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でき損ないは幸せに
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私は、出来損ない令嬢であった。
容姿はおろか、学力、体力、そしてもろもろ、周りの兄弟や他の貴族とも比べ、能力に陥っていた。
そのため、小さい頃からいじめられたり、親からも半分見捨てられていた。私に比べて姉は有能すぎる。可愛くて、美人で、頭が良くてスポーツ万能で優しい。
私にも優しくしてくれた。と、ずっと思っていた。
しかし、私には違かった。私が無能なのを良いことに、そのことを周りに言いふらし、自分の地位を高めていた。つまり、私の価値を下げることにより、自分の価値を上げていたということ。
私には、誰もいない。誰からも、必要とされていないことが分かってしまったのだ。
もう、生きていても意味がないんじゃないか。長い間、そう思っていたと思う。
だが、そのお先真っ暗の人生から、私はとある人に救われたのだ。
それは、王太子であった。
私が滝に向かって自殺しようとしていると、たまたまそこに散歩に来ていた王太子が私を身体を張って助けてくれた。そして、事情を話すとこう言った。
「ならば、俺の専属メイドになりなさい。お前のような可愛い子が専属のメイドになれば、俺の毎日に華が足される。こんなに嬉しいことはない。どうだ?共に明るい人生を過ごさないか?」
私は、彼に命を救われた。
私は、毎日イケメンの側に入れられる、幸せ者になったのだ。
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