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第12話 なんだこれは⁉ アンベール視点(2)
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「ディオンの所有物、だと……!? ディオンっ、なんなんだコレは!? なぜお前がこんなものを持ってるんだ!?」
不意にエヴァ達が現れ、激しく動揺してしまっているが――それよりも遥かに重要なことがある。俺は声を震わせながらプロジェクターじみた装置を指さし、ディオンを睨みつけた。
こんなアイテム、ゲームにはなかったぞ!! どうなってやがる!?
「まさかっ、貴様も転生者なのか!? この世界のキャラクターのフリをしていてっ、地球から機械を運び込める能力でも持っていやがるのか!?」
「いいや、僕は君と同類じゃない。地球なんて場所は知らないよ」
「だったらなんでここにコイツがあるんだ!! どうやってこんなモノを手に入れたんだっ!! どうやったんだ!?」
「『ゼネベトリア』――この国から南に6つ離れた国には、こういった少々特殊なエネルギーで動く不思議なものが存在していてね。2年前偶然それを知ったあと、商会で利用しているパイプを駆使して輸入していたのさ」
……ゼネベ、トリア……? そんな国があるなんて知らないぞ!?
ゼネベトリアなんて場所は単語すら出てなかったはずだ!! ここはゲームの世界になのにっ!! なんでゲームにない国が存在してるんだ――…………。
「まて、よ……。そういえば……」
『やけに機嫌がいいな? どうしたんだ?』
『えへぇ、あのねぇ雄吾くん。今日は『運命の貴方と』の設定資料集の発売日でね、じゃ~ん。本日届いたので~すっ』
『へいへい、よかったな。嬉しいのは分かったから、今はソレは置いとけ。ほら、ベッド行くぞ』
先週アイツと会った時、にまにましながら分厚い本を抱いていた。
「設定、資料集……。ゲームの中には出てこない資料もなんたらって、言っていた……」
だから、あったんだ……。あのゲームを作ったやつは、用意をしてやがったんだ……。その本のどこかに、ゼネベトリアの情報があったんだ……!!
「くそがぁああああああああ!! こんなことがあるなんて!! ふざけんなよぉぉおおおおおおおおおおおお――」
「僕達の仕込みを、気に入ってくれたみたいでなによりだ。でもね、君にとってのショックな出来事はこれで終わりではないんだよ」
「アンベール様、周囲をご確認ください。貴方様の目には、何が映っていますか?」
頭を掻きむしって吠えていたら、ヤツらが揃って周りを見回した。
周囲、だと!? なにがある――
不意にエヴァ達が現れ、激しく動揺してしまっているが――それよりも遥かに重要なことがある。俺は声を震わせながらプロジェクターじみた装置を指さし、ディオンを睨みつけた。
こんなアイテム、ゲームにはなかったぞ!! どうなってやがる!?
「まさかっ、貴様も転生者なのか!? この世界のキャラクターのフリをしていてっ、地球から機械を運び込める能力でも持っていやがるのか!?」
「いいや、僕は君と同類じゃない。地球なんて場所は知らないよ」
「だったらなんでここにコイツがあるんだ!! どうやってこんなモノを手に入れたんだっ!! どうやったんだ!?」
「『ゼネベトリア』――この国から南に6つ離れた国には、こういった少々特殊なエネルギーで動く不思議なものが存在していてね。2年前偶然それを知ったあと、商会で利用しているパイプを駆使して輸入していたのさ」
……ゼネベ、トリア……? そんな国があるなんて知らないぞ!?
ゼネベトリアなんて場所は単語すら出てなかったはずだ!! ここはゲームの世界になのにっ!! なんでゲームにない国が存在してるんだ――…………。
「まて、よ……。そういえば……」
『やけに機嫌がいいな? どうしたんだ?』
『えへぇ、あのねぇ雄吾くん。今日は『運命の貴方と』の設定資料集の発売日でね、じゃ~ん。本日届いたので~すっ』
『へいへい、よかったな。嬉しいのは分かったから、今はソレは置いとけ。ほら、ベッド行くぞ』
先週アイツと会った時、にまにましながら分厚い本を抱いていた。
「設定、資料集……。ゲームの中には出てこない資料もなんたらって、言っていた……」
だから、あったんだ……。あのゲームを作ったやつは、用意をしてやがったんだ……。その本のどこかに、ゼネベトリアの情報があったんだ……!!
「くそがぁああああああああ!! こんなことがあるなんて!! ふざけんなよぉぉおおおおおおおおおおおお――」
「僕達の仕込みを、気に入ってくれたみたいでなによりだ。でもね、君にとってのショックな出来事はこれで終わりではないんだよ」
「アンベール様、周囲をご確認ください。貴方様の目には、何が映っていますか?」
頭を掻きむしって吠えていたら、ヤツらが揃って周りを見回した。
周囲、だと!? なにがある――
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