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愛されない聖女は

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 私は、仕事を頑張る聖女である。

 何故、仕事を頑張るのか。ただただ偉いとかそういう訳ではない。

 ただ、それしか取り柄がないからである。

 私は、仕事を頑張ることで、自分の価値を見いだしている。

 恋愛とか、したかった。だが、私は愛されない。



 「愛の魔法?」

 私は、休憩時間に、とある本を見つけ、読んでいた。

 その本には、愛の魔法について書いてあった。どうやら、本の通りに唱えると、その人は自分を溺愛してしまうらしい。

 私は、信じていなかった。だが、何故か体は勝手に、王宮の方へ向き、その魔法を唱えた。

 だが、何も起こらない。

 まぁ、信じていなかったから別に騒ぎも怒りもしない。



 だが、次の日、私の家にたくさんの兵を連れた皇太子が訪ねてきた。

 すると、彼はこう言った。

 「ラピス(私の名前)、お前のことが好きで好きでたまらないんだ。どうか妃になってくれ。」

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