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第5話 最悪の目覚めとお願いと、確認(4)
しおりを挟むドクン
ステファニーさんの真似をして、おしとやかに会釈をした。
その直後だった。
心臓の音が、突然強く鳴って――
ドクン! ドクン!
ドクン! ドクン!
ドクンドクンドクンドクンドクンドクンドクン!!
――強く鳴っているって気が付いた時にはもう、心臓は信じられないくらいの速さになっていた。
「ん? ステファニー?」
「ステファニー? 急に黙ってどうしたの?」
「……………………だ、だいじょうぶ……。だって、あのときとは、ちがう……。だいじょうぶ、だから……。おちついて、わた――はあっ! はあ、はあはあはあはあはあ!」
心を落ち着かせようとしたけど、意味はなかった。
呼吸まで全力疾走した時のように――あの時のように、なってしまった。
「すっ、ステファニー!? 大丈夫か!?」
「はあ! はあっ! はあ! はあっ! はあっ! はあっ! はあっ! ぁ、ぁぁ……。ぁぁぁ……」
駄目。
息が、できない。
息をしてるのに、息ができない。
「はあ! はあっ! はあ! はあ! はあ!」
息を吸いたいのに……吸ってるはずなのに……。体に酸素が入ってこなくって……。
意識が、遠のいてきた……。
「おっ、奥様っ、旦那様! お嬢様はまだ体調が芳しくなったようでございます! わたくしがお部屋にお運びいたしますのでご安心ください!」
アリアさんが大急ぎで駆け付けてくれて、倒れそうになっている体を抱き留めてくれて……。
そこからどうなったかは、分からない。
目の前が真っ暗になって、耳も何も聞こえなくなっていって……。
からだの、かんかくも、なくなっていって――
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