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第3話 お屋敷を去った結果~父と母の場合~ 俯瞰視点(3)
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「くそおおおおお!!」
「もおおおおおお!!」
「なぜだぁ!?」
「なぜぇ!?」
「またかあっ!!」
「またなのっ!?」
連戦、連敗。
エメリックとエリサは勝負をするたびに損失を出してしまい、あっという間に収支はマイナスに。2倍にもなっていた資金はみるみる減っていき、プラマイ0を軽々と通り越して2000万ベーザルもの負けとなってしまったのでした。
「な、なぜだ……!? なぜ、勝てないのだ……!?」
「どうして、勝てないの……!?」
その理由は、圧倒的に『経験値』が不足しているから。
株は特に経験がものを言い、俗にいう嗅覚が非常に大事になります。しかしながら二人にはソレがまったくないため、きちんと読みきれていなかったのでした。
「…………た、偶々だ! 偶々運が悪かっただけだ!」
「そ、そうね! だってわたくし達は、実際に上手くできていたんだもの!」
「実力は、確かにあるんだ! これでは単に運に恵まれていなかっただけ! こんなにも不運に襲われたのだ!! もう不運は去った! 不運がないなら、我々ならいける!」
しょっぱなにビギナーズラックで大勝した。これが非常にマズかった。
あの偶然によって二人はより実力を過信するようになってしまい、その道のプロフェッショナルの手を借りることなく再び勝負をします。ですが――
「………………だ、だめ、だ……」
「………………ぁ、ぁぁ……」
最初のような大ラッキーが訪れることはなく、失敗は続く。
成功を信じて投資を繰り返すも損失の勢いは全く止まってはくれず、ついには4000万ベーザルも失ってしまったのでした。
「…………だ、大丈夫だ! まだ致命傷ではない!!」
「ここから盛り返せば平気よ!! まだ、ギリギリ大丈夫!! 次勝ちさえすればいいのよっ!! まだ終わりではないわ!!」
自分達にはしっかりとした実力があって、大きな不運が続いているだけ。そう信じてやまない二人は、それでもなお続けようとしますが――
「兄上、これ以上貴方がたの好きにはさせませんよ」
――その足は強制的に止められることとなってしまいます。
ある日何の前触れもなく、お屋敷に実弟ロバートがやって来て――
「もおおおおおお!!」
「なぜだぁ!?」
「なぜぇ!?」
「またかあっ!!」
「またなのっ!?」
連戦、連敗。
エメリックとエリサは勝負をするたびに損失を出してしまい、あっという間に収支はマイナスに。2倍にもなっていた資金はみるみる減っていき、プラマイ0を軽々と通り越して2000万ベーザルもの負けとなってしまったのでした。
「な、なぜだ……!? なぜ、勝てないのだ……!?」
「どうして、勝てないの……!?」
その理由は、圧倒的に『経験値』が不足しているから。
株は特に経験がものを言い、俗にいう嗅覚が非常に大事になります。しかしながら二人にはソレがまったくないため、きちんと読みきれていなかったのでした。
「…………た、偶々だ! 偶々運が悪かっただけだ!」
「そ、そうね! だってわたくし達は、実際に上手くできていたんだもの!」
「実力は、確かにあるんだ! これでは単に運に恵まれていなかっただけ! こんなにも不運に襲われたのだ!! もう不運は去った! 不運がないなら、我々ならいける!」
しょっぱなにビギナーズラックで大勝した。これが非常にマズかった。
あの偶然によって二人はより実力を過信するようになってしまい、その道のプロフェッショナルの手を借りることなく再び勝負をします。ですが――
「………………だ、だめ、だ……」
「………………ぁ、ぁぁ……」
最初のような大ラッキーが訪れることはなく、失敗は続く。
成功を信じて投資を繰り返すも損失の勢いは全く止まってはくれず、ついには4000万ベーザルも失ってしまったのでした。
「…………だ、大丈夫だ! まだ致命傷ではない!!」
「ここから盛り返せば平気よ!! まだ、ギリギリ大丈夫!! 次勝ちさえすればいいのよっ!! まだ終わりではないわ!!」
自分達にはしっかりとした実力があって、大きな不運が続いているだけ。そう信じてやまない二人は、それでもなお続けようとしますが――
「兄上、これ以上貴方がたの好きにはさせませんよ」
――その足は強制的に止められることとなってしまいます。
ある日何の前触れもなく、お屋敷に実弟ロバートがやって来て――
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