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おっさん、ダンジョンに行く
しおりを挟むさてさて、楽しい異世界生活をしていく上では、さっきも述べたように、やはり財が必要だ。
生きていく上に必要不可欠なものを「衣食住」と表すが、衣食住のどれを揃えるにもお金がいる。つまり、一番大事なのは財。
「俺でも倒せる魔物とかいるのかな。」
そのため、素人にはパーティーを組むという方法もあるが、パーティーを組むのにもお金がかかる。善意で無料でやってくれる人もいるらしいが、なかなかいないらしい。
「今は本当に節約しないとな……銀三枚では1日も生きられるのか……」
さっきは運良く無料で喉を潤し、物を食べ、休むことが出来たが、こっからはお金の取引が発生する。
何としてでも、お金を得なくてはならない!
「なぁ、お前も今日ダンジョンに行くのか?」
「あぁ。やっぱり外は恐いからな。もうちょっとダンジョンで修行を積む必要があるな。」
とある冒険者同士の会話を聞いた。なんだ?ダンジョンって……
「あのう……すいません、ダンジョンって何ですか?」
「あぁ?知らないのかい?ダンジョンっつうのは、魔力が充満して、魔物がいる空間のことだよ。もしかして、お前もダンジョンに行きたいのか?」
良く分からないから、見てみたい……
「はい!」
「じゃあついてこい。歩いてすぐだから。」
そして、僕は彼らについていくことにした。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
ついたのは、トンネルの入り口のような場所。だが、柵がはられている。そして、そのトンネルの周りにはたくさんの冒険者や、出店があった。
【ユウトは、タランプ廃鉱についた!】
「ここはタランプ廃鉱つってな、昔は炭鉱だったらしいが、運悪く魔物の住み着いている地点を開けちゃったもんだから、そこから魔物がこの炭鉱中に漏れでたらしい。」
「炭鉱…………」
「このダンジョンはフロア型っていって、深ければ深いほど魔物が強くなる。まぁ、地下一階や地下二階なら、お前一人でも倒せる魔物がいるはずだ。」
「教えていただきありがとうございます!」
「頑張れよ!」
そして、彼らとは別れた。
「なるほど。ダンジョンか。本当に、俺でも倒せるのかな……」
そして、ダンジョンに入った。すると、不思議な雰囲気が漂ってきた。モワァッと身体にかかるように。
「凄い。外とは全然違う雰囲気だ。」
一階は、魔物がいそうな雰囲気ではなかった。むしろ人が賑わっており、若干ガラの悪い地域、というような感じだった。
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