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「君しかいない」
しおりを挟む「君しかいない」
そんな告白のされ方をして、私はまんまと落とされてしまった。このクズ野郎、エドワーズ・マリリードに。
聞けばこの男、同じような手を使い、私とは別に4~5人程の女がいるらしい。彼の浮気性には困ったものだ。いや、困るなんてものではない。ただただ不快で腹が立つ。
浮気が発覚したのは、婚約して3日後のこと。不倫の被害請求をしに来た女性に会ったことだ。
話を聞くと、その人は私のように、かつてエドワーズに騙されてしまった人らしく、彼が過去にも何度も浮気していることを教えてもらった。
私は、半信半疑のようだったが、こっそり彼の生活を監視してみると、見知らぬ女と何度も面会していることが分かった。話しているときなど、私と話しているときとは全く差があり、楽しそうだ。
ただただ不快で腹が立つ。気持ちが悪い。
そして、最後に別れ際に、彼がこう言っていた。
「僕には、君しかいない。」
お得意のフレーズだ。また、そのクズのフレーズで誰かが不幸になってしまう。そう思うと、さらに腹が立って、私は見過ごしてはいられなかった。
エドワーズと別れた浮気相手の女性の元に行き、彼の真相について話し、目を覚まさせた。
そして、彼女と共に、エドワーズと会った。
「な、何をしているんだ!お前ら!何で二人が一緒にいるんだ!」
「全て見てました。怪しいと思っていたんですよね。」
「人のプライバシーを覗くなんてなんて最低な女だ!」
「最低?どの口がおっしゃっているのかしら。君しかいないなんてその汚い口から出して、何人の女性を騙したのよ。」
「そ、それは……」
エドワーズは、口が出なくなった。我々の勝利だ。そして、女性と共に、損害賠償を求め、金だけ搾取し、「二度と顔を見せないで」と言って、家を出た。
エドワーズは、とうとう女性がいなくなった。
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