41 / 88
第20話 ミシェルのその後 俯瞰視点(2)
しおりを挟む
「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「っっ!? なにっ!? なんですのっ!?」
それは、愚かな計画が立ち上がった日の夜のことでした。
怒り、恨み疲れてミシェルが眠っていると、部屋の外から父トニーの大絶叫が響いて来たのでした。
「今のは…………夢の中の声……? 違うっ、今も聞こえた! お父様が何が叫んでいますわっ!」
こんなにも大声を出すだなんて――。早く確認しないと――。
そんな思いでベッドを飛び降り、絶叫の発生源へと向かってみたら――
「っ!! みしぇるうううううううううう!!」
「お、お父様……。どう……なってますの……?」
――そこには11人の男を従えた叔父と叔母と、2人の男に拘束されているトニーの姿があったのです。
「なっ! なにがありましたの!?」
「わたしにも分からんのだ!! コイツらが突然訪ねてきたと思ったらっ、よく分からんヤツらも一緒にいてっ! 組み伏せられてしまったのだ!!」
「おじ様おば様!! なんなんですの!? なにを考えていますの!?」
「……もう隠す必要はなくなった。教えてやろう」
「貴女は――いえ、貴女達は、彼がくれたせっかくのチャンスをフイにしてしまったのよ」
もしも我慢を覚えて屋敷内で静かに暮らすのであれば、何も起きなかったこと。
使用人の中に二人の手の者がいて、言動を監視していたこと。
愚かな選択をしてしまったため、第2の選択肢が動き出してしまったこと。
もうそれは止められないこと。
それらが、叔父と叔母の口から告げられました。
「これからミシェル、そして兄さんには、とある場所に行ってもらう。死ぬまでずっとね」
「なっ!? わたしは当主だぞ!! そんなことが――」
「これはわたくし達2人の独断ではなく、一族の総意。これが証拠よ」
大勢のサインと拇印が捺された書類。紛れもない証拠を見せられてトニー達は言葉を失い、そうしている間にミシェルも拘束されてしまいました。
「やっ、やめ!! 離して!! わたくしにはやらないといけないことがあるの!! フィリベールの毒抜きをしないといけないのっ!! きっとっ、絶対にっ!! フィリベールは心のどこかでわたくしに助けてを求めてるんだから!!」
「…………彼には、あまりにも多くの負担をかけてしまったな……」
「…………ええ。どうしようもなかったとはいえ…………忸怩たるものを感じずにはいられないわ」
「聞いていますの!? ちゃんと聞けぇええ!! わたくしはフィリベールのもとに――いやあああああああああああああ!!」
叫んでいる間に合図が送られ、二人の連行が始まりました。
「やめろおおおおおおおおおおおおおお!! やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「はなせええええええええええええええ!! はなせえええええええええええええええええええええええええ!!」
いくら叫んでも、その願いが叶うことはありません。
娘ミシェルと父トニーは、仲良く馬車に放り込まれて――
「っっ!? なにっ!? なんですのっ!?」
それは、愚かな計画が立ち上がった日の夜のことでした。
怒り、恨み疲れてミシェルが眠っていると、部屋の外から父トニーの大絶叫が響いて来たのでした。
「今のは…………夢の中の声……? 違うっ、今も聞こえた! お父様が何が叫んでいますわっ!」
こんなにも大声を出すだなんて――。早く確認しないと――。
そんな思いでベッドを飛び降り、絶叫の発生源へと向かってみたら――
「っ!! みしぇるうううううううううう!!」
「お、お父様……。どう……なってますの……?」
――そこには11人の男を従えた叔父と叔母と、2人の男に拘束されているトニーの姿があったのです。
「なっ! なにがありましたの!?」
「わたしにも分からんのだ!! コイツらが突然訪ねてきたと思ったらっ、よく分からんヤツらも一緒にいてっ! 組み伏せられてしまったのだ!!」
「おじ様おば様!! なんなんですの!? なにを考えていますの!?」
「……もう隠す必要はなくなった。教えてやろう」
「貴女は――いえ、貴女達は、彼がくれたせっかくのチャンスをフイにしてしまったのよ」
もしも我慢を覚えて屋敷内で静かに暮らすのであれば、何も起きなかったこと。
使用人の中に二人の手の者がいて、言動を監視していたこと。
愚かな選択をしてしまったため、第2の選択肢が動き出してしまったこと。
もうそれは止められないこと。
それらが、叔父と叔母の口から告げられました。
「これからミシェル、そして兄さんには、とある場所に行ってもらう。死ぬまでずっとね」
「なっ!? わたしは当主だぞ!! そんなことが――」
「これはわたくし達2人の独断ではなく、一族の総意。これが証拠よ」
大勢のサインと拇印が捺された書類。紛れもない証拠を見せられてトニー達は言葉を失い、そうしている間にミシェルも拘束されてしまいました。
「やっ、やめ!! 離して!! わたくしにはやらないといけないことがあるの!! フィリベールの毒抜きをしないといけないのっ!! きっとっ、絶対にっ!! フィリベールは心のどこかでわたくしに助けてを求めてるんだから!!」
「…………彼には、あまりにも多くの負担をかけてしまったな……」
「…………ええ。どうしようもなかったとはいえ…………忸怩たるものを感じずにはいられないわ」
「聞いていますの!? ちゃんと聞けぇええ!! わたくしはフィリベールのもとに――いやあああああああああああああ!!」
叫んでいる間に合図が送られ、二人の連行が始まりました。
「やめろおおおおおおおおおおおおおお!! やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「はなせええええええええええええええ!! はなせえええええええええええええええええええええええええ!!」
いくら叫んでも、その願いが叶うことはありません。
娘ミシェルと父トニーは、仲良く馬車に放り込まれて――
742
あなたにおすすめの小説
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
幼馴染が熱を出した? どうせいつもの仮病でしょう?【完結】
小平ニコ
恋愛
「パメラが熱を出したから、今日は約束の場所に行けなくなった。今度埋め合わせするから許してくれ」
ジョセフはそう言って、婚約者である私とのデートをキャンセルした。……いったいこれで、何度目のドタキャンだろう。彼はいつも、体の弱い幼馴染――パメラを優先し、私をないがしろにする。『埋め合わせするから』というのも、口だけだ。
きっと私のことを、適当に謝っておけば何でも許してくれる、甘い女だと思っているのだろう。
いい加減うんざりした私は、ジョセフとの婚約関係を終わらせることにした。パメラは嬉しそうに笑っていたが、ジョセフは大いにショックを受けている。……それはそうでしょうね。私のお父様からの援助がなければ、ジョセフの家は、貴族らしい、ぜいたくな暮らしを続けることはできないのだから。
不貞の子を身籠ったと夫に追い出されました。生まれた子供は『精霊のいとし子』のようです。
桧山 紗綺
恋愛
【完結】嫁いで5年。子供を身籠ったら追い出されました。不貞なんてしていないと言っても聞く耳をもちません。生まれた子は間違いなく夫の子です。夫の子……ですが。 私、離婚された方が良いのではないでしょうか。
戻ってきた実家で子供たちと幸せに暮らしていきます。
『精霊のいとし子』と呼ばれる存在を授かった主人公の、可愛い子供たちとの暮らしと新しい恋とか愛とかのお話です。
※※番外編も完結しました。番外編は色々な視点で書いてます。
時系列も結構バラバラに本編の間の話や本編後の色々な出来事を書きました。
一通り主人公の周りの視点で書けたかな、と。
番外編の方が本編よりも長いです。
気がついたら10万文字を超えていました。
随分と長くなりましたが、お付き合いくださってありがとうございました!
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
婚約者から婚約破棄をされて喜んだのに、どうも様子がおかしい
棗
恋愛
婚約者には初恋の人がいる。
王太子リエトの婚約者ベルティーナ=アンナローロ公爵令嬢は、呼び出された先で婚約破棄を告げられた。婚約者の隣には、家族や婚約者が常に可愛いと口にする従妹がいて。次の婚約者は従妹になると。
待ちに待った婚約破棄を喜んでいると思われる訳にもいかず、冷静に、でも笑顔は忘れずに二人の幸せを願ってあっさりと従者と部屋を出た。
婚約破棄をされた件で父に勘当されるか、何処かの貴族の後妻にされるか待っていても一向に婚約破棄の話をされない。また、婚約破棄をしたのに何故か王太子から呼び出しの声が掛かる。
従者を連れてさっさと家を出たいべルティーナと従者のせいで拗らせまくったリエトの話。
※なろうさんにも公開しています。
※短編→長編に変更しました(2023.7.19)
善人ぶった姉に奪われ続けてきましたが、逃げた先で溺愛されて私のスキルで領地は豊作です
しろこねこ
ファンタジー
「あなたのためを思って」という一見優しい伯爵家の姉ジュリナに虐げられている妹セリナ。醜いセリナの言うことを家族は誰も聞いてくれない。そんな中、唯一差別しない家庭教師に貴族子女にははしたないとされる魔法を教わるが、親切ぶってセリナを孤立させる姉。植物魔法に目覚めたセリナはペット?のヴィリオをともに家を出て南の辺境を目指す。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる