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第12話 その後~ピエール達の場合~ 俯瞰視点(4)
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「ああ、そうだ。今日からは、これまでとは違う。毎日合計100グラム集めることができなければ、即日処分をする」
いつものようにやって来た、7人の1人。集団のリーダー格の男はピエールとダニエルを交互に見やり、冷たい視線を注ぎました。
「「な、なぜ……。どうして、そんなことに……」」
「うっかり言い忘れていたが、これまでは研修期間だっただけ。仕事を覚えるための時間を与えてやっていただけで、当初からそういう予定だったのだ。『働かないゴミに出す金などない』、ベンジャミン様が最初からそう仰っていたからな」
もちろんそれは、うっかりなどではありません。ノルマの件の衝撃をより多くするため、ベンジャミンが意図して伏せさせたものでした。
「そ、そんな……。アレを、1日100グラムだなんて…………僕らには、無理です……」
「いいや。2人でかかれば、可能な数字だ。もっとも――。朝から晩まで休まず必死に動き回れば、可能という話だけどな」
「っ! そんなっ!! そんなの無茶苦茶です!! ボロボロになって、働くだけの人生になって――」
「しまっても仕方がないことを、お前達はしたんだろう? 自分達が蒔いた種だ。自業自得なんだよ」
『あのような、比較的穏やかなやり方はもうしない。これからは激しく、長く、心身を苛むものを与える』
問題行動が1度だけなら、ベンジャミンもここまでのことをしてはいませんでした。
ピエールとダニエルが最後の一線を越えてしまったため、こうなってしまったのです。
「生きることを許されているだけ、有難いと思え。……手心は、一切加えない。0・1グラムでも満たしていなかったら、即その首を刎ねる。肝に銘じておけよ」
「「おっ、お待ちください!! せめてっ、条件の緩和を――ぁぁぁ……」」
7人はフィリップ達の訴えを無視し、去ってしまいました。そのため、
「ちっ、ちちうえぇぇ!!」
「ぁ、ああっ! やるしかない!!」
死にたくない2人は我武者羅になって動き始め、13時間後の午後9時にようやく100グラムを達成しました。
「はぁ、はぁ、はぁ。やっと…………終わった……」
「こんなに動いたのは、生まれて始めだ……。もう、うごけん……。ね、よう…………」
そうして2人は次の日の午前8時まで死んだように眠り、どうにか死なずに済みましたが――。
「よし、100グラムあるな。また明日来る」
ノルマは今日だけのものではなく、毎日発生するものです。そのため2人はすぐさま動き出す羽目になって――
いつものようにやって来た、7人の1人。集団のリーダー格の男はピエールとダニエルを交互に見やり、冷たい視線を注ぎました。
「「な、なぜ……。どうして、そんなことに……」」
「うっかり言い忘れていたが、これまでは研修期間だっただけ。仕事を覚えるための時間を与えてやっていただけで、当初からそういう予定だったのだ。『働かないゴミに出す金などない』、ベンジャミン様が最初からそう仰っていたからな」
もちろんそれは、うっかりなどではありません。ノルマの件の衝撃をより多くするため、ベンジャミンが意図して伏せさせたものでした。
「そ、そんな……。アレを、1日100グラムだなんて…………僕らには、無理です……」
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問題行動が1度だけなら、ベンジャミンもここまでのことをしてはいませんでした。
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「生きることを許されているだけ、有難いと思え。……手心は、一切加えない。0・1グラムでも満たしていなかったら、即その首を刎ねる。肝に銘じておけよ」
「「おっ、お待ちください!! せめてっ、条件の緩和を――ぁぁぁ……」」
7人はフィリップ達の訴えを無視し、去ってしまいました。そのため、
「ちっ、ちちうえぇぇ!!」
「ぁ、ああっ! やるしかない!!」
死にたくない2人は我武者羅になって動き始め、13時間後の午後9時にようやく100グラムを達成しました。
「はぁ、はぁ、はぁ。やっと…………終わった……」
「こんなに動いたのは、生まれて始めだ……。もう、うごけん……。ね、よう…………」
そうして2人は次の日の午前8時まで死んだように眠り、どうにか死なずに済みましたが――。
「よし、100グラムあるな。また明日来る」
ノルマは今日だけのものではなく、毎日発生するものです。そのため2人はすぐさま動き出す羽目になって――
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