上 下
4 / 4

No.3

しおりを挟む

 「取り合えず、食べようか!ハジメ君!あれ食べない?」

 ルークるーくんの言われるがままについていくことにした。パーティーもどうしてれば良いか、分からないからである。だが、俺はパーティーにとてもといっていいほど浮いている。顔はもちろん、服装は、庶民らしい簡素な服装であった。あのカスタマイズになんの意味があったのか。

 「やぁ、るーくん!久しぶりだな。よく来てくれたね。」

 なんと、俺ら二人の前に、このパーティーの主役、お坊っちゃまの中のお坊っちゃま、メトロが現れた。
 近くで見ると、さらに感じる。このオーラが。そして、何よりもメトロについていく無数のお嬢さん達。まるで、「俺、モテモテでしょ?」見たいに見せつけてるかのようであった。

 「覚えててくれたんだ!嬉しい!来ちゃったヨーン。」

 だが、そのメトロお坊っちゃまの前にも臆さないルークるーくんもさすがである。

 「ところで、そこの君は誰だい?わざわざ僕なんかの誕生日パーティーに来てもらって…」
 「あぁ、この子はハジメっていうんだ。僕もさっき知り合ったんだ。ルナサンが連れてきてたの。優しい子だよ!もう仲良しになっちゃって!」

 【ルークの好感度ゲージ 75パーセント(前回比+10パーセント)】

 あぁ、スゴいな。ルークに関しては、何もしないでいても付き合えるような相手なのだな。

 「そうか。改めて宜しく。僕の名前はメトロ。今日は思う存分楽しんでくれたまえ。さて、僕はまだまだ挨拶があるから、ごめんね。」
 「まってー!!メトロさまーー!!!」

 スゴい。スゴい人気だ(お嬢さん達から)。

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 こんなに本当に良いの?というほどに豪華な食事や飲み物を堪能した。これを毎日味わえると思うと、本当に羨ましい。こんなもん毎日のように食ってればああなると、納得した。
 とはいえど、凄いのはルークるーくんだ。食べ盛りなのだろう、食欲に限界リミットがこない。ひたすら飲食をしている。

 「凄いね…ルークるーくん…お腹壊さないの?」
 「わぁ!わざわざ心配してくれたの?ありがとう!優しいね!ハジメ君!」

 【ルークの好感度ゲージ 80パーセント(前回比+5パーセント)】

 本当にルークるーくんだけ好感度が上がってく。これって、もしかしたら好感度100までいったら付き合えるとか結婚できるとか的なやつ?そしたら、俺、ルークるーくんと恋仲になるってこと!?
 そんな心配をしていたら、遠くからこちらへ、少し年上っぽいお姉さんが近付いてきた。

 「あら、るーくん!久しぶり!」
 「ね、姉さん!?」

 もしかして、ルークるーくんの姉さん?だけど、ルークの反応が凄い…好きな子に話しかけられたかのように、顔を赤くしている。もしかして、ルークるーくんってシスコン!?

 「ごめんねハジメ君、紹介するね!彼女はイマージェ姉さん。本当のお姉さんじゃないけど、年下の僕に凄く優しくしてくれるんだ。だから姉さんって呼んでいるの。」

 なるほど、つまり頼れる姉さん的存在ということか。

 【ライバル出現!!!

  イマージェ・フォランス

  ルークからの好感度ゲージ 175パーセント(自分との差・95パーセント)】

 ら、ライバル!?この美人なお姉さんがライバルなのか?なんなら、ルークるーくんの方がライバルになると思うのだが…というか、驚きなのは好感度ゲージの数値。とっくに100を越えている。つまり、このお姉さんはその気になればいつでもルークるーくんと恋仲になることが可能なんだな…
 本当なら、その事実に主人公は悩むのだろうが、全く抵抗も悩みもない。むしろ、へぇ、おめでとうございます。みたいな感じだ。何せ、俺はバリバリ男だ。

 「ごめんなさいね。お邪魔しちゃって…ハジメ君だっけ?るーくんこの子はちょっとおっちょこちょいだけど、根はとても優しい子なの。どうか受け入れてあげてね。」
 「ちょ!止めてよ!ハジメ君に変なこと吹き込まないでよ!」

 恋仲というか、なんなら兄妹とか親子みたいな関係だなと思った。

 「じゃあ、もう行くわね。」
 「うん。バイバイ…」

 イマージェさんは、何処かへ行ってしまった。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

転生したら弟がブラコン重傷者でした!!!

Lynne
BL
俺の名前は佐々木塁、元高校生だ。俺は、ある日学校に行く途中、トラックに轢かれて死んでしまった...。 pixivの方でも、作品投稿始めました! 名前やアイコンは変わりません 主にアルファポリスで投稿するため、更新はアルファポリスのほうが早いと思います!

弟いわく、ここは乙女ゲームの世界らしいです

BL
――‥ 昔、あるとき弟が言った。此処はある乙女ゲームの世界の中だ、と。我が侯爵家 ハワードは今の代で終わりを迎え、父・母の散財により没落貴族に堕ちる、と… 。そして、これまでの悪事が晒され、父・母と共に令息である僕自身も母の息の掛かった婚約者の悪役令嬢と共に公開処刑にて断罪される… と。あの日、珍しく滑舌に喋り出した弟は予言めいた言葉を口にした――‥ 。

死亡フラグばっかのヤンデレBLゲームで、主人公になったんですけど

つかさ
BL
『水無瀬 優里』は自他ともに認めるヤンデレ製造機だ。 それ故、身体を開発されたり、監禁されたり、まともな恋愛をした事がない。 ひょんなことから、彼氏の『望月 空也』を故意に殺害しかけた後、交通事故に巻き込まれ、転生をした。 『愛されて死ね!』というヤンデレゲームの主人公『ノア』に転生した彼は、今世は監禁や開発とは無縁の人生を送ることを決意する。 だが、世界は水無瀬の求める平穏を許さないようだ。 生じていく原作とのズレにより、ノアの秘密が明かされていく。 ーーー------------------ プロローグのみナレーションがついていますが、他は1人称視点です。 ※キスシーン以外は、念の為(※)をつけます 最終的にはCPが決定しますが、主人公は総受け気味です。

転生したら乙女ゲームの世界で攻略キャラを虜にしちゃいました?!

まかろに(仮)
BL
事故で死んで転生した事を思い出したらここは乙女ゲームの世界で、しかも自分は攻略キャラの暗い過去の原因のモブの男!? まぁ原因を作らなきゃ大丈夫やろと思って普通に暮らそうとするが…? ※r18は"今のところ"ありません

悪役令嬢の義弟に転生した俺は虐げられる

西楓
BL
悪役令嬢の義弟になったときに俺はゲームの世界に転生したことを知る。ゲームの中で俺は悪役令嬢に虐待される悪役令嬢の義弟で、攻略対象だった。悪役令嬢が断罪するその日まで俺は… 整いすぎた人形のような美貌の義父は… Rシーンには※をつけてます。 ※完結としていたのですが、その後を数話追加しますので連載中に戻しました。

ファンタジーな世界でエロいことする

もずく
BL
真面目に見せかけてエロいことしか考えてないイケメンが、腐女子な神様が創った世界でイケメンにエロいことされる話。 BL ボーイズラブ 苦手な方はブラウザバックお願いします

転生したらBLゲームの攻略キャラになってたんですけど!

朝比奈歩
BL
ーーある日目覚めたら、おれはおれの『最推し』になっていた?! 腐男子だった主人公は、生まれ変わったら生前プレイしていたBLゲームの「攻略対象」に転生してしまった。 そのBLゲームとは、本来人気ダンスヴォーカルグループのマネージャーになってメンバーと恋愛していく『君は最推し!』。 主人公、凛は色々な問題に巻き込まれながらも、メンバー皆に愛されながらその問題に立ち向かっていく! 表紙イラストは入相むみ様に描いていただきました! R-18作品は別で分けてあります。 ※この物語はフィクションです。

運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました

十夜 篁
BL
 初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。 そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。 「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!? しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」 ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意! 「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」  まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…? 「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」 「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」 健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!? そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…。 《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》

処理中です...