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第5話 なんて幸せなんだ シルヴァン視点(1)
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「突然だが明日の夜、ルゾマウア家とポロアルト家で食事会を開くことになった」
部屋でマルセルへの贈り物をする準備をしていると、父上がノックと共に信じられない予定を持ってきてくださったのだった。
「食事会!? え、えらく急ですね」
「ジャクリーヌの父親から、貴重なキノコが手に入ったと連絡が入ったのだよ。できるならばタチアナ君達も参加してもらいたかったが、都合が合わない故に2家での開催となったのだ」
「会えない程に毎日忙しいのですから、仕方がありませんね」
「タチアナ君達とは、また後日別の機会を設けよう。食事会はあちらの屋敷で行うようになっていて、出発は午後1時だ」
「分かりました。準備をしておきます」((やった……! やったぞ……!!))
まさか、堂々とジャクリーヌに会えるだなんて!
俺は心の中で歓喜して作業に戻り、一日千秋の思いで時間の経過を待ち、ついにその時が訪れる。俺達一家は馬車を使ってポロアルト邸を訪れ、最愛の人と予定外の再会を果たしたのだった。
「シルヴァンと会えて、マルセル抜きで一緒に食事ができるだなんて。一足早い誕生日プレゼントをもらった気分ですわ」
「俺も驚いたよ。予定を組んでくれたおじさんと父さんに感謝しないとね。英断だよ」
ジャクリーヌが言ったように、今日は傍にはマルセルがいない。そのおかげでたっぷりと『恋人』水入らずの時間を過ごすことができる上に、
「っ! 美味しい……!」
「っ!? こんなの初めてですわ……!」
とにかく肉厚で、味が濃厚なキノコ。隣国産の貴重なキノコに舌鼓を打って、まるで天国にいるかのような食事を行える。
それが、楽しくないわけがない!!
俺もジャクリーヌも終始顔が綻びっぱなしで、これまでの人生の中でも3本の指に入るほどに幸せな時間を過ごすことができたのだった。
「はふぅ。わたくし、幸せですわ……!」
「俺もだよ。こんなにも幸福に満ちたひとときは、当分味わえないだろうなぁ」
「ですわね。それくらい、濃い一日でしたわ」
幸せを分かち合い、コッソリ口づけを交わして、微笑み合う。
もちろんこんな日が毎日あれば最高だが、さすがに続いてはくれはしない。
そう、思っていた俺達だったのだが――それは、間違いだった。
((これは……。ゆめ、なのか……!?))
なんと、その次の日のこと――
部屋でマルセルへの贈り物をする準備をしていると、父上がノックと共に信じられない予定を持ってきてくださったのだった。
「食事会!? え、えらく急ですね」
「ジャクリーヌの父親から、貴重なキノコが手に入ったと連絡が入ったのだよ。できるならばタチアナ君達も参加してもらいたかったが、都合が合わない故に2家での開催となったのだ」
「会えない程に毎日忙しいのですから、仕方がありませんね」
「タチアナ君達とは、また後日別の機会を設けよう。食事会はあちらの屋敷で行うようになっていて、出発は午後1時だ」
「分かりました。準備をしておきます」((やった……! やったぞ……!!))
まさか、堂々とジャクリーヌに会えるだなんて!
俺は心の中で歓喜して作業に戻り、一日千秋の思いで時間の経過を待ち、ついにその時が訪れる。俺達一家は馬車を使ってポロアルト邸を訪れ、最愛の人と予定外の再会を果たしたのだった。
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ジャクリーヌが言ったように、今日は傍にはマルセルがいない。そのおかげでたっぷりと『恋人』水入らずの時間を過ごすことができる上に、
「っ! 美味しい……!」
「っ!? こんなの初めてですわ……!」
とにかく肉厚で、味が濃厚なキノコ。隣国産の貴重なキノコに舌鼓を打って、まるで天国にいるかのような食事を行える。
それが、楽しくないわけがない!!
俺もジャクリーヌも終始顔が綻びっぱなしで、これまでの人生の中でも3本の指に入るほどに幸せな時間を過ごすことができたのだった。
「はふぅ。わたくし、幸せですわ……!」
「俺もだよ。こんなにも幸福に満ちたひとときは、当分味わえないだろうなぁ」
「ですわね。それくらい、濃い一日でしたわ」
幸せを分かち合い、コッソリ口づけを交わして、微笑み合う。
もちろんこんな日が毎日あれば最高だが、さすがに続いてはくれはしない。
そう、思っていた俺達だったのだが――それは、間違いだった。
((これは……。ゆめ、なのか……!?))
なんと、その次の日のこと――
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