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第3話 謎、戸惑い アレクシア視点(2)
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『俺とキアラの間に関係性はもう皆無。本来ならばこういった時そういう異性は席を外すべきだが、今回は事が事だ。俺も同席した上で始めさせてもらうぞ』
所々に強調が入った言葉と共に始まった、キアラの部屋の調査。キアラとお父様とお母様は激しく戸惑いながら、調べ始めた五人の治安局員の姿を目で追っていた。
(分からん……。この子の自室を調べて、なにになるのだ……!?)
(デスクの中、ドレッサーやベッドの下まで……。この人達はなにを見つけようとしているの……!?)
(私も分かんない! なにもかも分かんないよっ!)
その答えを知っているのはボスコ様や局員の方々だけで、その人達にはまだ詳細を伝えるつもりはない。なので考えても答えが出るはずはなく、わたしはカタリナにコッソリとあるお願いをしたあと、静かに様子を見守ることにした。
「………………こちらは、なし。隊長、ポイントAは発見できませんでした」
「同じく、ポイントBも発見できませんでした」
「そう。CとDも――ワタシが担当していたポイントEにも、なかった。となればあるのは、十中八九そちらになるわね」
このグループのリーダーを務める、筋肉質な長背の女性。まるでナイフのような鋭い眼差しが注がれたのは、部屋の奥にあるクローゼット。
この方を含め全員が、目当てのものがソコにあると確信したみたい。
(クローゼット……!? ますます分からん……。なんなのだ……!?)
(き、キアラ……。思い当たることはある……?)
(ないよっ、あるはずないでしょ! もうなんなの!? ボスコ様とこの人達はなにを探してるの!?)
それも今騒いでいても判明するはずがなくて、わたしは引き続き黙って進展を待つ。そうしているとまずは5人によってクローゼットに収納されているものが全部室内へと移動させられ、出て来たものを五等分して丁寧に調べあげていく。
「「「「「………………」」」」」
綺麗に畳まれている服の中など細かい部分まで確認をしていって、そんな時間が13分くらい経った頃だった。
「………………隊長、発見致しました!」
ストロベリーブロンドを後ろで束ねた局員のひとりが、たかだかとイヤリングを掲げた。
そして、
「「「…………。? ???」」」((あれは……?))
お父様、お母様、キアラは、実際に。わたしは心の中で、首を傾げた。
((……小さな、ハート型のイヤリング……。初めて見るものだわ……))
キアラはお父様やお母様、友人やお茶会のメンバーなどからいただいた物は、必ずわたしにたっぷりと自慢しに来る。そのためそういった物はすべて把握しているのだけど、ソレは今まで一度も見たことがなかった。
あの方が手にしているイヤリングは、なに……?
所々に強調が入った言葉と共に始まった、キアラの部屋の調査。キアラとお父様とお母様は激しく戸惑いながら、調べ始めた五人の治安局員の姿を目で追っていた。
(分からん……。この子の自室を調べて、なにになるのだ……!?)
(デスクの中、ドレッサーやベッドの下まで……。この人達はなにを見つけようとしているの……!?)
(私も分かんない! なにもかも分かんないよっ!)
その答えを知っているのはボスコ様や局員の方々だけで、その人達にはまだ詳細を伝えるつもりはない。なので考えても答えが出るはずはなく、わたしはカタリナにコッソリとあるお願いをしたあと、静かに様子を見守ることにした。
「………………こちらは、なし。隊長、ポイントAは発見できませんでした」
「同じく、ポイントBも発見できませんでした」
「そう。CとDも――ワタシが担当していたポイントEにも、なかった。となればあるのは、十中八九そちらになるわね」
このグループのリーダーを務める、筋肉質な長背の女性。まるでナイフのような鋭い眼差しが注がれたのは、部屋の奥にあるクローゼット。
この方を含め全員が、目当てのものがソコにあると確信したみたい。
(クローゼット……!? ますます分からん……。なんなのだ……!?)
(き、キアラ……。思い当たることはある……?)
(ないよっ、あるはずないでしょ! もうなんなの!? ボスコ様とこの人達はなにを探してるの!?)
それも今騒いでいても判明するはずがなくて、わたしは引き続き黙って進展を待つ。そうしているとまずは5人によってクローゼットに収納されているものが全部室内へと移動させられ、出て来たものを五等分して丁寧に調べあげていく。
「「「「「………………」」」」」
綺麗に畳まれている服の中など細かい部分まで確認をしていって、そんな時間が13分くらい経った頃だった。
「………………隊長、発見致しました!」
ストロベリーブロンドを後ろで束ねた局員のひとりが、たかだかとイヤリングを掲げた。
そして、
「「「…………。? ???」」」((あれは……?))
お父様、お母様、キアラは、実際に。わたしは心の中で、首を傾げた。
((……小さな、ハート型のイヤリング……。初めて見るものだわ……))
キアラはお父様やお母様、友人やお茶会のメンバーなどからいただいた物は、必ずわたしにたっぷりと自慢しに来る。そのためそういった物はすべて把握しているのだけど、ソレは今まで一度も見たことがなかった。
あの方が手にしているイヤリングは、なに……?
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