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エピローグ ストーリーのその先へ アデライド視点
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「今なら分かります。第一の敵ジル・ボルール、第二の敵ネリー・アメロルスとアンリ・フォムイエ、第三の敵トビ・ザラローズ。貴方様は彼らを救おうとされていましたよね?」
「は、はい。あの人達は、シナリオに操られてしまっていただけですから」
誰一人として、自身の敵意で動いてはいない。そうするのは当たり前、むしろそうしないといけない。
「そんな、思い遣り。纏う穏やかな雰囲気。表情、仕草、言葉から伝わる、温もり。優しさ。それらに僕は、惹かれた――ずっと惹かれていたんです」
エリク様はご自身の胸元に右手を添え、柔らかく口元を緩められた。
「ですのでもっと貴方様を知りたいと思っていますし、もっと僕を知って欲しいとも思っています」
ゲームの『キャラクター』のエリクだけじゃなくて、『人間』のエリクも知って欲しい。自分の意思で動くエリクを見て欲しい。
そうしてその結果、今までのように想ってもらえたら幸せ。
そう、仰った。
「……里村七海様。僕のお願いを、聞いてはいただけないでしょうか?」
真っすぐわたしの瞳を見つめながらの、問いかけ。
そちらに対してわたしは、
「はいっ! 是非そうさせてください!」
即答、させていただいた。
「わたしも、もっと貴方様を知りたいと思っていたんです」
『なにか、悩み事があるみたいだね?』
あの時も、他の時も。気遣いながら案じてくださっていた。
ソレはゲームにはない言葉で、エリク様の『人』な部分が滲みだして出たもの。
キャラクターとしてだけではなく、人間としても大好きになっていて。そんな人だから、同じように色んな部分を知りたいと感じていました。
「エリク様とわたしの関係は、シナリオによって生まれたものです。でも、そうじゃなくて。お互いの意思でも、関係を築いていきたいと思っています」
「……ありがとうございます」
ゲームのスチルでも、見たことなかった。エリク様は本当に幸せそうに頬を緩め、片膝をついて右手を差し出された。
「里村七海様、これからもよろしくお願い致します。ここからは、僕達が作る時間を中を進んでいきましょう」
「はい。……エリク様、これからもよろしくお願い致します。ここからはわたし達が作る時間の中を進んでいきましょう」
差し出された手を取らせていただいて、同じように笑みをお返しする。
そうしてわたし達は――
キラキラと輝く満月の下で、オリジナルの人生を歩み始めたのでした。
「は、はい。あの人達は、シナリオに操られてしまっていただけですから」
誰一人として、自身の敵意で動いてはいない。そうするのは当たり前、むしろそうしないといけない。
「そんな、思い遣り。纏う穏やかな雰囲気。表情、仕草、言葉から伝わる、温もり。優しさ。それらに僕は、惹かれた――ずっと惹かれていたんです」
エリク様はご自身の胸元に右手を添え、柔らかく口元を緩められた。
「ですのでもっと貴方様を知りたいと思っていますし、もっと僕を知って欲しいとも思っています」
ゲームの『キャラクター』のエリクだけじゃなくて、『人間』のエリクも知って欲しい。自分の意思で動くエリクを見て欲しい。
そうしてその結果、今までのように想ってもらえたら幸せ。
そう、仰った。
「……里村七海様。僕のお願いを、聞いてはいただけないでしょうか?」
真っすぐわたしの瞳を見つめながらの、問いかけ。
そちらに対してわたしは、
「はいっ! 是非そうさせてください!」
即答、させていただいた。
「わたしも、もっと貴方様を知りたいと思っていたんです」
『なにか、悩み事があるみたいだね?』
あの時も、他の時も。気遣いながら案じてくださっていた。
ソレはゲームにはない言葉で、エリク様の『人』な部分が滲みだして出たもの。
キャラクターとしてだけではなく、人間としても大好きになっていて。そんな人だから、同じように色んな部分を知りたいと感じていました。
「エリク様とわたしの関係は、シナリオによって生まれたものです。でも、そうじゃなくて。お互いの意思でも、関係を築いていきたいと思っています」
「……ありがとうございます」
ゲームのスチルでも、見たことなかった。エリク様は本当に幸せそうに頬を緩め、片膝をついて右手を差し出された。
「里村七海様、これからもよろしくお願い致します。ここからは、僕達が作る時間を中を進んでいきましょう」
「はい。……エリク様、これからもよろしくお願い致します。ここからはわたし達が作る時間の中を進んでいきましょう」
差し出された手を取らせていただいて、同じように笑みをお返しする。
そうしてわたし達は――
キラキラと輝く満月の下で、オリジナルの人生を歩み始めたのでした。
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