイルは「ええと……」と必死に言葉を探しているが、
「なにをしているのです?」
割って入るように、廊下に凛とした声が響いた。視線を向けると、シーナが大量の本を抱えて立っていた。
シーナは僅かに目を細め、レイルを見る。
「レイル、執事長が探していましたよ」
「えっ? 今からルーチェ様を昼食に連れて行く予定でしたが」
シーナは答えず、ルーチェのほうに視線を移した。
「今起きられたのですね。日も半分が過ぎたというのにお気楽な身分で何よりです。それとも魔王様の嫁となった時点で誰しもがこのような有様になってしまうというのでしょうか」
突き刺さるような言葉と冷ややかな空気に、辺りが凍りつくように感じた。レイルは自分が邪魔だと察したのか、いつの間にか逃げるように消えていた。
ルーチェが一人、廊下でシーナと対峙する。
(どうしてこうも突っかかってくるんだよ)
ルーチェは胸が焼け付くようなむかつきを覚えた。
(そんなに人間の存在が気に食わないのなら、仲間と一緒にハイリヒへ飛ばしてくれればよかったのに。それができないんなら魔王に文句を言ってほしい。なのに、なんで、俺がこんなにもチクチク嫌味を言われなきゃならないんだ――)
原因を考え、ルーチェにひとつの考えが浮かぶ。
「……もしかして、魔王のことが好きなのか?」
ここに来てからずっとノックの音で起きている。寝起きは悪くなかったはずだが、とルーチェは苛立たしく感じた。眠ってからも完全に疲れが取れている気がしないのだ。
カーテンの隙間から、ルーチェの心中とは裏腹に、柔らかい光が伸びている。
「おはようございまーす。ルーチェ様、そろそろ起きられてはいかがですか」
扉の外から聞こえてくるのはレイルの声だった。重い身体を動かし、頭をかきながら起き上がる。
服を着ていなかった。
「なっ!」
「どうかなされましたか?」
「い、いやっ、なんでもない、から、入らないでくれ!」
ルーチェは必死でドアの外に訴えた。
(なんで全裸なんだ!? レイルと図書室に行って昨日も疲れたから早く寝ようとして、それから――)
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思い出して、頭を抱えた。
とにかく。
悩むのは後回しにして、ルーチェは勢いよくクローゼットを開ける。いつものごとくたくさんの衣服がつめられている。毎日少しずつだが中身が変わっているようだ。魔王の特殊な趣味が反映された結果なのか、メイド服やらエプロンやらもあるが、ルーチェは容赦なく全て脇にのけ、いつもと同じつくりのシャツとズボンに袖を通す。
扉を開けると、レイルは「おはようございます」と朝にも負けぬ爽やかな笑みを浮かべた。
「先ほどはいかがなされました?」
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(昨夜の痴態を思い出して全裸で狼狽えてた、なんて言えない……。ましてや、その原因が魔王なんて……)
「昨晩だいぶ乱れたと聞きましたが、お体のほうは大丈夫ですか?」
「……ああ」
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ルーチェは深く考えることをやめた。
「大丈夫だ」
「それはよかったです」
と、レイルは笑みを浮かべる。
「昼食の準備ができておりますが、いかがなされます?」
「昼食?」
ルーチェは耳を疑った。
「朝食ではなく? ……いま、何時だ」
レイルは胸元から懐中時計を取り出した。
「ただいま、十二時半ですね」
「十二時半!」
ルーチェは思わず声を上げた。
(そんなに寝てたのか……? 襲われる心配が少ないとはいえ、魔王に安眠を妨害されたとはいえ、ここは敵地だぞ。気を抜きすぎてるだろ。最近の俺はどうかしてるな)
「たまにはそんな日もありますよ。僕、この前十二時間ぐらい寝てましたし」
と、慰めなのかレイルが言う。謎の優しさが染みる。
「とりあえずご飯にしましょう。料理長がこの前、たまにはルーチェ様にも食べて欲しいって言ってましたよ」
ちょうどルーチェの腹の虫も鳴ったので、レイルと共に大食堂へ向かう。
「この城に来ていろいろあったでしょうし、ルーチェ様も、さぞお疲れなのでは?」
(いろいろね)
と、ルーチェは考える。確かに、魔族ばかりの場所で気を張り、城内を歩き回り、疲れてはいたが、しかしそれが直接的な原因ではないだろう。
(一番の原因は夜遅くまで魔王に好き勝手いじられてたからだ。絶対そうだ)
「魔王様が起きるまで休ませておけとおっしゃっていたのですが、さすがに、昼を過ぎると心配になられたようで」
(お前のせいだろうがっ、とは言えない)
「その魔王は、今どこに?」
「公務にあたっておられます」
そう言うと、レイルは軽く肩をすくめた。
「本当は直接起こしに行きたかったらしいですけど、シーナ様に怒られたらしくて」
まだ出会って日は浅いが、その姿は容易に想像することができた。
が、そのことがルーチェは不快に感じた。
あまりにもこの環境に馴染みすぎているような気がするのだ。
『魔王様のことを倒しに来たのならば、我々魔族を憎んでおられる、ということですよね。そのわりにはこの環境にも境遇にも我々のことも、すんなり受け入れているようにお見受けするのですが』
以前、シーナに指摘されたことを思い出す。
(……そんなことはない。勇者がそうであってはならない。魔王は憎むべき存在だ)
気を引き締めようと両手で頬をばしばしと叩く。レイルが隣で驚いていたが、楽しそうに同じ仕草をした。ルーチェと同じように頬を赤くさせ、見つめ合う。その姿は端から見れば仲のよい友人にも見えるだろう。
レイルのことが嫌いなのではない。少なからず魔族であるレイルのことを、信用し始めている自分がいるのは事実だ。
実際、ここに来るまでに抱いていたイメージとはあまりにも違いすぎて、ルーチェは混乱していた。魔族は全て、野蛮で危険な存在だと思っていたのだ。実際そのように言われてきた。
しかし、目の前にいるレイルの見た目が人間に近いからか、このなんとものどかな昼下がりは、自分たちの住む国となんら変わりはない。もっと混沌と、殺伐とした世界を思い浮かべていたのだが。暖かな日差しも、草花など自然の美しさも、ハイリヒ国と変わりはない。
(……くそ、なんなんだよ、もうわけわかんなくなってきたな)
自分の中の混乱と葛藤の中で、もう短いとは言えない時間をこの地で過ごしているからか、気だるさと苛立ちは募る一方だった。
「大丈夫ですか?」
表情の変化に気付いたレイルが、ルーチェの顔を覗き込む。
「どこか具合でも悪いですか?」
「……いや、大丈夫だ」
魔王討伐のための準備は何も進展していないというのに、ただ環境には慣れ始めている。のどかな雰囲気に、今までの怒りまでもが風化されていきそうで、焦りも感じる。
「あ、あの」
と、レイルは言いにくそうに口を開いた。
「えっと、ルーチェ様に少し、お尋ねしたいことがあるのですが……」
珍しくなんとも歯切れが悪い。ルーチェが無言で促すと、しばらく逡巡していたレイルだったが、ようやく口を開いた。
「……ルーチェ様は僕のこと、どう思いますか?」
「どう、って?」
ルーチェが聞き返すと、レイルは再びしばらく考え込み、やがて意を決したように言い放った。
「僕のこと、好きですかっ?」
「……は?」
予想だにしなかった問いに、ルーチェは目を丸くした。
「ぼ、僕のこと、好きだって思いますか?」
冗談ではなさそうだ。レイルの、あまりにも必死に迫るような口調に、ルーチェは戸惑った。
「こ、この前も嫌いですかとか、好きになって欲しいとか言ってたけど……」
レイルの様子は明らかにおかしいが、ルーチェに心当たりは全くない。
レイルは顔を真っ赤にし、まくし立てるように続ける。
「僕はルーチェ様のことが好きですっ。優しいところもかっこいいところも好きなんです。ルーチェ様は僕のことどう思ってるんですか」
「す、好き、って」
ルーチェの顔は引きつる。
「それって、嫁にしたいとか、そういう……?」
レイルの挙動不審ともいえる態度はそうとしか考えられなかった。
(魔王に感化されて、物珍しい人間と付き合いたいとか嫁にするとか……、そういう話になるのか?)
ルーチェの言葉に、レイルは一瞬ぽかんとするが、
「あ、いえ! そういうことじゃなくてですね、ええと……」
もごもご言いながら再び考え込んだ。なんとも煮え切らない態度だ。何が言いたいのだろうか。やはり魔王と同じような考えなのか。
(今までも男に告白されたことはないし、男に好かれるような要素は全くないと思うんだけど。性別関係なしに、魔族にモテる体質だったりする……? いや、旅の道中でも魔族に会ったけどなんもなかったぞ……?)
ルーチェは頭を抱える。気だるさに加え、頭痛までしてきた気がする。
レイルは「ええと……」と必死に言葉を探しているが、
「なにをしているのです?」
割って入るように、廊下に凛とした声が響いた。視線を向けると、シーナが大量の本を抱えて立っていた。
シーナは僅かに目を細め、レイルを見る。
「レイル、執事長が探していましたよ」
「えっ? 今からルーチェ様を昼食に連れて行く予定でしたが」
シーナは答えず、ルーチェのほうに視線を移した。
「今起きられたのですね。日も半分が過ぎたというのにお気楽な身分で何よりです。それとも魔王様の嫁となった時点で誰しもがこのような有様になってしまうというのでしょうか」
突き刺さるような言葉と冷ややかな空気に、辺りが凍りつくように感じた。レイルは自分が邪魔だと察したのか、いつの間にか逃げるように消えていた。
ルーチェが一人、廊下でシーナと対峙する。
(どうしてこうも突っかかってくるんだよ)
ルーチェは胸が焼け付くようなむかつきを覚えた。
(そんなに人間の存在が気に食わないのなら、仲間と一緒にハイリヒへ飛ばしてくれればよかったのに。それができないんなら魔王に文句を言ってほしい。なのに、なんで、俺がこんなにもチクチク嫌味を言われなきゃならないんだ――)
原因を考え、ルーチェにひとつの考えが浮かぶ。
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