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第2話 ピエールという男~復縁を求め始めた理由~ 俯瞰視点(2)
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「なっ!? あれが、ルーシーだって!?」
それはたまたま、行きつけのレストランテを訪れた時のことだった。お茶会仲間か何かで、集まっていたのだろう。店に入ってゆく4人の令嬢がいて、その中に元婚約者のルーシー・レーズリックがいた。
そうして僕はおよそ1年半ぶりに、彼女を見掛けたのだが……。まるで、別人だった。
キラキラと輝く、宝石のよう。
各パーツ――容姿は当時と殆ど変わっていないのに、全くの他人だと思うほどに、美しかった。まるで常時スポットライトが当たっているかのように眩しく、一瞬にして目を奪われてしまったのだ。
((たった1年半で、こんなにも変わるだなんて……。なにがあったんだ……!? どうしてこんな風になって――そっ、それはどうでもいい!!))
1番だ! ルーシーが1番だ! ダントツだ!
ルーシーと一緒にいたい。ルーシーと結婚したい。ルーシーと復縁したい。
そんな感情が間欠泉の如く噴き出してきて、あっという間に僕の頭の中はルーシー一色となってしまった。
なので――
「ステファニー、君との婚約は今日を以て解消する。慰謝料はちゃんと払ってやるから安心しろ」
「そんなっ、あっ、安心なんてできませんわっ!! ピエール様っ、お考え直しをっ!」
「いくら考え直しても、2番を好きになるはずがない。……食い下がるなら父上、それにゼネベック卿とじっくり話しをしてもらうことになる。それでもいいんだな?」
――こうして即日ステファニーとの縁を切り、レーズリック伯爵家へと馬車を飛ばした。そして、
「僕が間違っていた」
「君以上に素敵な女性は、いなかった」
「ステファニーとの関係は絶ったから、あの頃に戻りたい」
しっかりとした誠意を見せてそう訴え、けれど、彼女の首が縦に振られることはなかった。
だが当然諦められるはずはなく、まだ誰かの手を借りはしない。さらに誠意や愛を込めたアタックを繰り返し行い、ふふふふふ。
どうやら懸命な接触によって、僕のことが再び気になり始めたらしい。
「ルーシー、ゆっくり君と話したいんだ。お屋敷の中に入れてはくれないかな?」
「畏まりました。こちらへどうぞ」
アタックを始め8日目、ついに応接室へと通されたのだった。
よしよしよし、いい調子だっ! ここでもっと距離を縮めて、一気にヨリを戻すぞ!!
それはたまたま、行きつけのレストランテを訪れた時のことだった。お茶会仲間か何かで、集まっていたのだろう。店に入ってゆく4人の令嬢がいて、その中に元婚約者のルーシー・レーズリックがいた。
そうして僕はおよそ1年半ぶりに、彼女を見掛けたのだが……。まるで、別人だった。
キラキラと輝く、宝石のよう。
各パーツ――容姿は当時と殆ど変わっていないのに、全くの他人だと思うほどに、美しかった。まるで常時スポットライトが当たっているかのように眩しく、一瞬にして目を奪われてしまったのだ。
((たった1年半で、こんなにも変わるだなんて……。なにがあったんだ……!? どうしてこんな風になって――そっ、それはどうでもいい!!))
1番だ! ルーシーが1番だ! ダントツだ!
ルーシーと一緒にいたい。ルーシーと結婚したい。ルーシーと復縁したい。
そんな感情が間欠泉の如く噴き出してきて、あっという間に僕の頭の中はルーシー一色となってしまった。
なので――
「ステファニー、君との婚約は今日を以て解消する。慰謝料はちゃんと払ってやるから安心しろ」
「そんなっ、あっ、安心なんてできませんわっ!! ピエール様っ、お考え直しをっ!」
「いくら考え直しても、2番を好きになるはずがない。……食い下がるなら父上、それにゼネベック卿とじっくり話しをしてもらうことになる。それでもいいんだな?」
――こうして即日ステファニーとの縁を切り、レーズリック伯爵家へと馬車を飛ばした。そして、
「僕が間違っていた」
「君以上に素敵な女性は、いなかった」
「ステファニーとの関係は絶ったから、あの頃に戻りたい」
しっかりとした誠意を見せてそう訴え、けれど、彼女の首が縦に振られることはなかった。
だが当然諦められるはずはなく、まだ誰かの手を借りはしない。さらに誠意や愛を込めたアタックを繰り返し行い、ふふふふふ。
どうやら懸命な接触によって、僕のことが再び気になり始めたらしい。
「ルーシー、ゆっくり君と話したいんだ。お屋敷の中に入れてはくれないかな?」
「畏まりました。こちらへどうぞ」
アタックを始め8日目、ついに応接室へと通されたのだった。
よしよしよし、いい調子だっ! ここでもっと距離を縮めて、一気にヨリを戻すぞ!!
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