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第4話 もう一つ増えた結果 俯瞰視点(1)

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「「「「「よかった! お目覚めになられたのですね!」」」」」」
「「「……………………? ???」」」

 カロルの自室の床で目を覚ました、カロルとクラリスとドナルド。3人はゆっくりと上体を起こし、自分達を取り囲む使用人達をポカンとしながら眺め回しました。

「これは、いったい……? なんなのだ――うっ!? なんだこの悪臭は!?」「なん、なの……? わたくしは、いつのまに――うっ!? なんなのこの臭いは!?」「私達って、疲れて帰って来たはずよね? さっきまで浴室にいたはずなのに――うっ!? なにこの臭いの!?」
「……旦那様、奥様、お嬢様。そちらは、ご自身の吐瀉物の残り香でございます。貴方様がたは発見されたビスクドールによって、錯乱されていたのでございますよ」

 あまりの恐怖によって人形を手放せなくなっていた、助けて求めてやって来たドナルド。その登場によって恐怖の人形が増えてしまい、カロルとクラリスは失神。
 そんなドナルドはここにも人形があったと知り、同じく恐怖の人形が増えたことで失神。
 激しく泡を吹き出すなど刺激を与えない方が良いと判断し、ここで看病をして2時間後に目が覚めた。
 記憶から抜け落ちてしまっていた出来事を、家令フランクから伝えられました。

「!! そうだったわ!! あの人形!! 血ぃ!!」「血っ!! 血がついてた!! 人形に!!」「あっ、あの人形は生きているのだ!! 血が通っているのだ!!」
「奥様お嬢様旦那様、ご安心ください。あの人形に付着していた者は、血液ではありません。赤色の絵の具でございます」
「「「…………え? ほんとうに、に……?」」」
「気を失われた直後にわたくし共は駆け付け、すぐに3体すべて・・・・・確認を致しました。そちらは間違いございません」

 なぜか・・・。フランクは一部を強調しつつ、穏やかな微笑みを浮かべました。

「な、なんだ……。よかった……! わたくしたちの勘違いで――さん? 3体!?」
「3だと!? わたしとカロルのもので、2だろう!?」
「1はなに!? どこから来たのよ!?」
「そちらは、クラリスお嬢様のお部屋で発見されたものでございます」

 パニックになったドナルドがここに居ることを忘れ、飛び込み開けっ放しになっていたクラリスの自室。その前を通ったクラリス付きの侍女が、クラリスのベッドの上で3体目を発見していたのです。

 ――実は、3人全員の部屋にあった――。
 ――なのに、それ以外の場所にはなかった――。

 カロル達は続いてそんな事実を知ることとなり、それによって――


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