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第15話 手紙を読んだ三人は キアラ視点(6)
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「なっ!?」
「こっ、コイツら逃げるつもりだ!!」
「皆さんっ! 早くっ! 取り押さえてください!!」
そんな命令は、もう遅い。3人が叫んだ時には、私達はもう駆けだしていた。
「「「しまっ!?」」」
それに油断と慢心も合わさって、大男たちも反応できない。必死に伸ばした手がこっちに届くことも掠ることもなくって、私達は『第一関門』をクリアした!
((まだ安心しちゃ駄目!! むしろここからが大事なんだから!!))
これから私達は、走ってコイツらを巻かなきゃいけない。
私もお父様もお母様も運動は不得意だし普段あまり身体を動かしてなくって、逆にあっちは見るからに身体能力が高い。逃げ切るのは、かなり難しい。
((でもっ。そんなもの関係ないっ!! 絶対に逃げ切って見せる!!))
だって死にたくないんだもん!! 私達は必死に歯を食いしばって手足を動かし、我武者羅に走る。
「おっ、追いかけるんだ!! 早くしろ!!」
「アイツらは大して速く走れないはずだしっ、スタミナだってないはずだ!! 取り押されられるっ!!」
そうね。普段の私達なら、その通りよ。
だけど今は精神が肉体を凌駕していて、速く走れるしスタミナだってある。だから――
「まてぇぇぇ――があっ!?」
「ぐあ!?」
「くうっ!?」
――大男たちは追いつけず、たぶん焦ったせい。仲良くつまずいて、豪快に転んでしまった。
「やった! お父様お母様っ!」
「ああっ。チャンスだ! 逃げ切れるぞ!!」
「あなたキアラっ! 今のうちにもっと走るのよ! 走り続けるのよぉぉおおおおおおおおお!!」
そんな事実がますます私達に力をくれて、スピードもスタミナも更に爆発的に増加してっ。大男たちとの距離が、みるみる離れていく!!
「まっ、待ちやがれ!! お前達は俺らに拷問される運命なんだ!!」
「全身を少しずつ刃物で刻まれて! 絶叫しながら絶命するんだよ!!」
「止まれ!! 止まって大人しく殺されろ!!」
そんなことを言われて、止まる人なんていない。
「ぁあああああああああああああああ!!」
「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「はあああああああああああああああ!!」
私達は、門を通り抜けたあとも死に物狂いで駆け続け――やったっ、やった!!
猛ダッシュを始めて、およそ15分。周囲にアイツらの気配は少しもなくって――
私達は無事、逃げ切ったのだった!!
「「「やった! やったっ! やったああああああああああああああ!!」」」
〇〇〇
「…………この辺で止めておくか。お前達、もういいぞ。全員お疲れさん」
「こっ、コイツら逃げるつもりだ!!」
「皆さんっ! 早くっ! 取り押さえてください!!」
そんな命令は、もう遅い。3人が叫んだ時には、私達はもう駆けだしていた。
「「「しまっ!?」」」
それに油断と慢心も合わさって、大男たちも反応できない。必死に伸ばした手がこっちに届くことも掠ることもなくって、私達は『第一関門』をクリアした!
((まだ安心しちゃ駄目!! むしろここからが大事なんだから!!))
これから私達は、走ってコイツらを巻かなきゃいけない。
私もお父様もお母様も運動は不得意だし普段あまり身体を動かしてなくって、逆にあっちは見るからに身体能力が高い。逃げ切るのは、かなり難しい。
((でもっ。そんなもの関係ないっ!! 絶対に逃げ切って見せる!!))
だって死にたくないんだもん!! 私達は必死に歯を食いしばって手足を動かし、我武者羅に走る。
「おっ、追いかけるんだ!! 早くしろ!!」
「アイツらは大して速く走れないはずだしっ、スタミナだってないはずだ!! 取り押されられるっ!!」
そうね。普段の私達なら、その通りよ。
だけど今は精神が肉体を凌駕していて、速く走れるしスタミナだってある。だから――
「まてぇぇぇ――があっ!?」
「ぐあ!?」
「くうっ!?」
――大男たちは追いつけず、たぶん焦ったせい。仲良くつまずいて、豪快に転んでしまった。
「やった! お父様お母様っ!」
「ああっ。チャンスだ! 逃げ切れるぞ!!」
「あなたキアラっ! 今のうちにもっと走るのよ! 走り続けるのよぉぉおおおおおおおおお!!」
そんな事実がますます私達に力をくれて、スピードもスタミナも更に爆発的に増加してっ。大男たちとの距離が、みるみる離れていく!!
「まっ、待ちやがれ!! お前達は俺らに拷問される運命なんだ!!」
「全身を少しずつ刃物で刻まれて! 絶叫しながら絶命するんだよ!!」
「止まれ!! 止まって大人しく殺されろ!!」
そんなことを言われて、止まる人なんていない。
「ぁあああああああああああああああ!!」
「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「はあああああああああああああああ!!」
私達は、門を通り抜けたあとも死に物狂いで駆け続け――やったっ、やった!!
猛ダッシュを始めて、およそ15分。周囲にアイツらの気配は少しもなくって――
私達は無事、逃げ切ったのだった!!
「「「やった! やったっ! やったああああああああああああああ!!」」」
〇〇〇
「…………この辺で止めておくか。お前達、もういいぞ。全員お疲れさん」
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