公爵様はαでした

天災

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公爵様はαでした

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 我輩は、Ωな執事である。名前は、ランド・アーマーである。


 ルドルフ公爵の世話を担当しているが、彼はとても優しくて穏やかで温厚な人である。


 執事を邪険に扱わず、丁寧に接していたり、全て執事に任せたりせずに自分からも動いたりと、特に執事からの評判をよんでいた。


 そして特に僕、ランドはルドルフ公爵からお気に入りになっていた。


 「ランド。肩揉みをお願いしてもいいかな?最近、肩が凝っていて大変なんだ。」

 「ランド。一緒にチェスの相手をしてくれないか?退屈なんだ。」


 何て、ずいぶんこきつかわれている。


 ◆◆◆◆◆


 「なぁ、ランド。ランドって、何でそんな良い匂いがするんだ?」


 とある日に、一緒にチェスをやっていたら、そんなことを言われた。しかし、生まれてきて一度も匂いに関して言われたことがない。


 「え?良い匂い?しますか?」

 「あぁ。それをこうやってずっと嗅いでると、もう耐えられなくなってしまうんだよ。」


 すると、いきなりルドルフ公爵は、僕の胸に向かって倒れてきた。チェスの駒も一瞬で散らばった。


 「なぁ、ドSな主人みたいになっていいか?」

 「と、言いますと…?」

 「キスをしろ!これは命令だ!」

 「へ?」


 すると、ルドルフ公爵は僕のネクタイを引っ張って、いきなりキスをした。


 「あの、もしかして、ルドルフ公爵様ってα何ですか?」

 「今ごろか。」


 そう。ルドルフ公爵は、αであった。酔っぱらって甘くなったルドルフ公爵に、僕も魅了され…
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