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王宮騎士
しおりを挟む夫の浮気を知った。騎士の夫が他の女に手を出しているところを目撃したのだ。
私はショックよりも怒りが凄かった。
つい一年前の「お前を一生幸せにする。」「お前を不幸にする奴は許さない」という発言。浮気しているところを目撃した瞬間に、フラッシュバックしたのだ。
彼は口だけのクズであることが発覚した。
(あぁ。アイツが浮気相手と楽しそうにしているところを想像するだけで腹が立つ!)
怒りは増す一方。これは、復讐してざまぁさせる以外に、この怒りを抑えれるものはないと思った。
どうやら、夫は「シェイミーズ」という名前のカフェで浮気相手と待ち合わせしているようだ。
行ってみると、待ち合わせ10分前には浮気相手の女の子が来ていた。
「ねぇ、ちょっと、相席良い?」
「え!えっとぉ、そこは…」
「彼氏の席でしょ?でも、少しなら良いじゃない。」
そして、振り切って椅子に腰を下ろした。
「あの……」
「浮気してるわよ。彼。」
「へ?」
「あなたの彼氏は、私の夫なの。」
「な、何を言っているのですか?」
「リーク王国王宮騎士マドル・フェンス。これで信じてくれたかしら?」
すると、浮気相手の女の子は、顔色を変えた。
「あなたは私の夫の浮気相手なのよ。お互い、嫌な気持ちね。」
「そんな……」
女の子は、震えた声になった。今にでも泣きそうで、少し困った。
「ごめんなさい。ズバズバ言い過ぎたわ。だけど、あなたはどうする?このまま、あの浮気性のクズと付き合い続ける?」
「いえ…」
「いえ…!別れます!それが本当ならば、私は!…すぐにここにマドルさんが来ます。あなたも一緒に話しましょう…」
「そのつもりで来たんだわ。」
「何をしてるんだ?お前ら…」
「!?」
後ろに、マドル本人がいた。
「というか、サナ、何でお前はここにいる?もしかして、つけていたのか?」
「たまたまよ。昨日、あなたが浮気しているのを見てしまってね…」
すると、マドルはニヤリと笑った。
「ハッハッハ。ちぇっ、もう終わりか。めんどくさいな。サナ、俺はお前が嫌いだ。大嫌っいだよ。今すぐ消えてくれないか?」
「分かりました。じゃあ、もう行きます。ですが、一言言わせていただきます。あなたのことが好きな人はもう一人もいらっしゃらないですから安心してください。」
「は?」
「さようなら。クズ騎士さん。」
そして、女の子と共に「シェイミーズ」を出ていった。
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