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第13話 説明 レリア視点(2)

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((…………。……………))

『実を言いますと昨夜不審な動きをする者21名を拘束し、彼らは「ベルティーユ・レビックスの顔を傷付けろ」との依頼を受けたと吐いたのですよ』。
 そんな言葉を聞いてしまった瞬間、わたくしを大量の絶望が襲ってきた。

((だ、だって……。だって……!))

 ベルティーユの顔を傷つける依頼を、吐いてしまっているんですもの……。万が一失敗しても目的は口外しない約束だったのに! 丸々白状してしまっているんですもの!
 どうしようも、ありませんわ……。

((さい、あく。最悪だわ……。まだ始まってもいないのに作戦は失敗していてっ! しかもっっ‼ わたくし達の差し金だと悟られてしま――待って。違う。違いますわっ‼))

 シリル様の、この言い方。もしかしなくても――
 
「そんな彼らは5日後の午後10時過ぎに、『ライアーク』のとあるポイントで待機するように指示を出されていた。そして扉の外でお話を伺っていると、それはちょうどベルティーユ様を乗せた馬車が通過する時刻だったのですよ」
「なので、わたくしが仕向けたのだと――反省は嘘で、違う形で復讐をしていた。そうお考えになられたのですね?」

 ――思った通り、でしたわ。
 激しく動揺してしまったせいで、仲介の仲介を挟んだことをまた忘れていましたわ。だからこの方は、目的から犯人を推理しているだけ。そちらは疑惑で、確証ではありませんもの。決して罪には問えませんわ。

((作戦が没になっていたのは、腹が立つけけど……。この際、よしとしましょう))

 ここから上手く立ち回れば、逆にそちらを名誉棄損で訴えれますしね。作戦を変更しますわ。
 ええと……この二人は確か、来月挙式でしたわね。だから訴えて大騒ぎにして、うふふふふ。貴方達の結婚式を滅茶苦茶にして、同じ目に遭わせてあげま――

「いえ。それは違います。……貴方は今、内心喜ばれていますよね? 貴方にとって最高のビジョンが、出来上がりましたよね?」

 ――え?

「実はお礼の一つとして『上げてから落としたかった』だけでして、そちらは理由ではありません。僕が確信している本当の理由、それは――仲介者を2人挟んで21人に依頼をした。そう知っているからなのですよ」

 え? ……え?
 どうして、それを…………⁉
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