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第10話 粛清その1(4)

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「ぎゃ!? ぎゃああ!? ぎゃあああ!?」

 わたしとは異なり、ずっと赤色の光に包まれたままのエミ。そんな彼女から突如赤色の光が放たれるようになり、それと同時に大きな悲鳴をあげ始めました。

「なんなのだ!? ばっ、爆発でもするのか!?」
「わ、分かりませんが……その可能性は、ある。と、とりあえず離れよう!!」

 殿下達は大急ぎで距離を取り、4人は柱の影に身を隠しながら様子を見守ります。

「こ、ここなら大丈夫だろう……。なにが起きるんだ……?」
「ぎぃ!? いぎぃ!? ぎいいいいいいいいいいい!? あぎゃああああああああああああああああああああああ!!」
「「「「………………」」」」

 殿下たち4人が言葉を失ってしまう程の悲痛な声があがり、

「ぎびぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 やがて頭を抱えながらその場で激しくクルクルと回るようになり、

「「「「………………」」」」」
「ひぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!! ぁあああああああああああああああああああああ!!」

 しばらくすると床に崩れ落ち、ゴロゴロと激しく転がり回り始めました。

「「「「………………」」」」」
「ぁがあああああああああああああああああああああああ!! ぎぎ!! がばああああああああああああああああああ!?」

 十数秒転がったあと急に動きが止まり、左右だった動きが上下へと変化。芋虫が動く時のような動きを繰り返すようになりました。

「ぶべぃぁ!? ぁびぁああああああ!! ひぶぶ!? ぶぶべ!? みぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」

 ある程度距離を取っていても、鼓膜が破れそうになるほどの大絶叫。お城全体が揺れるような大声が響き、エミの全員が眩く発光します。
 ソラ君が身体で遮ってくれなかったら、当分は目を開けられなくなっていたくらい強い光。そんな光は十秒ほどで消え去り、そうすると――


 目玉が零れ落ちそうなくらいやせ細り、そんな身体を覆う皮膚に水分は一切ない。どこも酷くカサカサで、髪は一本一本が針のような細さ。


 エミは、そのような姿になってしまっていたのでした。
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