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17 あたし達の、アコヘン。 (1)
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「ナツキお姉ちゃんも、一緒だったんだねぇ。あたしが頑張って作った問題、面白かったかなぁ?」
モミジちゃんはブランコからおりて、とっても楽しそうに笑う。
アコヘンしちゃった人は、自分の異変に気付かない。だからこうやって、普通に喋ってるんだよね。
「……紅葉……。見つかってよかった」
「ん、です。よかった、です」
「??? 2人とも、どーしたの? あたしの問題、面白くなかった?」
モミジちゃんは不思議そうに、あたしたちのお顔を覗き込む。
アコヘンはもう、何度も経験してるけど……。ずっと知ってる人がそうなっちゃうと、別の人がなかに入ってるみたいで戸惑っちゃう。
はじめてお仕事をした時の、リョーコちゃんの家族もお友達も。
2回目のお仕事の時の、ミドリちゃんさんも。
みんなこんな思いを、してたんだね。
「紅葉には伝えたいことが山ほどあるけど、この状態ではできない。陽上ちゃん、ご一緒してくれるかな?」
「とーぜんですっ。一緒にモミジちゃんを戻しましょーっ」
あたしはすぐにお返事をして、しっかりと。ナツキちゃんさんの左手を握り締めた。
「紅葉、待っててね。絶対もとに戻すから」
「? どうして、あたしの胸に手を当てるの? ナツキお姉ちゃん、ハナちゃん。それってアコヘンの時の――」
「心の扉、開け!」
心の中に入るための言葉を叫んで、ここからが本番。
今回はナツキちゃんさんとあたしの、お仕事のスタートですっ!
☆☆☆
「陽上さん……。姉さん……」
昨日の夜に日記を書いていた、自分のお部屋。綺麗に整頓されてて清潔なお部屋の真ん中に、ほんものの心のモミジちゃんがいた。
「この世界に、入って来たという事は……。私の日記を読んでいて、二人とも全てを知っているのね……」
「アタシがあの日記を読んで、陽上ちゃんに事情を伝えた。あの時は少しでも多く情報が欲しかったし、紅葉のパートナーだからね」
アコヘンを解くには、その人のコトを色々知らないといけない。
モミジちゃんの日記を知っちゃったのは、ゴメンナサイだけど……。しょうがない、よね。
モミジちゃんはブランコからおりて、とっても楽しそうに笑う。
アコヘンしちゃった人は、自分の異変に気付かない。だからこうやって、普通に喋ってるんだよね。
「……紅葉……。見つかってよかった」
「ん、です。よかった、です」
「??? 2人とも、どーしたの? あたしの問題、面白くなかった?」
モミジちゃんは不思議そうに、あたしたちのお顔を覗き込む。
アコヘンはもう、何度も経験してるけど……。ずっと知ってる人がそうなっちゃうと、別の人がなかに入ってるみたいで戸惑っちゃう。
はじめてお仕事をした時の、リョーコちゃんの家族もお友達も。
2回目のお仕事の時の、ミドリちゃんさんも。
みんなこんな思いを、してたんだね。
「紅葉には伝えたいことが山ほどあるけど、この状態ではできない。陽上ちゃん、ご一緒してくれるかな?」
「とーぜんですっ。一緒にモミジちゃんを戻しましょーっ」
あたしはすぐにお返事をして、しっかりと。ナツキちゃんさんの左手を握り締めた。
「紅葉、待っててね。絶対もとに戻すから」
「? どうして、あたしの胸に手を当てるの? ナツキお姉ちゃん、ハナちゃん。それってアコヘンの時の――」
「心の扉、開け!」
心の中に入るための言葉を叫んで、ここからが本番。
今回はナツキちゃんさんとあたしの、お仕事のスタートですっ!
☆☆☆
「陽上さん……。姉さん……」
昨日の夜に日記を書いていた、自分のお部屋。綺麗に整頓されてて清潔なお部屋の真ん中に、ほんものの心のモミジちゃんがいた。
「この世界に、入って来たという事は……。私の日記を読んでいて、二人とも全てを知っているのね……」
「アタシがあの日記を読んで、陽上ちゃんに事情を伝えた。あの時は少しでも多く情報が欲しかったし、紅葉のパートナーだからね」
アコヘンを解くには、その人のコトを色々知らないといけない。
モミジちゃんの日記を知っちゃったのは、ゴメンナサイだけど……。しょうがない、よね。
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